仕事を任せるということは、考える力を育てること
仕事を始めたばかりの頃は、教わったことを覚えるだけでも大変です。
初めて聞く言葉や、慣れない作業手順。
何度も確認しながら、少しずつ仕事を進めていくことになります。
それは自然なことです。
ただ、(株)アリスでは、決められた手順を正しく覚えることだけを、仕事の最終的な目標にはしていません。
その先に、自分で考え、判断できるようになることを大切にしています。
やり方だけではなく、理由を知る
例えば、仕上げ加工で部品のバリを取り除く仕事があります。
決められた道具を使い、指示された部分を仕上げる。
最初は、正しい手順を覚えるところから始まります。
しかし、慣れてくると、なぜその方法で仕上げるのかを考えることも大切になります。
どの部分が相手の部品と接触するのか。
どこに傷をつけてはいけないのか。
仕上がった部品は、どのような用途に使われるのか。
そうしたことを理解していると、いつもと違う形状の部品にも、目的を考えながら向き合えるようになります。
営業事務の仕事でも同じです。
見積書や発注書を作成する際、入力方法を覚えるだけでなく、その情報が誰の仕事につながっているのかを知ることが大切です。
なぜ、その項目を確認する必要があるのか。
なぜ、納期や仕様を正確に伝えなければならないのか。
理由が分かると、自分の仕事の意味も見えてきます。
答えを教えるだけでは、判断力は育たない
仕事を教えるとき、方法だけを伝える方が早い場合があります。
しかし、それだけでは、少し条件が変わったときに判断できなくなるかもしれません。
だからこそ、なぜその方法を選ぶのかを一緒に考えることが大切だと思っています。
考え方が違った場合には、どこに違いがあるのかを整理します。
事実を確認し、原因を一つずつ考えていく。
そうすると、お互いに気づいていなかったことが見つかる場合もあります。
教える側が、必ず正しい答えを持っているとは限りません。
社員の方が先に適切な方法に気づいていることもあるでしょう。
大切なのは、誰の考えが正しいかを競うことではなく、事実に基づいて、より良い結果につながる方法を見つけることです。
自分で判断できる仕事が増えていく
最初は、一つの作業を覚えることから始まります。
次に、その作業が何のために必要なのかを知る。
そして、前後の仕事とのつながりを理解する。
経験を重ねるうちに、確認するべきことや、注意するべきことが少しずつ見えてきます。
やがて、いつもと違う問題が起きたときにも、自分で考え、必要な相談や判断ができるようになる。
それは、単に作業が速くなることとは違う成長です。
任せられる仕事の幅が広がるということでもあります。
小さな会社だからこそ、一人ひとりの成長を大切にしたい
(株)アリスは、会社を大きくすること自体を目的にしていません。
小さな会社のまま、仕事の幅と対応する力を広げていきたいと考えています。
そのためには、一人ひとりが経験を積み、自分で判断できる仕事を増やしていくことが大切です。
もちろん、何でも一人で解決する必要はありません。
難しいことは相談し、必要な知識は教え合い、外部の専門家の力を借りることもあります。
仕事を任せるということは、一人で抱え込ませることではありません。
自分で考えられる範囲を広げながら、必要なときには周囲と協力できるようになること。
結果を出せたことも、自分で判断できるようになったことも、どちらも大切な成長です。
そうした一人ひとりの積み重ねが、(株)アリスのものづくりを支える力になっていくと考えています。