古墳は、本当にお墓だけだったのか
2013.08.25
古墳というと、まず「偉い人のお墓」と習います。
でも私は、それだけではないと思っています。
昔の人にとって大事だったのは、まず生きることです。
水を確保する。
田畑を守る。
食料を増やす。
休める場所をつくる。
森を育てる。
道の目印をつくる。
まだ食べていくこと自体が大変な時代に、巨大な土木工事を「王様の見栄」だけで何十年も続けるでしょうか。
私は、もっと生活に直結した役割があったと思っています。
水路を掘れば、大量の土が出ます。
その土を盛る。
周りに水をためる。
木を育てる。
森にする。
そうすれば、そこは水源地にもなり、休憩場所にもなり、食料を得る場所にもなる。
田んぼや畑を守る鎮守にもなるでしょう。
そして、その土地を良くしてくれた人や、みんなから尊敬された人の墓を、そこにつくる。
墓が先ではなく、暮らしを支える場所に墓も置いた。
私は、そんな古墳も多かったのではないかと思っています。
大きな古墳が平地や盆地に多いのも、人が多く、田畑が広く、水や森がたくさん必要だったからかもしれません。
小さな集落なら、小さな古墳で足りる。
そう考えると、大きさの違いも「王様の力」だけではなく、その土地に必要だったインフラの規模として見えてきます。
森は一日ではできません。
木を植え、守り、何十年も何百年も育てる。
そこには、王様だけではなく、地域のみんなの長期的な協力が必要です。
古墳は、権力の象徴ではなく、
人と自然が一緒につくった、暮らしのための知恵。
私は、そう考えています。
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