ChatGPTソラ先生と学ぶ!初心者のためのAI入門講座【第21回】ChatGPTでPDFを読み込む方法|資料の要約・情報検索・比較・読み落とし対策まで解説
こんにちは、ソラ先生です。
前回は、ChatGPTを使って写真やイラストを編集する方法を学びました。
今回は、仕事や勉強でも役立つ「PDFファイルの読み込み」に挑戦してみましょう。
みなさんは、こんな経験はありませんか?
「説明書が長すぎて、必要な情報が見つからない」
「何十ページもある資料を読む時間がない」
「複数の資料に書かれた内容を比較したい」
「難しい専門用語を分かりやすく説明してほしい」
そんなとき、ChatGPTのファイルアップロード機能が役立ちます。
PDFをChatGPTへ送ると、文章を要約したり、内容について質問したり、必要な情報を整理したりできます。
ただし、AIが資料のすべてを正しく読み取れるとは限りません。
今回は便利な使い方だけでなく、間違いや読み落としを防ぐための確認方法も学びましょう。
1.PDFファイルとは何でしょうか?
PDFとは「Portable Document Format」の略で、電子文書を保存・共有するためのファイル形式です。
例えば、次のような資料に使われています。
- 商品の取扱説明書
- 学校や自治体のお知らせ
- 会社のパンフレット
- 会議資料や調査報告書
- 契約書や各種申請書
- 技術資料や仕様書
PDFの特徴は、異なるパソコンや端末でも、文書のレイアウトを比較的維持しやすいことです。
そのため、仕事でも日常生活でも広く使われています。
ただし、同じPDFでも、中身の作り方によってChatGPTでの読み取りやすさが異なります。
文字がデータとして保存されたPDFと、紙の書類をスキャンして画像にしたPDFでは、扱い方が違うのです。
2.ChatGPTはPDFで何ができるの?
PDFをアップロードすると、次のような作業を依頼できます。
① 長い資料を要約する
「この資料の重要なポイントを5つにまとめてください」
② 必要な情報を探す
「申し込みの締め切りについて書かれている箇所を探してください」
③ 難しい内容を説明する
「この資料に登場する専門用語を、初心者にも分かるように説明してください」
④ 資料の内容を整理する
「書かれている手順を、実行する順番に整理してください」
⑤ 複数の資料を比較する
「2つの資料で変更された内容を一覧表にしてください」
こうした使い方によって、資料を読むための時間を減らせる場合があります。
ただし、AIが作成した要約や比較結果には、誤りや抜けが含まれる可能性があります。
重要な内容は、必ず元のPDFと照合しましょう。
3.パソコンからPDFをアップロードする方法
それでは、実際に操作してみましょう。
今回は、パソコンのブラウザ版ChatGPTを使います。
ステップ① ChatGPTを開く
公式サイトへアクセスします。
自分のアカウントでログインしてください。
ステップ② 新しいチャットを開く
画面から新しいチャットを作成します。
ステップ③ PDFを添付する
メッセージ入力欄にある「+」などの添付メニューを開きます。
「写真とファイルを追加」などの項目を選択してください。
パソコンに保存しているPDFを選びます。
ステップ④ ファイルを確認する
入力欄にPDFのファイル名が表示されたことを確認してください。
ステップ⑤ 質問を入力する
例えば、次のように入力します。
「添付したPDFの内容を確認して、重要なポイントを5つにまとめてください。資料に書かれていないことは追加しないでください」
ステップ⑥ 送信する
PDFと質問を送信すると、ChatGPTが対応する範囲でファイルの内容を分析します。
これで基本操作は完了です。
4.長いPDFを分かりやすく要約する方法
例えば、30ページの取扱説明書があるとします。
最初に、
「この資料を要約してください」
と依頼することもできます。
しかし、それだけでは、自分が知りたい情報が省略されるかもしれません。
そんなときは、要約の目的を伝えましょう。
例えば、
「この取扱説明書から、使用前の準備、基本操作、注意事項、日常点検について整理してください」
と依頼します。
さらに、
「安全に関する注意事項は省略しないでください」
と条件を加えることもできます。
ただし、こうした指示をしても、AIが重要な注意事項を見落とす可能性があります。
実際の設備や機械を操作するときには、必ず正式な取扱説明書を確認してください。
要約は資料を理解するための補助であり、元の資料の代わりではありません。
5.必要な情報だけを探す方法
PDFの便利な活用方法の一つが、特定の情報を探すことです。
例えば、自治体から公開された案内資料があるとします。
知りたいのは、申し込みの締め切りと必要書類です。
その場合、
「このPDFから、申し込みの締め切り、必要書類、提出方法を探してください。該当箇所のページ番号も教えてください」
と質問してみましょう。
ChatGPTが該当する内容を整理してくれます。
ただし、AIが示したページ番号や引用内容が必ず正しいとは限りません。
実際にPDFの該当ページを開いて確認しましょう。
また、PDFに情報が見つからない場合は、
「この資料に書かれていない情報を、推測で補わないでください」
と伝えることも有効です。
6.資料に書かれていることと、AIの推測を分けよう
ここは特に重要です。
例えば、ある製品の説明書に「屋内で使用してください」と書かれていたとします。
しかし、AIが、
「雨が当たらなければ屋外でも使用できます」
と説明したらどうでしょうか。
資料には、そんなことは書かれていません。
AIが一般的な知識から推測してしまった可能性があります。
そこで、
「PDFに明記されている内容と、あなたが推測した内容を分けて説明してください」
と質問します。
さらに、
「その説明の根拠となる箇所を示してください」
と依頼してみましょう。
ただし、ChatGPTが根拠を示しても、その引用が正確とは限りません。
重要な判断では、自分で原文を確認することが必要です。
7.2つのPDFを比較する方法
仕事では、以前の資料と新しい資料を比較することがあります。
例えば、2025年版と2026年版の製品案内があるとします。
変更点を探すために、2つの資料を読み比べるのは大変です。
そんなときは、両方のPDFをアップロードして、
「2025年版と2026年版を比較し、変更された内容を一覧表にしてください。変更前・変更後・該当ページを表示してください」
と依頼してみましょう。
比較する項目を指定することもできます。
例えば、
「価格、納期、保証期間、仕様の変更点を調べてください」
という質問です。
ただし、資料の形式が異なっていたり、表の構造が複雑だったりすると、正しく比較できない場合があります。
また、変更がないと回答されても、本当にすべての項目を確認できたとは限りません。
契約条件や技術仕様など、重要な変更点は原本同士で最終確認しましょう。
8.スキャンしたPDFや図面は読み取れるの?
ここは、PDFを扱うときに注意したいポイントです。
PDFには、大きく分けて2つの種類があります。
① 文字データが含まれるPDF
文章を選択したり、コピーしたりできるPDFです。
ChatGPTは、こうしたPDFの文字情報を比較的扱いやすくなっています。
② 画像として保存されたPDF
紙の書類をスキャナーで読み取ったものなどです。
このようなPDFには、文字が画像として保存されている場合があります。
ChatGPTがPDF内の画像や図表を直接読み取れるかどうかは、利用するプランや機能によって異なります。
例えば、ChatGPT EnterpriseではPDF内の視覚情報を読み取る機能が提供されています。
一方、対応していない環境では、PDF内の文字データだけが処理され、画像として保存された文字や図が読み取れないことがあります。
その場合は、必要なページを画像として別に送る方法もあります。
ただし、画像からの読み取りでも間違いは発生します。
製造業の図面などでは、寸法、公差、材質、注記などを誤認識する可能性があります。
重要な設計判断や製造指示には、正式な図面と人間による確認が欠かせません。
9.PDFを読み込めないときはどうすればいい?
PDFがアップロードできなかったり、正しく読み取れなかったりする場合は、次の点を確認しましょう。
① ファイルのサイズを確認する
ChatGPTにはファイルサイズの制限があります。
公式案内では、1ファイルあたり最大512MBという上限が設けられています。
また、文書ファイルには別の処理上限もあります。
上限内でも、複雑なPDFが必ず完全に処理できるとは限りません。
② 利用上限を確認する
無料版と有料版では、ファイルアップロードの利用条件や上限が異なります。
制限に達している場合は、画面に案内が表示されることがあります。
③ PDFが開けるか確認する
パソコンで元のPDFが正常に開けるか確認してください。
ファイルが破損している場合や、パスワードで保護されている場合は、処理できないことがあります。
④ 文字を読み取れているか確認する
アップロード自体は成功していても、本文を正しく読み取れていない場合があります。
例えば、
「このPDFの最初の見出しを教えてください」
と質問して、元の資料と照合してみましょう。
⑤ 必要なページだけを扱う
非常に長い資料では、必要な章やページを分けて処理する方法もあります。
情報量を絞ることで、確認作業を進めやすくなる場合があります。
10.PDFをアップロードするときの情報管理
仕事のPDFを扱う際には、情報管理にも注意しましょう。
特に、次のような資料です。
- 顧客から預かった図面や仕様書
- 秘密保持契約の対象となる資料
- 社外秘の経営資料
- 個人情報を含む書類
- 未公開の研究開発資料
こうした資料は、会社の許可や適切な利用条件を確認せずにアップロードしないでください。
ChatGPTにはデータの利用に関する設定がありますが、学習への利用を停止することと、機密情報を外部サービスに送ってよいことは別です。
練習するときは、自分で作成した資料や一般公開されているPDFなどを利用しましょう。
11.今日のミニレッスン
今回は、PDFを使った3つの練習に挑戦します。
最初は、個人情報を含まない公開資料や、自分で作成した短いPDFがおすすめです。
練習① PDFを要約する
PDFをアップロードして、次のように質問します。
「このPDFを読んで、重要なポイントを5つにまとめてください。専門用語は分かりやすく説明してください」
回答を読んで、資料の内容と合っているか確認しましょう。
練習② 必要な情報を探す
続けて、次のように質問します。
「このPDFに書かれている注意事項を探してください。該当するページ番号も教えてください」
元のPDFを開き、AIが示した場所を確認してください。
練習③ 読み落としを確認する
最後に、次のように質問します。
「今回の回答で、読み取れなかった箇所や、確認できていない内容があれば教えてください。推測で補った内容も区別してください」
回答を確認したら、元のPDFと見比べてみましょう。
AI自身が読み落としを把握できていない場合もあります。
そのため、特に重要な項目は自分でも確認することが大切です。
もう一歩進んでみましょう
資料を読みながら、次の質問をしてみてください。
「この資料を初めて読む人が、理解しにくいと思われる部分を3つ挙げて、分かりやすく説明してください」
単に資料を短くするだけではなく、自分が理解するためにAIを使うこともできます。
ソラ先生からひとこと
長い資料を短時間で整理できることは、生成AIの便利な機能の一つです。
しかし、要約が上手だからといって、資料を完全に理解しているとは限りません。
大切な数字を読み落としたり、文章の意味を取り違えたりすることもあります。
そのため、私は資料を読むとき、次の考え方を大切にしてほしいと思っています。
まずAIに整理してもらう。
分からないところを質問する。
必要な部分を元の資料で確認する。
そして、自分で理解して判断する。
AIを使って資料を読む時間を減らすことより、資料を正しく理解し、必要な判断に役立てることが大切です。
ぜひ、身近なPDFから試してみてください。
次回【第22回】は「ChatGPTでWord文書を活用する方法|文章の添削・比較・校正・書き直しを実践」です。
今度はWordの文書を使って、文章をさらに分かりやすくする方法を学びましょう。