香取神宮の鳥居は、なぜ川岸に立っているのか
2014.03.23
香取神宮の本殿は、現在の利根川から少し離れた場所にあります。
ところが一の鳥居は川岸にあります。
津宮鳥居河岸です。
現在の感覚なら、
「どうして神社から離れた川岸に鳥居があるのだろう」
と思うかもしれません。
でも昔、船で来ることを前提にすれば不思議ではありません。
水上から近づいてくる。
川岸に鳥居が見える。
そこで船を降りる。
そこから神宮へ向かう。
その鳥居は、陸上の入口ではなく、水上から来る人にとっての入口だったのでしょう。後世までここは香取神宮への表参道口として使われています。香取市公式サイト
私はこの風景を想像すると、神社の意味がかなり変わります。
参道とは、必ずしも道路ではない。
水路も参道だった。
川も道だった。
湖も道だった。
海も道だった。
そして鳥居は、
「ここから神の領域へ入る」
という印でもあります。
もし船の上から鳥居が見えたなら、
遠くからやってきた人は、そこで香取へ着いたことを知ったでしょう。
現代の駅のようなもの、と言えば少し乱暴ですが、
「ここが目的地だ」
と分かる目印でもあったのかもしれません。
そう考えると、鳥居の位置は宗教だけで決まっていたのではありません。
交通と地形が、祭祀の形をつくっていた可能性があります。
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