POM切削加工で寸法が安定しやすいからこそ注意したいこと
2026.04.21
POMは、機械的強度、耐摩耗性、摺動性、寸法安定性などに優れ、機械部品や治具に幅広く使われているプラスチック樹脂です。
切削加工もしやすい材料ですが、「加工しやすい=どんな形状でも高精度に仕上がる」という意味ではありません。
特に大きく材料を削り取る形状では、加工後にソリや寸法変化が発生することがあります。
素材内部に残っている応力が、切削によって解放されるためです。
例えば板材の片面だけを大きく削ると、表裏のバランスが変わります。
機械に固定されている間は平らに見えていても、加工終了後に取り外すと反る場合があります。
そのためPOMの精密切削では、荒加工から最終寸法まで一度に仕上げるのではなく、形状によって加工量を分けることがあります。
荒加工で大部分を除去し、材料の状態を確認してから仕上げ加工を行う考え方です。
また、POMは樹脂材料であるため、金属と同じ感覚で強くクランプすることにも注意が必要です。
固定時に変形させてしまえば、その状態で正確に加工しても、取り外した後に寸法が変化します。
工具条件についても同様です。
工具が適切に切れていないと、材料を削るのではなく擦る状態となり、発熱が増えます。
(株)アリスでは、POMの加工性の良さだけに頼らず、製品形状、肉厚、固定方法、加工順序を考えて加工しています。
扱いやすい材料だからこそ、基本的な条件を丁寧に整える。
それがPOM部品を安定した精度で製作するためには重要です。
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