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故郷へ帰ってきた技術者たち

2013.08.22

日本を離れた人たちが、そのまま同じ姿で戻ってきたとは思いません。

何世代もかけて移動し、いろいろな土地で暮らし、そこで新しい技術や知識を身につけた。

農耕。
織物。
金属加工。
土木。
水の管理。
道具づくり。

そういう技術を持った人たちが、祖先の故郷だった日本へ戻ってきた。

私は、そんな流れがあったのではないかと思っています。

戻ってきた人たちは、昔の日本人から見れば少し違って見えたでしょう。

服装も違う。
顔立ちも違う。
使う道具も違う。
知らない技術を持っている。

でも、その人たちが来てから暮らしが良くなった。

食料が安定して取れる。
服が作れる。
丈夫な道具が使える。
水をうまく扱える。
住みやすい土地が増える。

そうなれば、その人たちは「外から来た人」ではなくなっていきます。

役に立つ人。
頼りになる人。
一緒に暮らす仲間。

やがて、その土地を守る側になっていく。

饒速日も、私はそんな人たちの代表だったのではないかと思っています。

征服者ではなく、移住してきたエンジニア集団の長。

技術を見せて従わせたのではなく、技術を使って人の役に立った。

だから信頼された。
だから受け入れられた。
だからその土地に根を張った。

そして何世代もたつと、その人たちの子孫は、もう「渡来人」ではありません。

その土地の人です。

故郷へ戻ってきた人たちが、今度は新しい故郷をつくった。

そう考えると、日本の古代は「征服の歴史」より、移住と共生の歴史として見えてきます。

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