急ぐときほど、最初に考える。
忙しくなると、つい早く手を動かしたくなります。
「まずはやってみよう。」
その行動力は、とても大切です。
ただ、ものづくりでは、急いで始めたことが結果として遠回りになることもあります。
加工方法はこれで良いか。
寸法の基準は間違っていないか。
工具の選定は適切か。
加工する順番に無理はないか。
もっと安定する方法はないか。
作業を始める前に少し考えることで、防げる失敗があります。
数分確認したことで、やり直しを防げる。
加工途中で一度測定したことで、不良になる前に修正できる。
事前に相談したことで、もっと良い方法が見つかる。
(株)アリスでは、こうした「考える時間」も仕事の一部だと考えています。
機械が止まっているから、仕事が進んでいない。
そうとは限りません。
図面を見る。
加工方法を考える。
過去の似た仕事を確認する。
分からないところを相談する。
これから起こりそうな問題を想像する。
そうした準備によって、その後の仕事がスムーズに進むことがあります。
特に、研究開発の試作品や一点物、小ロット・多品種の部品加工では、毎回同じ条件とは限りません。
前回うまくいった方法が、今回もそのまま正解になるとは限らないからです。
材料が違う。
形状が違う。
求められる精度が違う。
納期や数量が違う。
だから、すぐに機械を動かす前に、
「今回は何が違うのか。」
を考えることが大切になります。
もちろん、考えているだけでは製品は完成しません。
考えたら、やってみる。
結果を見る。
思った通りでなければ、原因を考える。
必要なら条件や方法を変えて、もう一度試す。
この繰り返しによって、考えたことが経験になり、経験が次の判断材料になっていきます。
仕事に慣れてくると、ただ作業が速くなるだけではありません。
「ここは始める前に確認しよう。」
「この形状なら、先に測っておこう。」
「この方法より、別の順番のほうが良さそうだ。」
と、動く前に考えられることが増えてきます。
それも仕事を覚えていく中で身につく大切な力です。
(株)アリスでは、「早く終わらせること」だけを良い仕事とは考えていません。
必要な確認をして、より良い方法を選び、やり直しを減らしながら最後まで仕事をつなぐ。
結果として、それが品質や納期にもつながります。
目の前の数分を惜しんだことで、その後の数時間をやり直しに使うこともあります。
反対に、最初に数分考えたことで、その後の仕事が大きく変わることもあります。
急ぐときほど、まず考える。
そして、考えたことを行動に移す。
(株)アリスでは、その両方が揃って初めて、仕事が前へ進むと考えています。