「器用じゃないから無理かも」で、ものづくりを諦めなくていい
ものづくりの仕事というと、手先が器用な人、機械に強い人、理系が得意な人が向いている。
そんなイメージを持っている人もいると思います。
でも、(株)アリスの製造スタッフに最初から必要なのは、器用さよりも、目の前の仕事を雑に扱わないことだと思っています。
例えば、加工が終わったプラスチック樹脂の部品を仕上げる仕事。
最初はバリを取る場所を教えてもらう。
傷をつけない持ち方を覚える。
測定工具を使って寸法を確認する。
一つずつ覚えていきます。
初めからきれいにできるとは限りません。
力を入れすぎることもある。
思ったより時間がかかることもある。
隣で仕事をしている人が簡単そうにやっているのを見て、
「自分は向いていないのかな」
と思うこともあるかもしれません。
でも、そこで決めるのは少し早いと思っています。
同じような製品を何度か触っていると、手の動かし方が変わります。
材料によって感触が違うことも分かってきます。
透明な部品なら、どの角度から見ると傷を見つけやすいか分かってくる。
昨日より少し速く、少しきれいにできる。
最初から器用だったわけではなく、経験によって「できる」に変わっていきます。
これは、機械加工でも同じです。
今のものづくりでは、3DデータやCAD/CAMを使いながら加工を進めます。
最初は画面を見ても、何をしているのか分からないかもしれません。
でも、実際の製品と3Dデータを何度も見比べるうちに、
「この形が、こう加工されるんだ」
とつながってきます。
知らなかったことを、一つずつ自分の中に増やしていく。
ものづくりの仕事は、その繰り返しです。
私は、最初から何でも上手にできる人だけが成長するとは思っていません。
むしろ、
うまくいかなかったから、もう一度やってみる。
前回より少し良くする。
分からないままにせず、覚えようとする。
そういう人の方が、数年後に大きく変わっていることがあります。
今までの仕事で、自分には特別な強みがないと思っている人もいるかもしれません。
でも、まだ経験していない仕事についてまで、「自分には向いていない」と決めなくていいと思います。
自分でも知らなかった得意なことは、やってみて初めて見つかることがあります。
(株)アリスの製造の仕事も、その一つになるかもしれません。