ChatGPTソラ先生と学ぶ!初心者のためのAI入門講座【第70回】ChatGPTで商談記録を営業活動につなげる方法|案件管理・フォローアップ・提案改善を実践しよう
こんにちは、ソラ先生です。
前回は、ChatGPTを使って商談の準備をする方法を学びました。
お客様の事前調査、ヒアリング項目の整理、商談の練習、打ち合わせ後の記録作成などを紹介しました。
今回は、商談が終わった後の仕事について考えてみましょう。
「打ち合わせは終わったけれど、次に何をすればいいの?」
「お客様からの回答を待っている案件を忘れてしまいそう」
「以前の商談内容をもう一度確認したい」
「提案した後、いつ連絡すればいいの?」
「商談で分かったことを、次の提案に活かしたい」
そんな疑問を解決するための授業です。
商談は、話し合いをして終わりではありません。
お客様の目的や希望を正しく記録し、必要な確認を行い、次の行動へつなげることが大切です。
ChatGPTは、商談メモの整理、案件一覧の作成、確認事項の抽出、フォローアップメールの下書きなどを手伝えます。
今回は、お客様から聞いた情報を、次の仕事へ正確につなげる方法を学びましょう。
1.商談記録は何のために残すの?
例えば、お客様との打ち合わせで次のような話があったとします。
「新しい装置に使用する樹脂部品を試作したい」
「図面はあるが、材料はまだ決まっていない」
「まずは5個程度を検討している」
「使用環境については社内で確認する」
商談中は理解できていても、数日後には細かな条件を忘れてしまうかもしれません。
また、別の担当者が対応するときに、最初からお客様へ同じ質問をすることになる場合もあります。
そこで、商談記録を残します。
商談記録には、次のような役割があります。
- お客様から聞いた情報を残す
- 決定事項と未決定事項を区別する
- 次に必要な作業を明確にする
- 担当者間で情報を共有する
- 過去の経緯を確認できるようにする
ただし、メモに書いてある内容が、必ずすべて正しいとは限りません。
聞き間違いや記録漏れがある可能性もあります。
重要な条件は、必要に応じてお客様と確認しましょう。
2.最初に商談内容を4つに分けよう
商談が終わったら、内容を次の4つに分ける方法があります。
① 確認できた事実
お客様から具体的に聞いた情報。
② 決定事項
双方で正式に合意した内容。
③ 未確認事項
追加確認が必要なこと。
④ 次の行動
誰が何を行うか。
例えば、先ほどの試作相談を整理すると、次のようになります。
| 分類 | 内容 |
|---|---|
| 確認できた事実 | 樹脂部品の試作を検討している |
| 確認できた事実 | 数量は5個程度を予定 |
| 未確認事項 | 材質・使用環境 |
| 未確認事項 | 図面の内容 |
| 次の行動候補 | 図面や使用条件を確認する |
ここで注意したいのは、「数量は5個程度」という表現です。
これは予定数量であり、正式な発注数量とは限りません。
ChatGPTには、
「この商談メモを、確認できた事実、正式な決定事項、未確認事項、次の行動に分けてください。検討中の条件を決定済みとして扱わないでください」
と依頼できます。
3.実践!架空の商談メモを整理してみよう
今回は、次のような商談メモを使います。
A社との打ち合わせ。
新しい検査装置に使用する樹脂製ブラケットを試作したいとのこと。
図面は作成済み。材料は未定。
数量は5個程度を予定。
強度や使用温度については、A社で確認して連絡する。
こちらは図面を受け取ってから製作方法を検討する。
見積金額と納期はまだ決めていない。
これは練習用の架空の商談記録です。
ChatGPTに次のように入力してみましょう。
「この商談メモを整理してください。お客様の目的、確認済みの条件、未確認事項、双方が次に行う作業を表にしてください」
例えば、次のように整理できます。
| 項目 | 内容 | 状態 |
|---|---|---|
| お客様の目的 | 検査装置用ブラケットの試作 | 確認済み |
| 図面 | 作成済み | 未受領 |
| 材質 | 未定 | 要確認 |
| 数量 | 5個程度 | 予定 |
| 強度・使用温度 | A社で確認 | 回答待ち |
| 製作方法 | 図面受領後に検討 | 未決定 |
| 見積金額 | 未定 | 未確認 |
| 納期 | 未定 | 未確認 |
この表があれば、何を確認してから次の作業へ進むのか分かりやすくなります。
4.案件管理とは何でしょうか?
営業活動では、複数のお客様からの相談が同時に進む場合があります。
例えば、
A社は図面待ち。
B社は見積もり作成中。
C社は提案内容を検討中。
D社は受注後の製作準備中。
という状況です。
このような案件を一覧にして管理することを、案件管理と呼びます。
案件管理の目的は、単に受注金額を予測することだけではありません。
それぞれの案件について、現在の状況と次に必要な対応を把握することです。
ChatGPTには、
「複数のお客様の相談案件を管理したいです。案件名、現在の状態、未確認事項、次の対応、担当者を整理できる管理表を作成してください」
と依頼できます。
5.案件の状態を分類してみよう
案件管理では、進行状況を分けると便利です。
例えば、次のような分類です。
| 状態 | 意味 |
|---|---|
| 新規相談 | 初めて問い合わせを受けた |
| 条件確認中 | 仕様や希望などを確認している |
| 見積もり検討中 | 費用や製作条件を検討している |
| 提案済み | お客様へ提案を提出した |
| 回答待ち | お客様などからの返答を待っている |
| 受注 | 正式に注文が確定した |
| 見送り | 今回は取引に至らなかった |
これは分類の一例です。
実際の会社では、仕事内容に合わせて変更して構いません。
例えば、試作案件では「技術検討中」という状態が必要になるかもしれません。
ただし、見積書を提出したからといって、受注したことにはなりません。
また、お客様から好意的な反応があっても、正式な発注とは区別する必要があります。
6.ChatGPTで案件一覧表を作る
今回は、4件の架空案件を考えます。
| 案件 | 現在の状況 | 次に必要なこと |
|---|---|---|
| A社 | 図面・使用条件待ち | 必要資料の受領を確認 |
| B社 | 見積もり検討中 | 原価と製作条件を確認 |
| C社 | 提案済み | お客様の検討状況を確認 |
| D社 | 正式受注済み | 製作準備の進捗確認 |
この情報をChatGPTへ渡して、
「この4案件について、状態別に整理してください。すぐ対応できること、相手の回答が必要なこと、社内で確認することに分けてください」
と質問します。
例えば、A社は図面の受領状況を確認する必要があります。
B社は社内での見積検討が必要です。
C社はお客様の検討状況を確認する候補になります。
D社は、営業段階の管理だけでなく、受注後の製作や納期管理との連携が必要です。
このように、案件ごとに次の行動は異なります。
7.「回答待ち」のまま忘れないために
案件管理でよくある問題の一つが、回答待ちの案件を忘れてしまうことです。
例えば、お客様から、
「社内で検討して連絡します」
という回答があったとします。
この場合、商談記録には次のような情報を残せます。
現在の状態
お客様の社内検討待ち。
確認した内容
提案書を提出済み。
未確認事項
検討結果。
次の対応
必要に応じて状況を確認する。
連絡予定日
お客様と合意した日付があれば記録する。
ただし、連絡予定日が決まっていない場合、AIが勝手に期限を設定してはいけません。
ChatGPTには、
「回答待ちの案件を一覧にしてください。連絡予定日が決まっているものと、未設定のものを分けてください」
と依頼できます。
8.フォローアップとは何でしょうか?
フォローアップとは、商談や提案の後に、必要な確認や連絡を行うことです。
例えば、次のような場合があります。
- 提出した見積書について質問がないか確認する
- お客様からの追加資料を確認する
- 提案内容について検討状況を確認する
- 技術的な確認結果を連絡する
- 次の打ち合わせの日程を調整する
ただし、フォローアップは、頻繁に連絡することが目的ではありません。
お客様の状況や、必要な情報に応じて行うことが大切です。
ChatGPTには、
「この案件について、次に確認すべき内容と、連絡が必要な理由を整理してください。お客様との約束や現在の状況を優先してください」
と依頼できます。
9.フォローアップメールを作成する
例えば、提案書を提出した後、お客様へ検討状況を確認したい場合です。
ChatGPTには、
「先日提出した提案書について、お客様の検討状況と追加の質問がないか確認するメールを作成してください。返事を急がせず、丁寧で簡潔な文章にしてください」
と依頼します。
例えば、次のような文章です。
件名:ご提案内容についての確認
〇〇様
いつもお世話になっております。
先日お送りしたご提案内容について、その後ご不明な点や追加で確認されたい事項などはございませんでしょうか。
必要な情報がございましたら、お知らせいただけますと幸いです。
引き続き、よろしくお願いいたします。
この文章は一般的な例です。
実際には、案件名や提案内容、これまでのやり取りに合わせて調整する必要があります。
また、送信済みかどうかは、メールの送信記録を確認しましょう。
ChatGPTが文章を作成したことと、メールを送ったことは別です。
10.連絡しない方がよい場合もある?
フォローアップでは、連絡するタイミングも重要です。
例えば、お客様から、
「来月の会議で検討するので、それまでは連絡不要です」
と言われていた場合です。
この状況で何度も連絡すれば、相手の負担になるかもしれません。
また、相談が終了している案件について、理由なく繰り返し連絡することも適切とは限りません。
そこで、フォローアップを考えるときは、次の情報を確認しましょう。
① お客様と約束したこと
② 最後に連絡した内容
③ 現在の案件の状態
④ 相手が必要としている情報
⑤ 次に連絡する理由
ChatGPTには、
「この商談履歴を確認し、今連絡する必要があるかを考えるための判断材料を整理してください。お客様が連絡を希望していない条件があれば優先してください」
と依頼できます。
11.お客様への連絡を忘れない仕組み
ChatGPTには、対応する環境でスケジュール済みタスクを利用できる場合があります。
例えば、
「6月5日にA社への資料確認を思い出させてください」
というリマインダーです。
また、GoogleカレンダーやOutlookなど、普段利用している予定管理サービスで確認日を管理する方法もあります。
ただし、リマインダーを設定することと、お客様へ実際に連絡することは別です。
また、ChatGPTが設定を完了したと説明しても、タスクが登録されているか確認する必要があります。
ChatGPTには、
「この案件の次の確認日を忘れないようにしたいです。現在利用できるリマインダーの方法を教えてください」
と質問できます。
ただし、期日が未定の場合は、お客様や担当者との確認が必要です。
12.商談で聞いた内容を次の提案へ活かす
商談記録には、お客様が何を重視しているのかを知る手がかりが含まれる場合があります。
例えば、
「費用よりも、まず試作品を確認したい」
という説明があったとします。
この場合、初期段階では試作の実現性や必要な条件が重要なのかもしれません。
一方、
「将来は数量が増える予定です」
という説明があれば、量産時の製作方法も検討課題になる可能性があります。
ただし、AIが勝手にお客様の本心を決めつけるべきではありません。
ChatGPTには、
「この商談記録から、お客様が明確に述べた希望や判断条件を整理してください。推測できることは仮説として区別し、必要な確認質問を考えてください」
と依頼できます。
13.提案が採用されなかったときも学べる
見積もりや提案が、受注につながらない場合もあります。
その際、理由が分からなければ、
「価格が高かったからだろう」
と考えてしまうかもしれません。
しかし、実際には別の理由がある可能性があります。
例えば、
- 仕様が合わなかった
- 納期が合わなかった
- お客様の計画が変更になった
- 別の製作方法を採用した
- 検討自体が中止になった
といった理由です。
ただし、これらは可能性であり、実際の理由ではありません。
ChatGPTには、
「今回の提案が採用されませんでした。お客様から確認できた理由と、こちらが推測している理由を分けて整理してください」
と依頼しましょう。
分からない理由を、分かったことにしない姿勢が重要です。
14.複数の案件から改善点を探す
案件の記録が増えてくると、共通する課題が見つかる場合があります。
例えば、
「初回相談で必要な図面が不足することが多い」
「見積もり条件の確認に時間がかかる」
「納期の説明について質問が多い」
といった傾向です。
そこで、ChatGPTへ複数の商談記録を渡し、
「これらの案件記録から、繰り返し発生している確認事項や、仕事が止まりやすい段階を整理してください。実際の記録にない原因を作らないでください」
と依頼できます。
ただし、案件数が少ない場合や、記録内容が不十分な場合には、一般的な傾向として判断できないことがあります。
また、取引先の秘密情報などを、許可なくAIへ入力しないようにしましょう。
15.案件管理の数字を正しく理解する
営業活動では、案件数や受注件数などの数字を確認する場合があります。
例えば、1か月間に次の結果だったとします。
相談案件:20件
見積書を提出した案件:12件
受注した案件:6件
ここで、相談案件20件に対する受注件数の割合は、
6÷20×100=30%
です。
また、見積提出案件12件に対する受注件数の割合は、
6÷12×100=50%
です。
ただし、この計算には条件があります。
例えば、受注した6件が、本当にその12件の見積提出案件に含まれている必要があります。
前月に見積もりを提出した案件が、今月受注になった場合などは、単純に同じ月の数字だけを割ると、実際の状況を正しく表さない可能性があります。
ChatGPTには、
「相談件数、見積提出件数、受注件数から割合を計算したいです。集計期間と案件の対応関係を確認し、意味の異なる数字を混同しないようにしてください」
と依頼できます。
16.案件管理で大切なのは受注率だけ?
案件管理では、受注率が注目されることがあります。
しかし、受注率だけで仕事の良し悪しを判断することはできません。
例えば、受注件数が少なくても、技術的に難しい大型案件に取り組んでいる場合があります。
また、見積もりの相談自体が、お客様の研究開発の初期段階であり、すぐに発注されない場合もあります。
そこで、必要に応じて次のような情報も確認しましょう。
① どのような相談が増えているか
② どの段階で案件が止まっているか
③ 確認に時間がかかる条件は何か
④ お客様からどんな質問が多いか
⑤ 受注後に問題なく仕事を進められているか
ChatGPTには、
「案件管理の状況を、受注率だけでなく、相談内容、技術的な課題、確認作業、受注後の対応という観点から整理してください」
と依頼できます。
17.受注後の情報も正確に引き継ぐ
商談や見積もりの結果、正式に受注した場合は、次の工程へ情報を引き継ぐ必要があります。
例えば、製造業であれば、
「お客様の希望」
「正式な図面」
「材質」
「数量」
「納期」
「検査条件」
「特記事項」
などです。
ここで注意したいのは、商談中の希望条件と、正式に発注された条件が異なる場合があることです。
例えば、最初は5個の予定だったものが、正式注文では10個になっているかもしれません。
そこで、
「商談記録、見積書、正式な注文情報を比較してください。数量、材質、図面番号、納期などに違いがあれば整理してください。正式な注文条件を推測で確定しないでください」
と依頼できます。
ただし、実際の受注処理では、会社の正式な業務手順と担当者の確認が必要です。
18.今日のミニレッスン
今回は、架空の4案件を使って、商談記録から案件管理、フォローアップまで学びます。
ステップ① 案件情報を入力する
ChatGPTへ、次の内容を入力してください。
「A社:樹脂部品の試作相談。図面と使用条件を確認中」
「B社:見積もり検討中。原価と製作方法を確認する必要がある」
「C社:提案書を提出済み。お客様の検討状況は未確認」
「D社:正式受注済み。製作準備へ移行する予定」
ステップ② 案件一覧を作る
「この4案件を、案件名、現在の状態、未確認事項、次に必要な対応に分けて管理表にしてください」
と依頼します。
ステップ③ 対応する順番を考える
「この4案件について、すぐ対応できること、社内確認が必要なこと、お客様からの回答が必要なことに分類してください。実際の納期や重要度が不明なため、優先順位を断定しないでください」
と質問します。
ステップ④ フォローアップメールを作る
「C社へ、先日提出した提案書について、不明点や追加の確認事項がないか丁寧に尋ねるメールを作成してください。返事を急がせる表現は避けてください」
と依頼します。
ステップ⑤ 商談メモを整理する
次の架空情報を追加します。
「A社との商談では、数量は5個程度。図面は作成済みだが未受領。材料は未定。使用環境についてお客様が確認する予定」
続けて、
「この商談記録を、確認済みの事実、未確認事項、お客様側の確認事項、自社側の次の行動に分けてください」
と依頼します。
ステップ⑥ 営業活動の数字を計算する
次の架空データを入力します。
「相談案件20件、見積提出案件12件、受注案件6件。受注した6件は、すべて今回の見積提出案件12件に含まれます」
続けて、
「相談案件に対する受注割合と、見積提出案件に対する受注割合を計算してください。計算式と数字の意味を説明してください」
と依頼します。
正しい計算結果は、30%と50%です。
ステップ⑦ 案件管理の改善を考える
「案件管理を続けるために、どの情報を記録しておくと、回答待ちや確認漏れを防ぎやすいか整理してください」
と質問します。
ステップ⑧ 受注後の引き継ぎを考える
「D社の案件について、正式な注文内容を確認してから製作準備へ進むためのチェックリストを作成してください。商談中の希望条件と正式な注文条件を区別してください」
と依頼します。
これで、商談記録の整理、案件管理、フォローアップ、受注後の情報共有まで一通り学べます。
ソラ先生からひとこと
商談が終わった後、仕事が進むかどうかは、その後の対応によって変わる場合があります。
お客様から聞いたことを正確に残す。
必要な条件を確認する。
約束したことを忘れずに進める。
分からないことがあれば、確認する。
そして、正式に受注した仕事は、次の工程へ正確に引き継ぐ。
こうした積み重ねが大切です。
ChatGPTは、商談記録の整理や案件管理、フォローアップメールの作成、営業活動の分析を手伝えます。
しかし、AIが実際のお客様の考えや、受注が決まる理由を正確に知っているとは限りません。
だからこそ、商談で確認できた事実と、こちらが考えた仮説を区別する必要があります。
また、すぐに受注へつながらない相談にも、意味がある場合があります。
お客様がまだ研究開発の初期段階にいるのかもしれません。
条件を整理している途中かもしれません。
今すぐ製作する予定がなくても、将来の仕事につながる可能性があります。
営業活動で大切なのは、案件を数字だけで判断することではありません。お客様の目的を理解し、必要な確認と対応を積み重ね、次の仕事へ正確につなげていくことです。
次回【第71回】は「ChatGPTで顧客情報を整理する方法|相談履歴・取引情報・対応記録を安全に管理しよう」です。
次は、案件単位の管理から一歩進んで、お客様ごとの情報を整理し、必要なときに正しい履歴を確認できる仕組みを学びます。