東大阪の研究開発現場から生産現場までの「ものづくり」なら【株式会社アリス】試作サンプル、切削加工、精密部品加工、可視化部品製作、透明化処理、現物からの製作、単品OK

田村麻呂は、本当に鈴鹿峠で鬼を退治したのか

2014.02.26

坂上田村麻呂。

東北の蝦夷征討で知られる実在の人物です。

そして各地には、田村麻呂が鬼を退治したという伝説が残っています。

その代表的な場所が鈴鹿です。

鈴鹿御前。
立烏帽子。
大嶽丸。

田村麻呂が彼らと戦った物語は、後世になるほど華やかになっていきます。

ところが、一つ大きな問題があります。

三重県立斎宮歴史博物館は、現在私たちが「鈴鹿峠越え」としてイメージする東海道が
開かれたのは886年ごろで、田村麻呂の時代より後だと指摘しています。

田村麻呂は811年に亡くなっています。

つまり、後世の物語そのままの形で「田村麻呂が東海道の鈴鹿峠で鬼退治をした」
とすることには年代上の矛盾があります。

これは伝説を壊す話ではありません。

むしろ、ここからが面白い。

なぜ何百年も後の人たちは、

鈴鹿の鬼退治を田村麻呂に託したのでしょう。

鈴鹿は難所でした。

山は険しく、盗賊の伝承も残っています。

東西を行き来する人にとって、峠を越えることそのものが危険だった。

そこへ、

遠い東北を平定したと伝えられる巨大な武人、

坂上田村麻呂の名前が重なっていった。

そんな過程だったのかもしれません。

史実ではない。

だから意味がない。

そうではありません。

むしろ、

「なぜ史実ではない物語が何百年も残ったのか」

そこに、その土地で暮らした人々の心が残っています。

                 一覧へ戻る
アリスの仕事に対する想いを見る オリジナルサンプル制作