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バイク用スライダーを自作

2022.08.19

A1050でつくる、機能+意匠のオリジナルパーツ 。

バイクの立ちゴケでボコボコになってしまったアルミ製スライダー。

修正を試みたものの、かえって形状が崩れてしまい「それならいっそ自作しよう」と、
オリジナルスライダーの製作を行いました。

まずは現物からのリバースエンジニアリング。

取付穴位置や全体サイズを、3Dスキャナや各種計測器具で正確に測定し、3D/CADで
データ化しました。

せっかく3Dデータを起こすなら。

ということで、実用部品であるスライダーにあえて意匠デザインを追加することにしました。

スライダーに装飾は本来不要なものですが、今回は(株)アリスの広報活動も兼ねた製作。

「機能部品にも、設計と加工の遊び心を入れられる」ことを伝えるため、
ギア(歯車)をモチーフにした飾りデザインを取り入れました。

本来、スライダーは転倒時に削れることで車体を守るパーツです。

機能面を考えるとPOM(黒)が一般的ですが、見た目が少し物足りない。

そこで今回は、柔らかく削れやすいアルミA1050を選定し、新たに製作しました。

意匠面では、バイク名「GSX-S」と、排気量を示す「1000cc」から取った漢字の
「千」を刻印。

さらに、斜面部分には前後タイヤの空気圧を刻み込み、実用性と遊び心を両立
させています。

表面処理は、あえて目立たせるためにカラーアルマイト処理を採用。

数ある色の中から「一番面白そう」という理由で、イエローを選択しました。

なお、
「スライダーとして必要なのは下半分なので、上はカットした方が良いのでは?」
というご意見もありましたが、

  • 取付ボルト位置
  • 取付強度の確保
  • 全体のデザインバランス

これらを総合的に判断し、今回は円形形状のままとしています。

実用品でありながら、設計・加工・意匠・表面処理まで含めて楽しめる。

今回のスライダー製作は、(株)アリスが日々行っている

「開発視点のものづくり」そのものを形にした事例になりました。

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