デザインは、試して初めて完成に近づく。
設計やデザインの段階では、製品の形状を画面上で細かく確認できます。
3Dデータを回転させ、寸法や干渉を確認し、外観のバランスを検討することもできます。
しかし、画面上で問題がないことと、実際に使いやすいことは、必ずしも同じではありません。
実物を手に取ったとき、想像より大きく感じることがあります。
曲面の角度が手に合わないこともあります。
操作部分の位置がわずかに遠く感じられる場合もあります。
部品同士を組み付けて初めて、作業しにくい箇所が見つかることもあります。
だからこそ、開発において試作品をつくることには大きな意味があります。
試作品は、設計を形にするためだけのものではありません。
使いやすさや外観、構造、加工性を実物で確認し、次の設計へつなげるための検証手段です。
(株)アリスでは、試作品を製作する際に、完成形をそのまま再現することだけを目的にはしていません。
今回の試作で何を確認するのか。
外観や大きさを確認したいのか。
操作性を評価したいのか。
機構の動きを確かめたいのか。
組み付けや量産性を検討したいのか。
目的によって、適した材料や加工方法、仕上げは変わります。
初期段階では、短期間で形状を確認できる方法が適している場合があります。
外観評価では、本製品に近い質感や透明感が必要になることもあります。
機構評価では、実際の使用に耐えられる材料や精度が求められます。
試作の目的を整理することで、必要以上に費用や時間を掛けず、開発に必要な答えを得やすくなります。
良いデザインは、一度の設計だけで完成するものではありません。
形にする。
触れてみる。
動かしてみる。
問題を見つけ、修正する。
この繰り返しによって、製品は少しずつ使いやすく、つくりやすい形へ近づいていきます。
(株)アリスは、プロダクトデザインや機構設計の意図を理解しながら、試作品を通じて検証と改善を支えることを大切にしています。
まだ完成していないアイデアを実物へ変え、次の判断に必要な情報を生み出すこと。
それが、開発試作の大切な役割だと考えています。