POMが治具や摺動部品に使われる理由と切削加工での判断
2026.04.23
POMは、機械部品や生産設備用治具でよく使用されるプラスチック樹脂です。
その理由の一つが、摺動性や耐摩耗性と加工性のバランスです。
金属部品同士が直接接触すると、傷や摩耗、かじりなどが問題になることがあります。
そのような部分へPOMを使用すると、相手部品への攻撃性を抑えながら案内や保持を行えるケースがあります。
また、金属より軽いため、人が持ち運ぶ治具や交換部品では扱いやすさにつながることもあります。
切削加工で形状を作りやすいため、1個から数十個程度の特注治具や設備部品にも適しています。
ただし、「摺動部品ならすべてPOM」というわけではありません。
使用温度、荷重、速度、薬品との接触、寸法精度などによって適否が変わります。
さらに、長尺形状や大きく肉抜きした形状では、切削後の変形にも注意が必要です。
治具の場合、寸法精度だけでなく、実際にワークを置いたときの安定性も重要になります。
例えば位置決め面が反れば、単品測定で寸法が許容範囲でも、治具として期待した機能を果たせないことがあります。
そのため、材料特性だけではなく、治具全体の構造から判断する必要があります。
(株)アリスでは、POMを含むプラスチック樹脂やアルミなどから、用途に合わせて治具材料を検討します。
重要なのは「加工しやすい材料を使うこと」ではありません。
どのような環境で、何を支え、どの程度の精度を維持する必要があるのか。
その条件から材料を選び、加工方法を決めることが治具製作では重要です。
新着記事
人気記事
カテゴリー
アーカイブ
タグ
執筆者一覧