PPSU樹脂(ポリフェニルサルフォン)の試作・量産
2022.04.10
― 医療機器向け・高耐熱樹脂パーツのご紹介 ―
医療機器分野では、オートクレーブによる高温高圧の滅菌処理が必須になるため、
樹脂材料の選定には「耐熱性」「耐衝撃性」「耐薬品性」が重要なポイントとなります。
展示会向けにPC(ポリカーボネート)で“シャーレのような試作モデル”を切削製作した際、
PCは一応オートクレーブ使用ができるものの、
耐熱性・吸水性などの物性を総合的に判断すると厳しい という結論になりました。
そこで候補に挙がるのが、
TPX(PMP) と PPSU(ポリフェニルサルフォン) です。

■ TPX(PMP)の課題
TPXは軽く透明で魅力的な素材ですが、
柔らかい
割れやすい
薄肉形状では耐久性が不足
という理由から、医療用途の薄肉パーツには不向きなケースがあります。
■ PPSUが選ばれる理由
医療現場で最終的に採用されるのは PPSU が多いです。
● PPSUの主な特性
長期耐熱性:180℃
オートクレーブ滅菌
121℃/2気圧/20分 × 繰り返し
→ 十分に耐えられる信頼性
破断しづらく、高い耐衝撃性
繰り返し使用される医療器具に最適

実際、画像の “シャーレもどき” 試作品が変形しているのは、
試験ではなく 2トンのマイカーで踏んだため。
それでも割れず、切れず、耐え抜くのが PPSU の強さです。
PPSU製品の切削・試作・量産はお任せください
(株)アリスでは、
PPSUの試作モデルから量産加工まで一貫対応 しています。
薄肉・複雑形状・医療向け特有のクリアランス設計など、
ぜひお気軽にご相談ください。
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