ChatGPTソラ先生と学ぶ!初心者のためのAI入門講座【第76回】ChatGPTで仕事の改善アイデアを考える方法|日常業務のムダ・困りごと・作業の見直しから改善のヒントを見つけよう
こんにちは!ソラ先生です。
皆さんは、毎日の仕事の中で「もう少し効率よくできないかな?」と感じたことはありませんか?
同じ内容を何度も入力している。
必要な資料を探すのに時間がかかる。
担当者によって仕事の進め方が違う。
確認のために、何度もメールや電話をしている。
こうした小さな不便は、どこの職場にもあるものです。
しかし、毎日繰り返している仕事ほど、その方法が当たり前になり、改善できることに気づきにくくなります。
そんなとき、ChatGPTを相談相手として活用することができます。
今回は、ChatGPTと一緒に仕事の課題を整理し、改善アイデアを考え、実際に試す方法を学んでいきましょう。
1.仕事の改善とは何だろう?
仕事の改善と聞くと、大きな設備投資や新しいシステムの導入を想像するかもしれません。
しかし、改善は必ずしも大がかりなものである必要はありません。
例えば、毎日10分かかっていた作業を8分で終えられるようにする。
何度も確認していた内容を、一覧表で確認できるようにする。
必要な情報を探しやすくする。
新人社員が迷いやすい作業を、分かりやすい手順に整理する。
こうした小さな変化も、仕事の改善です。
大切なのは、単に作業時間を短くすることではありません。
正確性、安全性、品質を維持しながら、仕事をよりよくすることです。
作業が速くなっても、間違いが増えてしまっては意味がありません。
ChatGPTと改善を考えるときにも、この考え方が重要になります。
2.まずは困っていることをChatGPTに伝えよう
仕事の改善を考えるとき、最初から解決方法を思いつく必要はありません。
まずは、普段困っていることを、そのままChatGPTに説明してみましょう。
実践① 仕事の困りごとを整理する
ChatGPTへの入力例
「私は製造業の営業事務を担当しています。
毎日、お客様から届く見積依頼のメールを確認しています。
依頼内容によって図面や数量、希望納期の記載方法が異なるため、必要な情報を確認するのに時間がかかっています。
また、不足している情報を担当者に確認することもあります。
この仕事について、現在の問題点と改善できそうな部分を整理してください。
まだ具体的な改善方法を決定せず、最初に課題を整理してください。」
ChatGPTの回答例
現在の業務で考えられる課題
① 情報の記載方法が統一されていない
お客様によって依頼内容の書き方が異なるため、必要な情報を探す時間が発生している可能性があります。
② 必要な情報が不足する場合がある
数量や希望納期などが記載されていない場合、追加確認が必要になります。
③ 確認作業に時間がかかっている
メール本文や添付資料を個別に確認するため、作業時間が長くなっている可能性があります。
④ 担当者によって確認方法が異なる可能性がある
確認する順番や項目が統一されていない場合、作業時間や確認精度に差が生じることが考えられます。
このように、ChatGPTは説明された仕事内容から、課題を整理する手助けをしてくれます。
ここで注意したいのは、ChatGPTが挙げた内容の中には、まだ確認していない可能性も含まれていることです。
例えば、担当者によって確認方法が違うかどうかは、実際に調べなければ分かりません。
確認できている事実と、改善のための仮説を区別することが大切です。
3.問題が起こる原因を考えてみよう
課題が整理できたら、次は原因を考えます。
例えば、「見積依頼の確認に時間がかかる」という問題があったとします。
なぜ時間がかかるのでしょうか?
メールの記載方法が異なるからでしょうか。
必要な資料がそろっていないからでしょうか。
確認する項目が多いからでしょうか。
それとも、資料の保存場所が分かりにくいのでしょうか。
原因が違えば、効果的な改善方法も変わります。
実践② 原因を一緒に考える
ChatGPTへの入力例
「見積依頼の確認作業に時間がかかる原因を考えたいです。
現在分かっていることは、メールの記載方法がお客様によって異なることと、必要な情報が不足している場合があることです。
考えられる原因を整理し、実際に確認すべきことを質問してください。
質問は一つずつお願いします。」
ChatGPTとの会話例
ソラ先生:
「見積依頼の確認には、通常どのくらい時間がかかりますか?」
あなた:
「内容によりますが、1件あたり5分から15分程度です」
ソラ先生:
「時間がかかる案件には、どのような共通点がありますか?」
あなた:
「図面が複数あったり、数量が分かりにくかったりする案件です」
ソラ先生:
「情報が不足している場合、どのように確認していますか?」
あなた:
「営業担当者へ連絡して確認しています」
このような会話を続けることで、最初は漠然としていた困りごとを、より具体的な問題として捉えられるようになります。
ChatGPTが原因を決めるのではありません。
実際に仕事をしている人が事実を伝え、ChatGPTと一緒に可能性を検討するのです。
4.改善アイデアを複数考えてみよう
問題の原因がある程度整理できたら、改善方法を考えてみましょう。
ここで大切なのは、最初から一つの方法に決めないことです。
改善には、複数の選択肢がある場合があります。
実践③ 改善方法を比較する
ChatGPTへの入力例
「見積依頼の確認作業を改善する方法を5つ考えてください。
新しいシステムを購入せず、現在の業務の中で実行できる方法を優先してください。
それぞれについて、期待できる効果、実行するための準備、注意点を整理してください。」
ChatGPTの回答例
| 改善案 | 期待できる効果 | 注意点 |
|---|---|---|
| 確認項目を一覧化する | 確認漏れの減少 | 必要項目の精査 |
| 見積依頼の記録表を作る | 状況の把握 | 入力作業の増加 |
| 問い合わせ文のひな形を作る | 文章作成時間の短縮 | 案件ごとの修正 |
| 資料の保存方法を整理する | 検索時間の短縮 | 管理ルールの統一 |
| 不足情報の傾向を調べる | 原因の把握 | 記録と分析が必要 |
この段階では、どの方法が最も効果的なのかは分かりません。
それぞれの方法には、メリットと注意点があります。
例えば、確認項目を増やせば確認漏れを減らせる可能性がありますが、項目が多すぎると作業時間が増えることもあります。
改善案は、思いついた時点ではまだ仮説です。実際に試して効果を確かめる必要があります。
5.改善の優先順位を考えよう
複数の改善案が出てきたら、どれから取り組むかを考えます。
例えば、改善効果が大きくても、実行に多額の費用がかかる方法は、すぐには取り組めないかもしれません。
一方、費用をかけずに短時間で試せる方法なら、比較的取り組みやすいでしょう。
ChatGPTには、次のように質問してみます。
ChatGPTへの入力例
「先ほどの5つの改善案について、実行のしやすさ、必要な準備、期待できる効果を比較してください。
費用をかけずに試せるものを優先したいです。
ただし、効果が確認されていないものは、予測として扱ってください。」
ここで忘れてはいけないのは、仕事の改善には優先順位があるということです。
例えば、作業時間の短縮よりも、製品の安全性や品質の確保が優先される場面があります。
そのため、単純に「最も時間を短縮できそうな方法」を選ぶだけでは不十分です。
何を大切にして改善するのかを、最初に考える必要があります。
6.製造現場の改善にも活用できる
ChatGPTを使った改善アイデアの検討は、事務作業だけに限りません。
製造現場でも、さまざまな場面で活用できます。
例えば、加工前の準備作業について考えてみましょう。
材料を準備する。
図面を確認する。
必要な工具を用意する。
測定器を確認する。
こうした作業の中で、必要なものを探す時間が長くなっている場合があります。
実践④ 製造現場の困りごとを整理する
ChatGPTへの入力例
「製造現場で、加工前の準備に時間がかかっています。
材料、工具、図面などを準備する際、必要なものを探す時間が発生しています。
設備の安全性や製品品質を維持することを前提に、準備作業を改善するためのアイデアを考えてください。
設備固有の操作方法や加工条件は推測しないでください。」
ChatGPTからは、例えば次のような案が考えられます。
- 工具の保管場所を分かりやすくする
- 図面の管理方法を整理する
- 準備作業の順番を見直す
- よく使う道具の配置を確認する
- 準備にかかる時間を記録する
ただし、これらは一般的な改善案です。
実際の製造現場では、設備の配置、安全通路、作業者の動線、取り扱う材料、加工方法など、さまざまな条件があります。
ChatGPTだけで現場の最適な作業方法を判断することはできません。
現場の状況を確認し、担当者と相談しながら検討することが重要です。
7.改善の効果を数字で確認してみよう
改善を実行したら、本当に効果があったのか確認しましょう。
例えば、見積依頼の確認作業について考えてみます。
改善前は、1件あたり平均10分かかっていたとします。
チェックリストや資料整理の方法を見直した結果、平均8分になったとします。
この場合、1件あたり2分の短縮です。
1日に20件対応するなら、
2分 × 20件 = 40分
1日あたり40分の短縮になります。
もちろん、これは説明のための計算例です。
実際には、案件の内容や難易度によって作業時間が変わります。
また、確認時間が短くなっても、ミスや問い合わせが増えていないか確認する必要があります。
実践⑤ 改善効果を整理する
ChatGPTへの入力例
「見積依頼の確認作業について、改善前は1件あたり平均10分、改善後は平均8分でした。
1日20件対応する場合、1日あたりの短縮時間を計算してください。
また、この数字だけでは判断できない点も教えてください。」
ChatGPTは、計算結果だけでなく、確認が必要な点も整理できます。
例えば、作業時間の測定条件が同じか、確認漏れが増えていないか、担当者による違いがないか、といった点です。
改善の評価では、都合のよい数字だけを見るのではなく、仕事全体への影響を確認することが大切です。
8.改善がうまくいかなかったときは?
改善案を試しても、思ったような効果が出ないことがあります。
例えば、確認漏れを防ぐためにチェックリストを作ったのに、かえって作業時間が長くなってしまった。
そんな場合、どうすればよいのでしょうか。
ChatGPTに相談してみましょう。
ChatGPTへの入力例
「見積依頼の確認漏れを防ぐためにチェックリストを導入しました。
しかし、確認作業に以前より時間がかかるようになりました。
考えられる原因を整理し、改善方法を検討したいです。
現時点では、確認漏れが減ったかどうかのデータはありません。
必要な情報を一つずつ質問してください。」
この指示なら、確認漏れが減ったと決めつけずに、現在の状況から考えることができます。
例えば、チェック項目が多すぎるのかもしれません。
同じ内容を二重に確認しているのかもしれません。
あるいは、作業時間は増えていても、確認の正確性が高まっている可能性もあります。
重要なのは、結果だけを見て成功や失敗を決めるのではなく、その理由を調べることです。
9.ChatGPTと改善を続ける方法
仕事の改善は、一度行えば終わりというものではありません。
改善を実行すると、新しい課題が見つかることもあります。
例えば、資料を探す時間を短縮するために保存場所を整理したところ、今度はファイル名の付け方が統一されていないことに気づくかもしれません。
その場合は、次の課題について考えます。
ChatGPTには、次のように相談できます。
ChatGPTへの入力例
「これまで取り組んだ改善内容を整理してください。
最初の問題、実施した改善、確認できた効果、新たに見つかった課題を分けてまとめてください。
まだ確認できていない効果は、未確認として表示してください。」
このように、改善の経過を記録することもChatGPTの活用方法の一つです。
ただし、ChatGPTが参照できる情報は、利用している環境や会話の状態によって異なります。
重要な記録は、社内で管理する資料として保存しておきましょう。
10.実践演習!自分の仕事の改善案を考えてみよう
それでは、今回の授業の仕上げです。
皆さんが普段行っている仕事の中から、少し不便だと感じていることを一つ選んでみてください。
大きな問題である必要はありません。
「資料を探すのに時間がかかる」
「同じ内容を何度も入力している」
「確認のための連絡が多い」
そんな身近なことから始めてみましょう。
そのまま使える実践プロンプト
「あなたは業務改善を一緒に考えるアシスタントです。
これから私が普段の仕事で困っていることを説明します。
改善方法をすぐに決めるのではなく、まず現状と問題点を整理してください。
次の条件で進めてください。
1.最初に、どのような仕事で困っているのか質問してください。
2.現在の作業方法、困っていること、発生する頻度について、一つずつ質問してください。
3.私が回答するまで次の質問に進まないでください。
4.確認できた事実と、考えられる原因を区別してください。
5.原因を検討した後、複数の改善案を提案してください。
6.改善案ごとに、期待できる効果、必要な準備、注意点を整理してください。
7.費用をかけずに小さく試せる方法も考えてください。
8.安全性、品質、正確性を損なう改善は提案しないでください。
9.最後に、改善効果をどのように確認すればよいか提案してください。
それでは、最初の質問から始めてください。」
この指示文を使えば、ChatGPTと対話しながら仕事の問題点を整理し、改善方法を検討できます。
大切なのは、提案された方法をすべて実行することではありません。
自分たちの仕事に合った方法を選び、小さく試し、結果を確かめることです。
ソラ先生からのアドバイス
仕事の改善を考えるとき、私は一つ大切にしてほしいことがあります。
それは、今のやり方を否定することから始めないということです。
長く続いている仕事の進め方には、それなりの理由がある場合があります。
過去の失敗から生まれた確認手順かもしれません。
安全や品質を守るために必要な作業かもしれません。
一見すると無駄に思える作業でも、重要な役割を持っていることがあります。
だからこそ、改善では「なぜ、この作業をしているのか」を理解することが大切です。
ChatGPTに相談すると、さまざまな改善アイデアが出てきます。
しかし、AIは実際の職場のすべてを知っているわけではありません。
現場の経験や仕事の背景を知っているのは、そこで働いている人たちです。
AIが提案し、人間が判断する。
そして、実際に試してみる。
うまくいかなければ、原因を調べて修正する。
こうした繰り返しの中で、仕事は少しずつ改善されていきます。
ChatGPTは、答えを決めるためだけの道具ではありません。
普段とは違う視点から問題を考えたり、自分の考えを整理したりするための相談相手にもなります。
仕事をよくするために、まず今の仕事を理解する。
その第一歩から、ChatGPTを活用してみてください。
今回のまとめ
第76回では、ChatGPTを活用して仕事の改善アイデアを考える方法を学びました。
今回のポイントは5つです。
1.日常業務の困りごとを具体的に説明する。
2.確認できた事実と、考えられる原因を区別する。
3.改善方法を複数考え、比較する。
4.小さく試し、効果を数字や実際の変化で確認する。
5.結果を振り返り、次の改善につなげる。
仕事の改善に、最初から大きな変化は必要ありません。
普段の仕事を少し違う視点から見てみること。
当たり前だと思っていた手順に疑問を持ってみること。
そして、できることから一つずつ試してみること。
その積み重ねが、仕事の質を高めていきます。
ChatGPTを活用しながら、身近な改善に挑戦してみてください。
次回予告|第77回
次回は「ChatGPTで仕事の問題点を深掘りする方法」を学びます。
目の前で起きている問題だけでなく、その背景や原因をどのように考えていけばよいのか。
ChatGPTとの対話を通して、問題の本質に近づく方法をご紹介します。
それでは、次回も一緒に学んでいきましょう!