設備改善では、今ある仕組みを活かすことも大切になる
生産現場では、生産性の向上や品質の安定、作業負担の軽減などを目的として、設備の改善が行われます。
設備改善というと、新しい機械を導入したり、大がかりな装置を製作したりすることを想像するかもしれません。
しかし、実際の生産現場では、既存設備の一部分を変更することで、問題を改善できる場合もあります。
例えば、製品を搬送する装置で、部品が引っかかったり、向きが変わったりする問題が発生しているとします。
原因によっては、搬送ガイドの形状や取り付け位置を変更することで、製品の動きを改善できる可能性があります。
また、作業者が部品を取り出しにくい設備では、受け部品やガイドの形状を見直すことで、作業しやすくなる場合があります。
このような改善では、既存設備との関係を理解することが重要です。
新しく製作する部品だけが適切な形状であっても、周辺部品と干渉したり、既存の機構に悪影響を与えたりしては、改善にはつながりません。
設備の取り付け寸法、可動範囲、作業空間、使用環境など、さまざまな条件を確認する必要があります。
特に稼働中の生産設備では、設備全体を大きく変更することが難しい場合があります。
既存の取り付け穴を利用できる構造や、周辺部品を変更せずに交換できる形状であれば、設備の改造範囲を小さくできる可能性があります。
ただし、既存の構造を優先するあまり、必要な機能や安全性が損なわれてはいけません。
どこを変更し、どこを残すべきかを判断することが大切になります。
株式会社アリスでは、生産現場のものづくりにおいて、必ずしも新しいものを一から製作することだけが解決方法だとは考えていません。
現状の設備がどのような仕組みで動いているのか、何が問題になっているのかを理解することから始まります。
例えば、摩耗しやすい部分だけを交換可能な構造に変更する方法や、樹脂部品を利用して製品との接触状態を改善する方法など、課題に応じてさまざまな選択肢があります。
既存設備の一部に使用する部品では、現物から寸法を確認して製作する必要が生じることもあります。
その場合にも、単に元の形状を再現するのではなく、改善したい目的を明確にすることが重要です。
設備改善の価値は、変更した部品の大きさや、改造にかけた費用だけでは決まりません。
小さな部品の形状変更によって、作業が安定したり、トラブルの発生を減らせたりすることもあります。
新しい設備をつくる技術だけでなく、今ある設備を理解し、必要な部分を改善する技術も、ものづくりには欠かせません。
株式会社アリスは、生産現場で実際に起きている問題に向き合い、目的に合った方法を考えることを大切にしています。