アクリル(PMMA)・ポリスチレン(PS)の割れ・欠けの原因と対策
2026.03.11
研究開発用途では、通常流通していない厚みの材料を特注で使用するケースがあります。
(株)アリスでも、アクリル(PMMA)やポリスチレン(PS)で、切削中の割れや欠けが発生した事例があります。
これらの材料は共通して、
・ガラス転移温度(Tg)付近で急激に剛性が低下する
・延性が低く、脆性破壊を起こしやすい
という特性を持っています。
さらに特注厚材の場合、製造工程(押出・注型)に由来する**内部応力(残留応力)**が残っていることがあり、
外力や熱が加わることでクラックが進展しやすい状態になります。
切削時には、
・工具との摩擦による発熱
・切削時間の長さによる熱蓄積
・切削抵抗による局所的な応力集中
が同時に発生します。
特に厚物・長時間加工では熱が逃げにくく、
内部応力と熱応力が重なり、割れや欠けにつながったと考えられます。
(株)アリスでは、このような現象に対して、
・切削条件(回転数・送り)の最適化
・切込み量の分割による負荷低減
・工具選定(刃数・材質・コーティング)の見直し
・冷却方法の工夫(エアブロー/ミスト等)
を行い、発熱と応力のコントロールを図ります。
また、必要に応じてテスト加工を行い、
どの条件で安定するかを確認した上で本加工に移行します。
重要なのは、
「割れなかった条件」をそのまま使うのではなく、
なぜ成立したのかを整理することです。
(株)アリスでは、
現象を分解し、条件に落とし込み、再現できる形にすることを徹底しています。
偶然ではなく、再現性で成立させる。
それが、試作から生産につながる加工だと考えています。
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