自由に働くということは、自分で決めること。
私は昔から、細かいルールや過度な束縛が少し苦手でした。
もちろん、仕事を進めるために必要な決めごとや、相手への礼儀、品質や安全を守るためのルールは大切です。
しかし、何のために行っているのか分からない会議や、社内へ向けたパフォーマンスのような仕事には、どうしても違和感がありました。
会社員時代には、「長い物には巻かれろ」「営業は社内営業が大切だ」と言われることもありました。
組織の中で円滑に仕事を進めるためには、社内の関係づくりも必要です。
ただ、私は営業の本来の役割は、お客様の課題を理解し、役に立つ提案を行い、その結果として売上や利益を生み出すことだと考えていました。
そのため、まず現場を見る。
お客様の話を聞く。
何に困っているのかを理解する。
自分なりに考え、必要な提案と行動を積み重ねる。
その姿勢で仕事へ向き合ってきました。
周囲と同じ行動を選ばなかったことで、「わがまま」と受け取られたり、組織の中で孤立したりしたこともあります。
それでも、自分の考えだけを主張するのではなく、仕事の結果によって責任を示すことを意識しました。
営業計画を達成する。
お客様との関係を深める。
次の仕事へつながる提案を行う。
結果を積み重ねることで、少しずつ任される範囲が広がっていきました。
細かな指示が減り、行動や判断を任される。
それは、とても自由に見える働き方でした。
しかし、自由になればなるほど、自分で決めなければならないことも増えていきます。
どのお客様に、どのような提案をするのか。
どの分野へ時間や力を使うのか。
問題が起きたとき、どのように対応するのか。
結果が出なかったとき、何を見直すのか。
誰かの指示に従っていれば、判断の責任を相手へ預けることもできます。
自由な環境では、判断した結果も自分で引き受けなければなりません。
だからこそ、自由とは好き勝手に行動することではなく、自分で考え、決断し、その結果に責任を持つことだと感じています。
(株)アリスのものづくりでも同じです。
研究開発から生産現場まで、案件ごとに材料や形状、必要な精度、納期が異なります。
決められた方法をそのまま繰り返すだけでは対応できないため、現場では自分たちで考え、判断する場面が多くあります。
自由な発想で挑戦する。
必要なときには周囲へ相談する。
決めた方法を実行し、結果を確認する。
うまくいかなければ、原因を整理して次へ活かす。
自由と責任の両方を受け止めることで、人も会社も少しずつ成長していくのだと考えています。