組織は「誰が引っ張るか」で空気が変わっていく
組織について考えていると、「20対60対20の法則」という考え方を耳にすることがあります。
いわゆる「パレートの法則」と呼ばれる考え方の一つですが、(株)アリスでは、この話を単なる割合論としてではなく、「組織の空気や方向性」に関係するものとして捉えています。
よく言われるのが、組織の中には積極的に動く人が一定数存在し、その一方で、なかなか動けない人も一定割合で存在するという考え方です。そして、その間にいる多数の人たちが、どちらの空気へ引っ張られるかによって、組織全体の方向性が変わっていくという話です。
開発試作やものづくりの現場でも、この「空気感」は非常に大きな影響を持ちます。例えば、前向きに改善へ取り組む人が増えると、現場全体が自然と動き始めます。問題が起きても、「どう改善するか」を考える流れができ、周囲もその姿勢に影響されていきます。
一方で、否定的な空気や他責思考が広がると、挑戦や改善提案が減っていきます。本来なら小さな工夫で解決できる問題でも、「どうせ無理だ」という空気が先に立ってしまい、組織全体の推進力が弱くなることがあります。
(株)アリスでは、この中間層の空気づくりが非常に重要だと考えています。特別な一部の人だけが頑張るのではなく、周囲が自然と前向きに動きやすくなる環境を整えること。そのためには、日々の言葉や行動、判断基準の積み重ねが大きく影響します。
また、「働かない人が必ず一定数存在するのか」という問いについても、単純な能力問題ではないと感じています。人は環境や関わり方によって動き方が変わることがあります。役割が曖昧だったり、自分の存在価値を感じられない状態では、本来の力を発揮しにくくなることもあります。
もちろん、すべての人が同じ熱量や役割を持つことは現実的には難しい部分もあります。しかし、組織の方向性や空気感によって、「前向きに関わろうとする人」が増えていくことは十分に可能だと(株)アリスでは考えています。
構造的に見ると、組織力とは単純な個人能力の集合ではなく、「どの方向へ力が流れているか」によって決まります。改善へ向かう流れが強い組織では、多くの人がその方向へ引っ張られていきます。逆に、停滞や不満が中心になると、その空気が全体へ広がっていきます。
本質的には、強い組織とは、一部の優秀な人だけで成立するものではなく、「普通の人が自然と前向きに動ける状態」をつくれている組織なのだと思います。
(株)アリスでは、これからも開発試作やものづくりの現場を通じて、前向きな人や改善意識が自然と広がっていく環境づくりを大切にしていきたいと考えています。私は、組織の未来を決めるのは、一部の特別な人だけではなく、日々の空気や方向性そのものなのだと思います。