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ChatGPTソラ先生と学ぶ!初心者のためのAI入門講座【第55回】ChatGPTに複雑な仕事を依頼する方法|作業の分解・段取り・途中確認・完成までの進め方

2026.05.16

こんにちは、ソラ先生です。

前回は、ChatGPTへ伝える指示を改善する方法を学びました。

目的、背景、条件、参考資料、完成形を整理することで、AIとのやり取りを分かりやすくする方法でした。

今回は、その考え方をさらに実際の仕事へ広げてみましょう。

例えば、こんな仕事を依頼したいとします。

「会社の新しいパンフレットを作りたい」

「売上データを分析して改善計画を考えたい」

「ホームページをリニューアルしたい」

「新商品の企画から提案資料まで作成したい」

こうした仕事には、いくつもの工程があります。

最初から最後まで、たった一つの質問で完璧に完成させることは簡単ではありません。

そこで今回は、大きな仕事を小さな作業に分け、ChatGPTと一緒に確認しながら完成へ進める方法を学びます。


1.複雑な仕事は、なぜ難しいのでしょうか?

例えば、ChatGPTに次のように依頼したとします。

「会社のパンフレットを作ってください」

ChatGPTは、会社案内の文章やパンフレットの構成案を提案できます。

しかし、これだけでは重要な情報が不足しています。

どんな会社なのか。

誰に配るパンフレットなのか。

どのような仕事を紹介するのか。

写真やロゴは用意されているのか。

何ページにするのか。

印刷するのか、PDFで配布するのか。

こうしたことが分からないまま作成すると、実際の会社と異なる内容になったり、必要な情報が不足したりする可能性があります。

また、文章だけ完成しても、写真やレイアウトが決まっていなければ、パンフレット全体は完成していません。

複雑な仕事では、何を作るかだけでなく、完成するために必要な工程を把握することが大切です。

2.最初に「完成した状態」を決める

仕事を始める前に、何をもって完成とするのか考えましょう。

例えば、「会社のパンフレットを作る」という仕事でも、完成形には違いがあります。

① 文章原稿だけ作る

会社紹介、事業内容、問い合わせ先などの文章を完成させる。

② レイアウト案まで作る

文章と写真の配置を考え、ページ構成を決める。

③ PDFまで完成させる

配布できるPDFファイルを作成する。

④ 印刷用データまで準備する

印刷会社が指定するサイズ、余白、塗り足しなどの条件に合わせる。

同じ「パンフレットを作る」でも、必要な作業は大きく異なります。

ChatGPTには、次のように質問できます。

「会社のパンフレットを作成したいです。文章原稿、レイアウト、PDF化、印刷準備のうち、どこまでを完成させるか整理するために、必要なことを質問してください」

最初に完成形を決めておくと、途中で作業の範囲が広がりすぎることを防ぎやすくなります。

3.大きな仕事を小さな作業に分ける

複雑な仕事では、「作業の分解」が役立ちます。

例えば、会社パンフレットの制作を考えてみましょう。

次のような工程に分けられます。

工程主な作業
① 目的の整理誰に何を伝えるか決める
② 情報収集会社概要、事業内容、資料を集める
③ 構成設計ページ数と掲載内容を決める
④ 原稿作成各ページの文章を書く
⑤ 素材確認写真、ロゴ、図表を用意する
⑥ デザイン文字や画像を配置する
⑦ 内容確認誤字、事実、数値を確認する
⑧ 出力・検証ファイルを作成して表示を確認する

このように分けることで、どの段階にいるのか分かりやすくなります。

ChatGPTには、

「この仕事を完成させるために必要な作業を、実施順に整理してください。各工程の成果物と、次へ進むために確認することも示してください」

と依頼してみましょう。

4.作業の順番を間違えるとどうなる?

仕事には、先に確認しなければならないことがあります。

例えば、パンフレットの文章が決まっていないのに、細かなレイアウトを完成させたとします。

その後、会社紹介の文章が大幅に変われば、ページ全体の配置を作り直さなければならないかもしれません。

また、使用する写真がまだ決まっていなければ、写真の縦横比によってデザインが変わる場合もあります。

そこで、工程同士の関係を確認しましょう。

例えば、

「会社情報の確認」

から、

「原稿作成」

そして、

「レイアウト設計」

へ進む流れです。

ただし、すべての仕事が完全に一方向へ進むわけではありません。

簡単なレイアウト案を作ることで、文章量の問題に気づく場合もあります。

そのため、必要に応じて前の工程へ戻ることも大切です。

段取りとは、決めた順番を無理に守ることではなく、手戻りを減らしながら仕事を進めるためのものです。

5.ChatGPTに作業計画を作ってもらう

例えば、次のように依頼します。

「会社パンフレットの制作計画を作成してください。会社情報の収集、構成、文章、写真、デザイン、校正、PDF出力の順番を考え、各工程で必要な確認事項を整理してください」

すると、作業計画を表にまとめてもらえます。

さらに、

「この計画の中で、前の工程が終わらなければ進めにくい作業を整理してください」

と質問できます。

ここで重要なのは、ChatGPTが作成した計画を絶対的なものと考えないことです。

実際の仕事では、必要な資料が届かなかったり、仕様が変更されたりすることがあります。

そうした場合は、計画を見直して構いません。

計画は、仕事を進めるための道具です。

6.作業を分担するときの考え方

ChatGPTは文章の作成や情報の整理などを支援できます。

一方、実際の現場で確認しなければならない作業もあります。

例えば、パンフレット制作では次のように分けられます。

作業ChatGPTの支援人間による確認
構成案の作成可能掲載内容の妥当性
文章の下書き可能仕事内容や実績の正確性
写真の配置案提案可能写真の選定と使用許可
会社情報の整理資料に基づいて支援最新情報の確認
PDFの作成対応環境で可能実際の表示と印刷条件
最終承認判断材料の整理責任ある承認

特に、会社の実績や製品仕様、契約条件などは、確認されていない情報をAIが補ってはいけません。

ChatGPTに任せられることと、実際の資料や担当者による確認が必要なことを分けましょう。

7.途中確認を入れる理由

複雑な仕事では、最後まで作ってから問題が見つかると、修正に時間がかかる場合があります。

例えば、パンフレットを8ページ分完成させた後に、最初のページ構成が間違っていたと分かったらどうでしょうか。

多くのページを修正する必要が生じるかもしれません。

そこで、途中で確認する工程を設けます。

例えば、

確認①

掲載する情報は正しいか。

確認②

ページ構成は目的に合っているか。

確認③

文章に事実の間違いはないか。

確認④

デザインに問題はないか。

確認⑤

出力したファイルは正しく表示されるか。

このように、工程ごとに確認すると、問題を早く発見しやすくなります。

ただし、すべての細かな作業で確認が必要とは限りません。

重要な判断や、後の作業に大きく影響する部分を中心に確認しましょう。

8.確認する内容を具体的にする

途中確認では、

「これでいいですか?」

と質問するだけでは、確認する対象が曖昧になる場合があります。

例えば、会社案内の原稿を確認するなら、

「この文章について、会社概要との整合、実際の事業内容との一致、数字や固有名詞の正確性を確認してください。文章の好みについては、別の項目として整理してください」

と依頼できます。

デザインを確認するなら、

「この画面について、文字の読みやすさ、画像の配置、余白、ボタンの見つけやすさを確認してください」

と質問します。

さらに、

「実際に確認できたことと、追加確認が必要なことを分けてください」

と伝えましょう。

確認の対象を具体的にすると、問題点を整理しやすくなります。

9.実践!売上分析から改善計画まで進める

ここからは、別の仕事を例に考えてみます。

テーマは「売上データの分析と改善計画」です。

例えば、ある会社の月別売上が次のようになっていたとします。

月売上金額
1月100万円
2月120万円
3月90万円
4月150万円

これは練習用の架空データです。

ChatGPTに、

「売上を改善してください」

と依頼しても、実際の原因を判断するには情報が不足しています。

そこで、仕事を分解してみましょう。

① データを確認する。

② 売上の変化を計算する。

③ 変化の特徴を整理する。

④ 考えられる原因を挙げる。

⑤ 原因を調べるための情報を整理する。

⑥ 改善案を考える。

⑦ 実行計画を作成する。

⑧ 結果を確認する。

このように段階を分けることで、売上が変化した事実と、その原因の推測を区別できます。

10.最初の工程ではデータを確認する

例えば、1月の売上が100万円、2月が120万円なら、増加額は20万円です。

増加率は、

20万円÷100万円×100=20%

です。

一方、2月120万円から3月90万円への変化は、

90万円-120万円=-30万円

です。

増減率は、

-30万円÷120万円×100=-25%

となります。

こうした計算を、ChatGPTに依頼できます。

「この4か月の売上データについて、前月比の増減額と増減率を計算してください。計算式も表示してください」

ただし、計算結果は元の数字と照合しましょう。

また、売上の増減が分かっただけでは、その原因は特定できません。

11.原因を調べる工程では推測を区別する

例えば、3月の売上が前月より減少していました。

ChatGPTが、

「季節的な需要減少が原因でしょう」

と説明したとします。

しかし、4か月の売上金額だけでは、季節性が原因だと判断できません。

受注件数が減ったのかもしれません。

一件あたりの金額が変わったのかもしれません。

納品時期が翌月へずれた可能性もあります。

そこで、

「3月の売上減少について、考えられる原因の仮説を挙げてください。それぞれの仮説を確かめるために必要なデータを整理してください」

と質問します。

例えば、受注件数、平均受注金額、納品日、前年同月の売上などが確認候補になります。

ここでは、原因を決めつけず、調べることが重要です。

12.改善計画は確認できた情報から作る

データ分析が終わったら、改善案を考えます。

例えば、受注件数の減少が確認できた場合には、その背景を調べる必要があります。

既存のお客様からの注文が減ったのか。

新規問い合わせが減ったのか。

受注できなかった案件が増えたのか。

こうした情報を確認してから、改善方法を検討します。

ChatGPTには、

「確認できた売上データと原因調査の結果だけを基に、改善候補を整理してください。原因が特定できていない内容は仮説として扱ってください」

と依頼します。

改善計画を作ることと、改善の効果が実際に出ることは別です。

計画を実行した後には、結果を確認する必要があります。

13.仕事の途中で条件が変わったら?

実際の仕事では、途中で条件が変わることがあります。

例えば、パンフレットを8ページで作る予定だったのに、予算の都合で4ページになったとします。

この場合、文章の量や写真の配置を見直す必要があります。

しかし、変更する必要がない情報まで、すべて作り直す必要はありません。

まず、何が変わったのか整理します。

変更前

8ページのパンフレット。

変更後

4ページのパンフレット。

変わらない条件

会社情報、事業内容、写真などの正確性。

再検討が必要なこと

掲載内容の優先順位、文章量、レイアウト。

ChatGPTには、

「ページ数が8ページから4ページへ変更になりました。確定済みの会社情報は変更せず、構成と文章量について再検討が必要な部分を整理してください」

と依頼できます。

条件が変わったときは、変更する部分と維持する部分を区別しましょう。

14.途中の成果物を残しておく

複雑な仕事では、途中で作成した資料を残しておくと役立ちます。

例えば、

「構成案・第1版」

「会社案内原稿・確認済み」

「レイアウト案・検討中」

「最終PDF・公開前確認」

といった名称です。

こうした情報を整理しておけば、どの段階に戻ればよいか分かりやすくなります。

ChatGPTのプロジェクト機能を使い、関連する資料やチャットをまとめる方法もあります。

ただし、ChatGPTの会話履歴だけを正式な成果物の保存場所とする必要はありません。

重要な資料は、会社で定めたファイル管理方法に従って保存しましょう。

また、同じ名前のファイルが複数ある場合は、日付や版番号などで区別するとよいでしょう。

15.完成したかどうかを判断する方法

ChatGPTが、

「完成しました」

と説明した場合、本当に完成しているのでしょうか。

例えば、PDFのパンフレットを作成した場合です。

ファイルが存在するだけでは、完成とは限りません。

文章が途中で切れているかもしれません。

画像が正しく表示されていないかもしれません。

会社の電話番号が間違っている可能性もあります。

そこで、完成条件を確認します。

① 必要な情報がそろっているか

② 事実に間違いがないか

③ 指定した形式になっているか

④ ファイルを開いて表示できるか

⑤ 文字や画像が正しく配置されているか

⑥ 必要な人の確認が終わっているか

こうした条件を満たして、初めて完成と判断できます。

ChatGPTには、

「この成果物について、完成条件と確認方法を一覧にしてください。実際に確認していない項目を、確認済みとして扱わないでください」

と依頼しましょう。

16.問題が発生したら工程を戻す

仕事の途中で問題が見つかった場合、必ずしも最初からやり直す必要はありません。

例えば、パンフレットの最終確認で、会社紹介の文章に誤りが見つかったとします。

この場合、修正する必要があるのは、その文章と関連するレイアウトかもしれません。

写真やほかのページの内容まで変更する必要があるとは限りません。

そこで、

① どこに問題があるか確認する。

② 原因を調べる。

③ 影響する範囲を整理する。

④ 必要な部分を修正する。

⑤ 修正した部分と関連箇所を確認する。

という順番で進めます。

ChatGPTには、

「完成前の確認で誤りが見つかりました。修正が必要な部分と、その修正によって影響を受ける可能性がある部分を分けてください」

と依頼できます。

問題が発生したときに大切なのは、むやみに作り直すことではなく、必要な範囲を正確に修正することです。

17.今日のミニレッスン

今回は、架空の会社パンフレット制作を題材に、複雑な仕事の進め方を学びます。

ステップ① 完成形を決める

ChatGPTに次のように入力してください。

「架空の小さな製造会社の会社案内パンフレットを作成したいです。完成形を決めるために、必要なことを一つずつ質問してください」

ステップ② 工程を分解する

続けて、

「会社案内パンフレットを完成させるまでに必要な作業を、情報収集、構成、原稿、写真、デザイン、確認、出力に分けて整理してください」

と依頼します。

ステップ③ 作業の順番を考える

「工程の実施順と、先に確認しなければならない内容を整理してください」

と質問します。

ステップ④ 途中確認を設ける

「各工程の終わりに、何を確認すれば次へ進めるのか整理してください」

と依頼します。

ステップ⑤ 変更が発生した場合を考える

「パンフレットのページ数が8ページから4ページへ変更になりました。確定済みの会社情報は変更せず、再検討が必要な部分を整理してください」

と質問します。

ステップ⑥ 完成条件を確認する

「完成したパンフレットを確認するために、掲載情報、誤字、写真、レイアウト、PDF表示のチェックリストを作成してください」

と依頼します。

ステップ⑦ 問題が見つかった場合を考える

最後に、

「完成前の確認で会社紹介の一部に誤りが見つかりました。必要な部分だけ修正し、ほかの内容へ影響しないように進める方法を考えてください」

と質問します。

ここまでできれば、複雑な仕事を分解し、途中確認を行いながら完成へ進める基本的な流れを体験できます。

ソラ先生からひとこと

複雑な仕事を進めるとき、最初からすべての答えが分かっているとは限りません。

仕事を進める中で、新しい情報が見つかったり、条件が変わったりすることもあります。

そんなとき、ChatGPTは作業の整理や計画、資料作成、問題の検討を手伝うことができます。

しかし、AIに大きな仕事を丸ごと任せれば、必ず完成するわけではありません。

何を完成させるのか。

どの作業から始めるのか。

途中で何を確認するのか。

問題が見つかったら、どこへ戻るのか。

そして、何をもって完成と判断するのか。

これらを明確にすることが大切です。

私は、複雑な仕事ほど、一つずつ確かめながら進めることに価値があると考えています。

大きな仕事も、小さな作業の積み重ねです。全体を見渡しながら、目の前の一つを正確に進めることが、完成へつながります。

次回【第56回】は「ChatGPTに仕事の進捗を管理してもらう方法|タスク表・優先順位・遅れの発見・計画修正の実践講座」です。

今度は、複数の作業が同時に進んでいるとき、何が終わり、何が残り、どこに問題があるのかを整理する方法を学びましょう。

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