樹脂の治具?アルミの治具?
― 製造現場で迷わないための考え方 ―
測定治具や検査用治具など、製造現場では欠かすことのできない「治具」。
一口に治具と言っても、使用環境や使用頻度、求められる精度によって、最適な材質は大きく変わります。
「樹脂にするか、アルミにするか」で悩まれる方も多いのではないでしょうか。
簡易治具や試作治具など、
コストを抑えたい・数量が少ないといったケースでは、
まず樹脂かアルミの二択で検討されることが多くなります。
どちらも加工性が良く、小ロットでの製作が可能な点は共通しています。
樹脂治具が向いているケース
樹脂治具は、ワークを傷つけたくない場合に大きなメリットがあります。
材料自体が柔らかく、クッション性があるため、
接触時の衝撃を吸収しやすく、外観品質が重要な部品の治具に適しています。
また、透明樹脂を使用すれば、
ワークの位置や当たり具合を目視で確認できるため、
接着工程や位置決め工程の治具としてよく使われます。
軽量で扱いやすく、作業者の負担が少ない点も特徴です。
一方で、樹脂は摩耗や劣化が起こりやすく、
使用回数が多い治具や、精度を長期間維持したい治具には不向きな場合があります。
アルミ治具が向いているケース
アルミ治具は、剛性と安定性が求められる場面で力を発揮します。
位置決め精度が重要な測定治具や、
圧入・固定など力が加わる治具にはアルミが適しています。
樹脂よりも耐久性が高く、
繰り返し使用しても寸法変化が起こりにくいため、
量産工程で使用される治具にも向いています。
また、樹脂では耐えられない100℃を超える環境でも使用可能です。
ただし、金属である以上、
ワークにキズが入るリスクがあるため、
当たり面の工夫や、樹脂部品との組み合わせ設計が重要になります。
治具は「使い方」で材質が決まる
樹脂かアルミか、どちらが正解という話ではありません。
重要なのは、
「どんな工程で、どれくらいの頻度で、誰が使うのか」を整理することです。
(株)アリスでは、
治具の目的や使用条件を確認したうえで、
樹脂とアルミを使い分け、必要に応じて組み合わせた設計も行っています。
「この治具、樹脂で足りるのか?」
「アルミにした方がいいのか?」
迷われた際は、ぜひお気軽にご相談ください。