図面のない部品を、もう一度つくる。リバースエンジニアリングの可能性。
長年使用してきた生産設備で、交換部品が必要になった。
しかし、メーカーではすでに生産が終了している。図面も残っていない。保管していた予備部品も少なくなっている。
製造現場では、このような問題が発生することがあります。
設備そのものは、まだ十分に使用できる状態かもしれません。
それでも、一つの部品が調達できないために、設備全体の更新を検討しなければならなくなる場合があります。
そんなときに有効な方法の一つが、リバースエンジニアリングです。
リバースエンジニアリングとは、既存の製品や部品を調査・測定し、その形状や構造をデジタルデータとして再構築する技術です。
(株)アリスでは、現物をスキャンしたり、各部の寸法を測定したりすることで、3D CADデータや2D図面を作成し、部品の再製作につなげています。
ただし、現物の形状をデータ化すれば、そのまま製作できるとは限りません。
長年使用されてきた部品には、摩耗や変形が生じていることがあります。
測定した寸法が、本来の設計寸法とは異なっている場合もあるのです。
そのため、現物の状態や使用目的を確認し、必要に応じて周辺部品との関係も考えながら、製作する形状を検討します。
また、測定方法にも注意が必要です。
外形寸法だけでなく、取付位置や穴径、部品同士が接触する部分など、機能に関わる箇所を適切に把握しなければなりません。
こうして得られた情報をもとに、3D CADで形状を再構築し、必要な製作条件を整理していきます。
現物から新たに図面やデータを作成できれば、その部品は一度きりの再製作で終わりません。
今後の交換部品の製作や、改良設計にも活用できる可能性があります。
図面がないからつくれない、という状況を、技術によって変えていく。
(株)アリスは、リバースエンジニアリングを通じて、生産設備の維持や既存部品の再製作を支えています。