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アルミニウム(アルミ)とは?特徴・用途・切削加工の歪み対策

2025.10.19 チップス
アルミニウム(アルミ)とは?特徴・用途・切削加工の歪み対策

軽量化を狙ってアルミを検討したら、今度は「剛性は足りる?」「加工したら反る?」「表面処理後にキズが目立つ?」という壁に当たる——これは試作・小ロットでも量産でも、よくある流れです。アルミは“扱いやすい金属”と言われる一方で、材質の選び方と加工の進め方を間違えると、反り・ねじれ・外観不良が出やすい材料でもあります。ここではまず、機械設計・生産技術・品質の各立場で判断しやすいように、アルミの基本と特徴を噛み砕いて整理します。

アルミニウム(アルミ)とは

アルミニウムは元素記号Alの金属で、地金としては軽く、表面に自然な酸化皮膜(薄い保護膜)ができやすいのが特徴です。ただし、工業製品で「アルミ」と呼んでいる材料の多くは、純アルミではなくアルミ合金です。合金とは、アルミにマグネシウム(Mg)やシリコン(Si)などの元素を加えて、強度・加工性・耐食性などを用途に合わせて調整したもの。つまり「アルミ=全部同じ」ではありません。

純アルミとアルミ合金の違い

  • 純アルミ(1000系が代表):耐食性や熱・電気の流れやすさが強み。強度は高くないため、構造部品には不向きなことが多い
  • アルミ合金(2000/5000/6000/7000系など):強度・剛性設計・切削性などを実用域まで引き上げた材料群。用途の中心はこちら

「強度が欲しいから高強度材を選ぶ」だけだと、加工の反りや外観の問題が後から出ます。設計・加工・表面処理まで見通した上で、ちょうど良い合金を選ぶのがコツです。

材料記号(A5052など)の読み方

アルミ合金はJISなどで「A5052」のように表記されます。大まかな見方は次の通りです。

  • 先頭の数字の“系統”で、性質の方向性が分かる(例:5000系=耐食性と加工性のバランス、6000系=強度と加工性のバランス、7000系=高強度)
  • 同じ系統でも、末尾の番号が違うと成分や特性が異なる(=同じノリで置き換えると失敗しやすい)

質別記号(O/H/T6)が意味すること

同じ合金でも、熱処理や加工履歴で性質が変わります。これを質別と呼び、O、H、T6などで示します。

  • O(焼なまし):やわらかく、曲げ加工などに向く。切削後の反りは条件次第で出る
  • H(加工硬化):圧延などで硬さを上げた状態。板材でよく見る
  • T(熱処理材):熱処理で強度を上げた状態。T6は代表的で、強度は上がるが、加工の熱や取り代、固定の影響が結果に出やすい

図面で材質を指定するときは「A6061」だけでなく「A6061-T6」のように、質別まで合わせて初めて“同じ材料”になります。

アルミの特徴を“設計に効く言葉”で整理

アルミは「軽いから良い」だけでは語れません。設計で効くポイントと、製造で起きやすい注意点をセットで押さえます。

観点アルミの傾向ありがちな落とし穴/対策の方向性
軽さ鉄系より大幅に軽い肉厚アップで剛性を稼いでも重量増が小さく済む
強度合金と質別で幅が大きい“高強度=万能”ではない。歪み・外観も含めて選ぶ
剛性(たわみ)鉄系より低い同じ厚みならたわみやすい。断面形状で補う
熱が伝わりやすく、膨張もしやすい加工熱で寸法が動く。工程内の温度管理が重要
腐食酸化皮膜で守られやすい異種金属接触で電食が起こることがある(絶縁・表面処理で回避)
加工切削しやすい系統が多い溶着・むしれ・バリが出やすい。工具・条件・切りくず排出が鍵

「軽量化と剛性」を両立する考え方

剛性は材料だけでなく形状で大きく変わります。たとえば曲げに対する“たわみにくさ”は、材料の弾性率(硬さの指標)と断面形状(厚み・高さ・リブなど)の掛け算で決まります。ここで覚えておくと便利なのが、厚みを少し増やすだけで剛性が大きく上がるという点です。板や梁は、厚み方向の効きが強く、同じ材料でも形状最適化で体感が変わります。

  • 例:板厚を増やしても、アルミなら重量増が小さく、剛性を確保しやすい
  • 例:同じ重量なら、単なる平板よりも、曲げ加工・リブ・箱形状の方が剛性を出しやすい
  • 例:肉抜きする場合でも、外周の“枠”を残す、リブをつなぐなどで、たわみと歪みを抑えやすい

設計段階で「材質を上げる」か「形状で稼ぐ」かを整理すると、後工程(加工・表面処理)での手戻りが減ります。

板材・押出材・鋳物で“反りやすさ”が変わる

同じ合金名でも、材料の形(供給形態)で加工後の安定性は変わります。理由は、材料の中に見えない内部応力(残留応力)が入りやすいからです。内部応力が大きい材料を削っていくと、バランスが崩れて反り・ねじれが出やすくなります。

  • 板材(圧延材):薄板は扱いやすい一方、厚板は取り代や工程次第で動くことがある
  • 押出材:長尺形状に強い。断面が非対称だと加工後にねじれやすいケースも
  • 鋳物・鋳造プレート:応力が比較的少ないタイプがあり、寸法安定性を優先したい治具・ベースに向くことがある(ただし材質選定と品質確認が前提)

試作では「まず1個を早く」になりがちですが、反りが致命傷になりそうな形状ほど、材料手配の段階で“安定性寄りの選択肢があるか”を確認しておくと後が楽になります。

用途から逆算すると材質選定が早い

目的・部品イメージ向きやすい系統ねらい
筐体・カバー・板金代替5000系耐食性と成形・加工のバランス
フレーム・治具・構造部品6000系強度と加工性のバランス(汎用性)
軽量化を最優先する高強度部品7000系強度重視。ただし歪み・外観・割れに注意

発注・図面で迷いやすい「最初の確認ポイント」

アルミ案件で手戻りが起きやすいのは、材料名だけ決めて走り出し、後から「思っていた質感と違う」「歪みが止まらない」「処理後に寸法が入らない」と発覚するパターンです。最低限、次の情報をそろえると判断が早くなります。

  • 合金+質別:A5052なのか、A6061-T6なのか(同じ“アルミ”でも別物)
  • 材料の形:板材/押出材/丸棒など。長尺や薄肉は特に影響が出やすい
  • 仕上がり要求:外観面か、機能面か。アルマイト等の表面処理有無と色
  • 公差の優先順位:平面度・直角度・位置度など、どこが最重要か
  • 検査とキズの見方:見る距離・照明・方向をそろえる(品質のブレ防止)

代表的なアルミ合金の種類と選び方

アルミは「軽い金属」ではなく、「目的に合わせて性格が変わる材料群」です。迷ったら、まずは用途と外観要求から候補を絞り、最後に歪みリスクとコストで調整すると失敗しにくくなります。ここでは現場で登場頻度の高い A5052 / A6061 / A7075 を軸に整理します。

よく使う代表材のざっくり理解

  • A5052(5000系):耐食性が高く、板材・カバー・筐体で定番。アルマイトとも相性が良い。一方で“超高強度”ではないため、構造部品は形状で剛性を稼ぐのが基本。
  • A6061(6000系):強度と加工性のバランスが良く、治具・フレームなどで汎用性が高い。T6など熱処理材は強いが、薄肉形状では歪みの出方に注意。
  • A7075(7000系):高強度が売り。軽量化しつつ強度を取りたいときの最終候補になりやすいが、コスト・耐食性・加工後の安定性(歪み)まで含めて設計側の覚悟が必要。
  • A2017/A2024(2000系):いわゆるジュラルミン系。切削性が良い材もあり、機械部品で使われる。耐食性や表面処理条件は用途と環境で要確認。
材料(代表例)強度の目安耐食性切削のしやすさアルマイト外観向く用途注意点
A5052比較的安定筐体、板物、カバー構造は形状で剛性確保
A6061(T6など)中〜高条件次第治具、フレーム、機構部品薄肉は歪み・寸法変動に注意
A7075(T6など)低〜中色ムラが出ることも高強度部品、軽量化コスト、電食、歪み、割れ対策
A2017/A2024中〜高低〜中条件次第機械部品、治具腐食環境・処理条件の確認

※「強度の目安」は“同じ厚みで比較したときの傾向”です。最終的には形状・公差・表面処理まで含めて判断します。

迷ったときの選び方 設計・加工・品質の優先順位

材質選定で混乱しやすいのは、「強度」「加工」「外観」が別方向に効くからです。おすすめは、次の順で“落とせない条件”を決めることです。

  1. 使用環境:屋外、湿気、薬品、異種金属接触の有無(耐食性・電食)
  2. 外観要求:アルマイト色、見える面の範囲、キズ許容
  3. 機能(剛性/強度):たわみ量、締結力、薄肉可否
  4. 加工性:歪みリスク、工具/工程、納期
  5. コスト/調達性:入手しやすい材で回すのか、特注も許容するのか

この順で整理すると、「まずはA6061で組んで、外観面が厳しければA5052寄り」「どうしても強度が足りないならA7075を検討」といった意思決定がスムーズになります。

切削加工で起きやすいトラブル

アルミは切削自体は進みやすい一方で、外観と寸法に“クセ”が出ます。特に試作では、加工者が良かれと思って条件を詰めすぎて、別の不具合を呼ぶこともあります。

バリ・むしれ・溶着

アルミは柔らかい系統ほど、切りくずが刃先に付着して面が荒れたり、端面にバリが出たりします。対策の方向性はシンプルで、「刃先を鋭く保つ」「切りくずを詰まらせない」「発熱を抑える」の3つです。

ビビリ

薄肉・長尺・片持ち固定は、材料が先に振動して面粗さが崩れます。工具を太く短くする、固定点を増やす、切込みを分けるなど、“剛性を上げる”発想が効きます。

歪み 反り・ねじれ

歪みだけは、加工条件だけでなく「材料の中身(残留応力)」と「工程の組み方」が支配的です。加工中は合っていたのに、外した瞬間に動く——このタイプは、原因が固定や工程側にあることが多いです。

症状典型原因対策の方向性(まずやる順)
バリが残る刃先の摩耗、送り不足、逃げ不足刃物交換→送り見直し→面取り量の明確化
むしれ・面が白っぽい溶着、切りくず詰まり刃形(アルミ用)→排出改善→冷却・潤滑
ビビリワーク/工具の剛性不足固定強化→工具短く→切込み分割
反り・ねじれ残留応力、片側だけ削る、締め付け変形工程見直し→固定方法→取り代/順序

なぜ歪むのか 3つの主因と歪みやすい形状

1)残留応力が削るほどに解放される

板材や押出材は、製造過程で内部に応力が残っている場合があります。そこに大きな肉抜きや片側加工をすると、バランスが崩れて反りやねじれが出ます。材料のせいに見えますが、実際は「削り方が応力を呼び起こす」ケースも多いです。

2)加工熱で寸法が動く そして冷えて戻る

アルミは熱を伝えやすく、温度が上がると膨張します。加工直後に測ると合っているのに冷えたらズレる/逆に、冷えた状態で仕上げたつもりが加工中に伸びている、ということが起きます。

3)固定が歪みを作る 外した瞬間に出る

薄肉を強く締める、点で押さえる、片側だけ押さえる——こうした固定は、加工中にワークを“別形状”に変形させます。加工中は正しく削れても、外した瞬間に戻って歪みになります。

歪みが出やすい形状の典型

  • 深いポケット加工で、底面が薄く残る
  • コの字・L字など、断面が非対称で片側だけ細い
  • 長尺で支持点が少ない(レール形状、細いバー)
  • ネジ穴やザグリが片側に偏っている(肉厚が偏る)
  • 仕上げ面が広く、薄い“お盆形状”になっている
    設計段階で「どこが薄いか」「左右の肉が釣り合っているか」を見直すだけで、歪みはかなり減らせます。

歪み対策 材料・工程・固定・条件をセットで組む

材料選定でできること

  • 歪みが厳しい形状は、最初から“安定性寄り”の材料・供給形態を検討する
  • 厚板からの削り出しは、取り代が大きいほど動きやすい。必要なら余肉を見込む
  • 質別(T6など)を指定する場合は、仕上げ代と工程をセットで考える

工程設計 生産技術が整理したい要点

  • 荒取り→時間を置く→仕上げ:粗加工で応力を出し、落ち着かせてから仕上げる(“一晩寝かせる”運用も有効)
  • 両面を均等に削る:片側だけ一気に削ると曲がりやすい
  • 仕上げ代を残す:最後の一発で大きく削らない(熱・締め付けの影響が増える)
  • 基準面の作り方を決める:最初に基準を作り、以降はその基準で工程を組む

固定・治具の考え方 歪みを生まない押さえ方

  • 面で支える(当て板、ソフトジョー)/点で押さえない
  • 薄板は“押さえ過ぎない”。必要なら真空チャック等も検討する
  • 長尺は途中支持を入れる(支え無しで削ると必ず逃げる)
  • 仕上げ工程は締め付けを弱め、加工中の変形を最小にする

加工条件・工具選定 溶着と発熱を抑える

  • アルミ用の刃形(切れ味重視・切りくず排出重視)を使う
  • 溝加工は刃数を増やしすぎない(詰まりやすい)。仕上げは刃数で面を作る
  • 送りが遅すぎると擦って熱が出る。回転数だけ上げるのは逆効果になることがある
  • クーラントやミストは、排出と温度の安定に効く。外観優先なら運用ルールも決める

外観と表面処理の注意点 アルマイト前提で失敗を減らす

品質側の悩みは「加工は合っているのに、処理後にキズが目立つ」「色ムラが出る」「打痕が増える」です。アルマイト(陽極酸化)は“塗る”のではなく、表面に皮膜を“作る”処理なので、加工面の状態や取り扱いが、そのまま結果に出ると考えると分かりやすいです。

アルマイトで目立ちやすいもの

  • 細い工具目(送り目)や段差:光の反射で筋に見える
  • 角のダレ・バリ残り:処理後に輪郭がぼやける/手触りが悪い
  • こすれキズ・指紋・油分:脱脂で落ち切らないとムラや白濁の原因になる
  • 異なる合金の混在:同じ色指定でも色味が揃いにくい(材質統一が基本)
  • 溶接や異材の接合:周辺だけ色が変わることがある(外観面は避ける設計が無難)

処理前の加工でやっておきたいこと

  • 外観面は、工具目の方向をそろえる(見え方の安定)
  • 角は「面取りC0.2以上」など最低値を決める(バリと打痕を減らす)
  • 重要面は、加工後すぐに保護(フィルム・当て板・個別包装)まで運用で決める
  • 取り扱いで当たりやすい面(治具当たり、搬送中に接触する面)を設計段階で決める

寸法への影響 処理前後の“基準”を明記する

アルマイトは皮膜厚が数μm〜数十μmでも、嵌合部やねじ、摺動部では影響が出ます。さらに前処理(脱脂・エッチング)で角がわずかに丸くなることもあり、外観と寸法の両方に効きます。迷ったら次のいずれかを採用すると整理しやすいです。

部位すすめ方理由
嵌合・軸穴マスキング/処理後に仕上げ加工皮膜で寸法が変わるため
ねじ皮膜厚の影響を見込む/タップさらいかじり・入りにくさを防ぐ
外観面全面処理+傷防止運用ムラよりもキズがクレームになりやすい

キズ基準 外観基準の決め方

キズ基準で揉める原因は「見る条件が人によって違う」ことです。まず判定条件を固定し、次に“面のランク”を決めると運用できます。

ルール具体例狙い
観察条件を固定距離30cm、照度1000lx程度、角度45°、素手で触らない判定ブレを減らす
面ランクを設定A面:外観最重要/B面:目立たない面/C面:機能優先合否判断を早くする
見本を用意OK/NGサンプル(マスター)を保管言葉のズレをなくす

ポイントは「A面は厳しく、C面は実用的に」です。全部をA面にするとコストも納期も跳ねやすく、逆に基準が守れなくなります。

図面指示に落とすポイント

設計・生産技術・品質で合意した内容は、図面に残して初めて再現できます。迷いやすい項目は“文章で補う”のが有効です。

項目記載例注意点
材質と質別A6061-T6 など材質だけでは別物になる
外観面の指定A面指示、方向性(ヘアライン方向)目立つ面を先に共有
面取りC0.2以上、R0.2以上 などバリ・打痕・手触り対策
表面処理アルマイト、色、膜厚、マスキング範囲寸法影響・色味を事前に詰める
寸法の基準処理後寸法/処理前寸法のどちらか明記ここが曖昧だと手戻りになる

試作で手戻りを減らす 伝えるべき情報チェックリスト

短納期の試作ほど「どこが大事か」を最初に共有した方が、結果的に早くなります。

伝えること期待できる効果
最重要機能平面度が最優先、嵌合が最優先工程設計が決まる
外観の優先度A面は上面のみ、側面はB面キズ対策の過不足が減る
表面処理の有無黒アルマイト予定、膜厚指定あり寸法・色ムラの手戻り防止
使用環境屋外、塩害あり、異種金属接触あり材質と処理の選定が早い

よくある質問

アルミは錆びないの?

表面が酸化して保護膜ができるため鉄のようには赤錆びしません。ただし湿気や塩分、異種金属との接触条件では腐食(電食)が起こることがあります。使用環境が厳しい場合は、絶縁・表面処理・材質選定をセットで検討します。

歪みが止まらないとき、最初に疑うべきは?

まず「固定の仕方」と「片側だけ削っていないか」です。材料変更よりも先に、荒取り→落ち着かせ→仕上げ、両面バランス加工、締め付けの見直しで改善するケースが多いです。

アルマイトの色ムラを減らすコツは?

同一ロット・同一材質にそろえるのが基本です。外観を揃えたい場合は、材質の混在を避け、外観面の仕上げ方向(工具目)や前処理条件を揃える運用が効きます。

まとめ

アルミは「軽い・加工しやすい」反面、材質の選び方加工の進め方を間違えると、試作段階でも量産段階でも 反り/ねじれ/外観不良が出やすい材料です。成功の鍵は、アルミを“金属名”としてではなく、「合金+質別+素材形態+表面処理」までセットで設計・手配することにあります。

  • アルミ=全部同じではない
    図面・発注では「A6061」ではなく A6061-T6のように、合金+質別までそろえて初めて同一条件になります(ここが曖昧だと、強度・歪み・外観がズレます)。
  • 軽量化と剛性は“材質だけ”で決まらない
    アルミは鉄よりたわみやすい前提で、厚み・リブ・箱形状・枠残しなど断面設計で剛性を稼ぐと、材料グレードを上げるより手戻りが減るケースが多いです。
  • 切削の歪みは「残留応力×加工熱×固定」が主因
    反り対策は、材料変更の前にまず
    荒取り→落ち着かせ→仕上げ/両面バランス加工/面で支える固定
    など、工程と治具(支え方)をセットで組むのが近道です。
  • 外観と表面処理(アルマイト等)は“加工面がそのまま出る”
    工具目・微細キズ・油分・当たり痕は処理後に目立ちやすく、さらに膜厚や前処理で寸法も動きます。
    A面指定/キズ基準(見る距離・照明)/面取り最低値/処理前後寸法の基準を決めて図面に残すと、品質ブレが一気に減ります。

株式会社アリスでは、アルミ部品について 材質選定(合金・質別)→切削試作→歪み対策(工程・固定の最適化)→表面処理前提の外観づくり→検査・成績書まで、試作〜小ロットで“手戻りが出やすいポイント”を先回りして進める支援が可能です。
「加工後に反る」「アルマイト後に寸法が入らない」「キズ基準が定まらず揉める」といった状況でも、まずは現象ベースでご相談ください。

ご相談・お見積りを早く具体化するため、最初に以下だけ共有いただけるとスムーズです。

  • 材質:合金+質別(例:A5052 / A6061-T6 等)・素材形態(板/押出/丸棒)
  • 最重要項目:平面度・直角度・位置度など「どこが一番効くか」
  • 外観:A面範囲、キズ許容の考え方、工具目方向の希望
  • 表面処理:有無、色、膜厚、マスキング範囲、処理前/処理後どちら基準か
  • 数量・納期・用途環境(屋外、異種金属接触、薬品など)

軽量化はできたが、反りと外観で止まっている段階ほど、設計・加工・処理をまとめて整える価値があります。

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