「自分にできることはないか」から、仕事は変わっていく。
以前、映画の観方について考えたことがあります。
同じ映画を観ていても、主人公の気持ちになって物語の中へ入り込む人もいれば、少し離れたところから全体を眺める人もいます。
どちらが正しいということではありません。
ただ、同じものを見ていても、立つ位置によって感じ方は変わります。
仕事にも、少し似たところがあるように思います。
同じ会社で、同じ仕事に関わっていても、目の前の作業を終わらせることを中心に考える人もいれば、「この仕事をもっと良くするために、自分にできることはないか」と考える人もいます。
(株)アリスでは、後者のように仕事を自分事として考える姿勢を大切にしています。
研究開発や開発試作の現場では、予定どおりに進まないことがあります。
図面だけでは判断できない。
加工してみると、想定以上に材料が変形する。
必要な精度と形状を両立するには、加工方法を見直さなければならない。
納期やコストを含めると、別の工法を考えたほうがよい。
そのようなとき、「誰かが決めてくれるまで待つ」という選択もできます。
一方で、「自分の立場から何ができるだろう」と考えることもできます。
加工担当であれば、別の固定方法を考えてみる。
検査で違和感を見つけたのであれば、早い段階で共有する。
事務であれば、納期や材料の情報を先に整理しておく。
自分だけで答えが出なければ、状況を整理して相談する。
大きな行動でなくても構いません。
自分の担当する仕事の中で、一歩先を考えることが主体性の始まりです。
そして、その小さな行動が次の工程を助けることがあります。
早い相談によって手戻りを防げる。
一つの工夫によって加工が安定する。
確認した情報によって、周囲が判断しやすくなる。
自分の仕事と会社全体の成果がつながっていることが分かると、仕事の見え方も少しずつ変わっていきます。
(株)アリスでは、「会社のために何か特別なことをしなければならない」と考えているわけではありません。
まず、自分が任された役割へ丁寧に向き合う。
その中で、困っていることや改善できることに気づけば、自分にできることを考えてみる。
必要なときには、周囲と協力する。
その積み重ねで十分だと考えています。
仕事を、自分とは関係のない出来事として眺めるのではなく、自分もその流れをつくっている一人だと考える。
「誰かがやる」から、「自分にできることはないか」へ。
その小さな視点の変化が、人の成長にも、より良いものづくりにもつながっていくと考えています。