ポリプロピレン(PP)の寸法不安定と熱変形への対応
2026.03.12
ポリプロピレン(PP)は、軽量で加工性に優れる一方で、
切削加工において寸法が安定しにくい材料です。
(株)アリスでも、長時間加工や複雑形状の加工において、
仕上がり寸法が狙いから外れるケースを経験しています。
主な原因は、材料特性にあります。
PPは、
・熱伝導率が低く、加工熱が逃げにくい
・線膨張係数が大きく、温度変化による寸法変化が大きい
・弾性率が低く、切削時に変形しやすい
という特徴を持っています。
このため、加工中に発生した熱が蓄積し、
一時的に膨張した状態で仕上がることで、
冷却後に寸法が変化する現象が起こります。
また、複雑形状では応力の分布が不均一になり、
加工後の反りや歪みにつながる場合もあります。
(株)アリスでは、これらに対して、
・加工時間の分割による温度上昇の抑制
・粗加工と仕上げ加工の工程分離
・切削条件の最適化による発熱低減
・保持方法の工夫による変形抑制
などを行い、熱と応力の影響をコントロールします。
さらに、加工直後の寸法だけでなく、
時間経過後の変化も確認し、安定条件を見極めます。
重要なのは、
加工中の状態と、最終的に使用される状態の差を理解することです。
(株)アリスでは、
その差を前提に条件を設計し、
安定して成立する加工方法を選定しています。
試作で成立させるだけでなく、
生産でも同じ結果を再現できること。
それを基準に、加工条件を構築しています。
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