難しそうだった図面が、自分の仕事に見えてくるまで
機械加工の経験がない人にとって、図面やマシニングセンタは少し遠い世界に見えるかもしれません。
線と数字が並んだ図面。
聞いたことのない工具の名前。
大きな機械。
最初から「面白そう」と思う人もいれば、「自分にできるのかな」と感じる人もいると思います。
私は、その感覚でいいと思っています。
(株)アリスの製造の仕事も、最初から難しい加工を一人で任せるわけではありません。
材料を準備する。
加工後の製品を測る。
仕上げをする。
機械へ材料をセットする。
まずは、実際の製品に触れながら一つずつ覚えていきます。
そのうち、少しずつ図面と実物がつながってきます。
図面に書いてあった穴が、目の前の製品のこの部分なんだ。
この寸法を測るために、この測定工具を使うんだ。
この形にするために、機械はこんな動きをしているんだ。
分からなかったことが、一つずつ現実のものとして見えてきます。
さらに経験すると、今度は「なぜ」が気になるようになります。
なぜ、この面から加工するのか。
なぜ、この工具を使うのか。
なぜ、この部分を最後に仕上げるのか。
そこから、ものづくりは少しずつ面白くなります。
(株)アリスでは、試作品や開発部品、生産設備で使われる部品など、毎回違う仕事に関わることがあります。
同じプラスチック樹脂でも、材料が違えば加工の考え方が変わります。
形状が変われば、製品の持ち方も変わります。
数量が変われば、効率のよい作り方も考えます。
そのため、仕事を覚えるほど「次はどう作ろう」と考える場面が増えていきます。
私はこれまで、製造だけでなく、運送、営業、設備、FA、量産部品など、いろいろな仕事を経験してきました。
当時は別々に見えていた経験が、今ではお客様から相談を受けたときの判断につながっています。
仕事は、一つ覚えたら終わりではありません。
一つ覚えると、今まで見えなかった次の世界が見えてくることがあります。
機械加工も同じです。
最初は難しそうだった図面が、
「これなら作れるかもしれない」
に変わる。
そのうち、
「もっと良い方法があるかもしれない」
と考え始める。
そこまで来ると、機械を動かすだけの仕事ではなくなります。
自分で考えた方法が、実際の製品として目の前に出来上がる。
その瞬間には、ものづくりだから感じられる面白さがあります。
(株)アリスでは、最初からエンジニアである必要はありません。
経験を重ねながら、少しずつエンジニアになっていく。
その過程も、仕事の大切な一部だと考えています。