ChatGPTソラ先生と学ぶ!初心者のためのAI入門講座【第22回】ChatGPTでWord文書を添削・校正する方法|誤字脱字の修正から文章比較まで徹底解説
こんにちは、ソラ先生です。
前回は、ChatGPTにPDFファイルを読み込ませて、資料の要約や情報検索、内容の比較を行う方法を学びました。
今回は、仕事や日常生活でよく利用するMicrosoft Wordの文書を使ってみましょう。
「自分で書いた文章を読みやすくしたい」
「誤字脱字を確認してほしい」
「取引先へ送る文章が失礼になっていないか心配」
「文章を修正してもらったけれど、どこが変わったのか分からない」
そんなときにもChatGPTが役立ちます。
ただし、文章をきれいに書き直すことと、正しい文章にすることは同じではありません。
今回は、元の文章の意味を大切にしながら、ChatGPTで文章を改善する方法を学びましょう。
1.ChatGPTはWord文書を読み込めるの?
はい。ChatGPTは、Wordで作成したDOCX形式のファイルを読み込めます。
DOCXとは、現在のWordで一般的に使用されているファイル形式です。
例えば、次のような文書を扱えます。
- 会社案内や商品紹介文
- 会議の議事録
- 取引先への案内文
- 社内向けの業務マニュアル
- 企画書や報告書
- 学校のレポート
ChatGPTにWord文書を送ると、文章の要約、添削、比較、内容の整理などを依頼できます。
無料プランでもファイルアップロードを利用できますが、回数や使用量には制限があります。
また、Word文書に画像や複雑なレイアウトが含まれる場合、すべての情報を正確に読み取れるとは限りません。
2.Word文書をChatGPTに送る方法
今回は、パソコンのブラウザ版を使って説明します。
ステップ① ChatGPTを開く
公式サイトにアクセスします。
自分のアカウントでログインしてください。
ステップ② 新しいチャットを開く
画面から新しいチャットを作成します。
ステップ③ Wordファイルを添付する
メッセージ入力欄にある「+」を選択します。
表示されたメニューから「写真とファイルを追加」などの項目を選びます。
ステップ④ ファイルを選択する
パソコンに保存されているWord文書を選択します。
ファイル名の最後が「.docx」となっていることを確認してください。
ステップ⑤ 質問を入力する
例えば、次のように入力します。
「添付したWord文書を読んで、誤字脱字や不自然な日本語がないか確認してください。元の文章の意味は変更しないでください」
ステップ⑥ 送信する
ChatGPTから回答が表示されたら、内容を確認します。
これで、Word文書を使った基本操作は完了です。
3.誤字脱字だけを確認する方法
文章を完成させた後、最初に試してほしいのが誤字脱字の確認です。
例えば、次の文章を見てください。
「明日の会義は午後2時から開催します。参加される方は、資料を持参してくだい。」
人間が読んでも、間違いがあることは分かります。
「会義」は「会議」、「くだい」は「ください」の誤りです。
ChatGPTに、
「この文章の誤字脱字だけを確認してください。文章全体の書き直しはしないでください」
と依頼してみましょう。
この方法なら、修正する必要がある箇所を確認できます。
ただし、ChatGPTがすべての誤字脱字を見つけられるとは限りません。
また、意図的に使っている専門用語や固有名詞を間違いと判断する場合もあります。
修正内容は必ず確認してください。
4.読みやすい文章に改善する方法
誤字脱字を直したら、次は文章の読みやすさを考えてみましょう。
例えば、次の文章です。
「弊社では業務の効率化を図ることを目的とした取り組みを推進しており、今後におきましても各種改善活動を継続的に実施してまいります。」
意味は伝わりますが、少し堅苦しい印象があります。
そこで、
「この文章を、意味を変えずに自然で読みやすい日本語に修正してください」
と依頼します。
例えば、
「当社では業務の効率化に取り組んでいます。今後も改善活動を継続していきます。」
といった文章が考えられます。
ただし、どちらの表現が適切なのかは、文書の目的によって変わります。
公式な通知文では堅い表現が適している場合もあります。
文章の改善とは、単に短くすることではなく、読み手に正しく伝わるようにすることです。
5.元の意味を勝手に変えないための指示
ここは、仕事でChatGPTを利用するときに特に大切なポイントです。
例えば、元の文章が、
「製品の納期は、ご注文後に確認いたします。」
だったとします。
それをChatGPTが、
「製品はご注文から3営業日以内に納品いたします。」
と書き直したらどうでしょうか。
元の文章には、3営業日という条件はありません。
このような変更は、文章の修正ではなく、事実の追加です。
取引先へ送れば、納期に関する誤解やトラブルにつながる可能性があります。
そこで、文章の修正を依頼するときは、
「元の文章にない事実、数字、日付、条件を勝手に追加しないでください。内容を変更する必要がある場合は、修正せずに確認してください」
と伝えてみましょう。
ただし、このように指示しても、AIが必ず守るとは限りません。
完成した文章と元の文章を比較することが必要です。
6.修正前と修正後を比較する方法
ChatGPTに文章を直してもらったとき、どこが変更されたのか分からない場合があります。
そんなときは、次のように依頼しましょう。
「修正前と修正後を比較し、変更した部分と理由を一覧表にしてください」
例えば、次のような表です。
| 修正前 | 修正後 | 修正理由 |
|---|---|---|
| 会義 | 会議 | 誤字の修正 |
| 持参してくだい | 持参してください | 脱字の修正 |
| 業務の効率化を図ることを目的とした取り組み | 業務の効率化への取り組み | 冗長な表現の整理 |
修正箇所が分かれば、必要な変更だけを採用できます。
また、
「修正した部分以外は、元の文章を維持してください」
と依頼する方法もあります。
ただし、AIが示す変更一覧にも抜けがある場合があります。
重要な文書では、Wordの比較機能なども利用して、実際の変更箇所を確認しましょう。
7.Wordの「変更履歴」とChatGPTの違い
Wordには「変更履歴の記録」という機能があります。
これは、文書のどこを追加・削除・修正したのかを記録する機能です。
ChatGPTに文章を書き直してもらうこととは異なります。
例えば、ChatGPTが修正案を文章で表示しても、それだけで元のWordファイルに変更履歴が記録されるわけではありません。
修正案を採用する場合は、自分でWordに反映する方法があります。
また、対応する環境では、ChatGPTに修正版のWord文書を作成してもらうこともできます。
ただし、元の文書の書式やレイアウト、変更履歴が完全に維持されるとは限りません。
大切な文書では、元ファイルを保存したうえで、修正版を別ファイルとして管理することをおすすめします。
8.2つのWord文書を比較する方法
仕事では、修正前と修正後のWord文書を比較する機会があります。
例えば、取引先へ提出する提案書の初稿と修正版です。
2つのファイルをChatGPTへ送って、
「2つのWord文書を比較して、追加・削除・変更された内容を整理してください。特に金額、日付、数量、条件の変更を優先して確認してください」
と依頼します。
さらに、
「修正前、修正後、変更内容、確認が必要な事項を表にしてください」
と指示できます。
この方法は、変更点を把握するための補助として便利です。
ただし、AIがすべての変更を正確に検出できるとは限りません。
契約書や重要な仕様書などでは、Wordの比較機能や原本の確認を併用しましょう。
9.文章の目的に合わせて書き直す方法
ChatGPTは、同じ情報を使って、異なる読み手に合わせた文章を提案できます。
例えば、社内向けの説明文を、新入社員向けに変更したい場合です。
「この文章を、初めて業務を担当する新入社員にも分かる表現にしてください。専門用語には簡単な説明を加えてください」
と依頼できます。
また、お客様向けの案内文では、
「丁寧さを維持しながら、難しい言葉を減らしてください」
と伝える方法もあります。
ここで大切なのは、読み手に合わせて表現を変えても、伝えるべき事実を変えないことです。
例えば、社内向けだからといって、注意事項を省略してよいわけではありません。
相手が必要とする情報を理解し、適切な表現を選びましょう。
10.Wordファイルを読み込めないときは?
Word文書をアップロードできない場合は、次の点を確認しましょう。
① ファイル形式を確認する
ChatGPTが対応している代表的なWord文書の形式はDOCXです。
古い形式の「.doc」ファイルを使っている場合は、Wordで開き、DOCX形式に保存し直す方法があります。
② ファイルサイズを確認する
文書ファイルにはアップロードの上限があります。
また、サイズだけでなく、文書の長さや構成によって処理できる範囲が異なります。
③ ファイルの内容を確認する
複雑な表や画像、特殊な書式などが含まれている場合、正しく読み取れないことがあります。
④ アップロードの利用制限を確認する
無料版と有料版では、利用できる回数や条件が異なります。
⑤ 短い文章なら直接貼り付ける
短い文章であれば、Wordから文章をコピーして、ChatGPTの入力欄に貼り付ける方法もあります。
ファイル全体を扱う必要がなければ、こちらの方が簡単な場合もあります。
11.仕事のWord文書を送るときの注意点
Word文書には、取引先や社員に関する情報が含まれていることがあります。
例えば、顧客名、見積金額、契約条件、未公開の企画情報などです。
こうした情報を含む文書は、会社の規則や取引先との契約条件を確認せずにアップロードしないでください。
また、文書には本文以外にも、作成者情報、コメント、変更履歴などが保存されている場合があります。
必要に応じて、こうした情報も確認しましょう。
AIに文章を添削してもらうために、秘密情報をすべて提供する必要はありません。
内容に応じて、練習用の文章や公開可能な情報を使うことをおすすめします。
12.今日のミニレッスン
今回は、短いWord文書を使って、文章の校正から比較まで体験しましょう。
練習① Wordで文章を作成する
まず、Wordに次の文章を入力してください。
「来週の会義についてご案内します。参加される方は、必要な資料を持参してくだい。時間と場所につきましては、後日ご連絡させていただきます。」
入力できたら、DOCX形式で保存します。
ファイル名は「会議案内_練習.docx」など、分かりやすい名前にしましょう。
練習② ChatGPTに添削してもらう
保存したファイルをChatGPTにアップロードします。
次のように依頼してください。
「このWord文書の誤字脱字を修正してください。日時や場所など、決まっていない情報は勝手に追加しないでください」
回答を読んで、誤字脱字が正しく修正されているか確認しましょう。
練習③ 読みやすい文章にする
続けて、
「元の意味を変えずに、社内向けの自然で読みやすい案内文にしてください」
と依頼します。
練習④ 修正内容を比較する
今度は、
「最初の文章と修正後の文章を比較し、変更箇所と理由を表にしてください」
と質問してください。
練習⑤ Wordに反映する
修正案に問題がなければ、文章をWordに反映します。
元のファイルは残し、別の名前で保存しましょう。
例えば、「会議案内_修正版.docx」です。
最後に、元の文章と修正後の文章を読み比べてください。
誤字脱字は直っていますか?
読みやすくなっていますか?
日時や場所など、勝手に追加された情報はありませんか?
今回の練習は、文章を自動的に完成させることではなく、AIの提案を確認し、自分で修正内容を選ぶことが目標です。
ソラ先生からひとこと
文章を書くとき、誤字脱字や表現の間違いを完全になくすのは簡単ではありません。
ChatGPTは、そうした確認作業を手伝ってくれる便利な道具です。
しかし、私は、文章をAIに任せきりにすることをおすすめしません。
文章には、書いた人の考えや伝えたいことがあります。
AIがきれいな表現に直しても、本来の意味が変わってしまっては困ります。
そのため、元の文章を大切にしながら、必要な部分を改善していくことが重要です。
AIを使った文章作成で大切なのは、AIに上手な文章を書かせることではなく、自分が伝えたいことを、より正確に相手へ届けることです。
次回【第23回】は「ChatGPTでExcelを使ってみよう|表の読み込み・集計・データ分析の基本操作」です。
今度は数字や表を扱い、ChatGPTを仕事の効率化に役立てる方法を学びましょう。