AIに質問して気づいた、聞き方の大切さ
同じことを質問しているつもりでも、伝え方によって相手の理解が変わることがあります。
ChatGPTを使い始めて、改めて考えるようになったことの一つが、質問の仕方です。
例えば、「この材料について教えてください」と質問した場合、一般的な材料の特徴や用途が説明されることがあります。
しかし、製造業の実務では、それだけでは十分でないことがあります。
切削加工するために知りたいのか。
高温環境で使用するために調べているのか。
強度や寸法安定性を比較したいのか。
目的が違えば、必要な情報も変わります。
そのため、何について知りたいのかを具体的に伝えることが大切になります。
これは、AIだけに当てはまる話ではありません。
お客様との打ち合わせでも、同じことがあります。
例えば、樹脂製の機械部品について「もっと丈夫にしたい」という相談があったとします。
その言葉だけでは、何を改善すればよいのか判断できません。
衝撃で割れてしまうのか。
荷重によって変形するのか。
長期間使用すると摩耗するのか。
使用環境によって、求められる性能は異なります。
そのため、どのような問題が起きていて、何を改善したいのかを確認する必要があります。
また、相談する側が、最初からすべての条件を整理できているとは限りません。
話をしながら、問題の内容が少しずつ明確になることもあります。
こちらから質問することで、相手自身が気づいていなかった条件が見えてくる場合もあります。
AIとのやり取りでも、最初の質問だけですべてを理解してもらおうとする必要はありません。
返ってきた答えを読み、足りない条件があれば追加する。
説明が違う方向へ進んでいれば、何が違うのかを伝える。
そうしたやり取りを重ねることで、考えを整理しやすくなります。
もちろん、質問の仕方を工夫しても、AIが間違った答えを出す場合はあります。
そのため、必要な情報は別の資料でも確認することが重要です。
(株)アリスは、研究開発から生産現場まで、さまざまなものづくりに関わっています。
案件ごとに材料、形状、数量、品質、コスト、納期など、考える条件が異なります。
相手が何を求めているのか。
自分たちは何を確認したいのか。
分かっていることと、まだ分からないことは何か。
こうした内容を整理することが、仕事を正確に進めるための基本になります。
AIとのやり取りも、相手に何を伝えればよいのかを考える機会になります。
便利な道具を使うためにも、まず自分が何を知りたいのかを理解する。
その大切さを、改めて感じています。