「おNEW」があるから、開発ものづくりは面白い
「そりゃ今までにない、おNEWがないと創る意味がないよ。」
長年お世話になったデザイナー様からいただいた、今でも忘れられない言葉です。
さらに続けて、こう話してくださいました。
「おNEWがなければ、開発する意味はない。今までにない未来の試作を創るのは大変だろう。でも、それを乗り越えてこそプロだ。任せたよ。」
当時の私は、その言葉の重みを十分に理解できていなかったかもしれません。
しかし、開発案件に携わるたび、その意味を実感するようになりました。
開発試作には、正解がありません。
前例がない。
加工方法も決まっていない。
材料も、形状も、組み立ても、すべてが手探りです。
「どうすれば形になるのか。」
その問いと向き合いながら、一つひとつ検証を重ね、試作品を完成させていきます。
苦労はあります。
思うように加工できないこともあります。
図面どおりに製作しても、実際には機能しないこともあります。
だからこそ、考え続ける力が求められます。
私にとって、「おNEW」とは、新しい形を意味する言葉ではありません。
今までにない課題と向き合い、新しい解決方法を生み出すことです。
その積み重ねが、技術者としての経験となり、会社の技術力となっていきます。
(株)アリスでは、試作品を一つ製作して終わりとは考えていません。
その試作が量産へ進んだとき、どのような課題が生まれるのか。
加工方法は適しているのか。
組み立てや品質は安定するのか。
研究開発だけではなく、生産現場まで見据えながら試作を行うことを大切にしています。
だから、開発試作は難しいのです。
しかし、その難しさがあるからこそ、新しい技術が生まれます。
そして、その経験が次の開発につながります。
あのデザイナー様は、私に加工技術だけではなく、開発に向き合う姿勢を教えてくださいました。
今でも新しい試作のご相談をいただくたびに、「おNEWがないと創る意味がない」という言葉を思い出します。
(株)アリスは、多くの師匠や先輩から受け継いだ考え方を大切にしながら、これからも前例のない試作に挑戦し、お客様の新しい価値づくりに貢献してまいります。