ABS切削加工は開発現場を支える内製治具の定番素材
ABSは、加工性・コスト・扱いやすさのバランスに優れた樹脂です。
(株)アリスでは、開発試作や内製治具用途を中心にABS切削加工を日常的に活用しています。
量産部品ではなく、「現場で本当に役立つ治具・補助工具」をスピーディーに形にできる点が、ABSの大きな強みです。
(株)アリスにおけるABS使用例
① 裏面加工時の空間埋め治具
一面を切削後、反転して裏側を加工する際に、ワーク下の空間を埋めるサポート治具として使用。
変形やビビりを防ぎ、安定した切削を実現します。
② 多面加工用セット治具
多面加工時に、各加工面を上部に向けて正確にセットするための治具。
繰り返し精度が求められる加工でも、段取り時間を短縮できます。
③ 加工テスト用の事前検証素材
難易度の高い形状や条件の加工では、本番前にABSで先行加工。
工具条件や刃物の当たりを確認し、リスクを最小限に抑えます。
④ 磨き工程のサポート治具
研磨時に製品が“ダレない”ように当てる補助治具として使用。
形状保持がしやすく、仕上がり品質の安定に貢献します。
⑤ 接着工程用の抑え治具
アクリル(PMMA)・ポリカーボネート(PC)・塩ビ(PVC)/ポリ塩化ビニルなどを
分割して貼り合わせる際の固定治具。
均一な圧力をかけやすく、接着ズレを防ぎます。
⑥ ブラスト・塗装用マスキング治具
指定部のみを処理するための表面マスキング治具。
繰り返し使用でき、作業の再現性が高まります。
⑦ 既存部品の追加工・改造用位置決め治具
現物部品を活かした追加工や改造時に、正確な位置決めを行うための治具。
短納期案件でも柔軟に対応できます。
⑧ 測定治具(検査補助)
計測器では測れない複雑形状や特殊形状の検査用治具として使用。
開発段階ならではの「測るための工夫」を形にします。
⑨ オリジナル工具・道具入れ
刃物ホルダーや専用工具を取り出しやすくするためのオリジナル収納。
作業効率と安全性の向上につながります。
⑩ 位置出し・寸法確認用ゲージ
現物を預かって手加工(穴あけ・追加工)を行う際の位置出しゲージ。
特に円形形状やR形状の寸法確認で効果を発揮します。
開発現場のものづくりだからこそ、ABSが活きる
ABSは「主役の製品」ではなく、
製品精度・加工安定性・作業効率を陰で支える素材です。
(株)アリスでは、
- 1個からの内製治具
- 開発スピードを優先した即応加工
- 現場目線での形状提案
こうした開発現場のリアルな要求に、ABS切削加工で応え続けています。
「図面にない治具が必要」
「まずは確かめたい」
そんな開発途中の困った”を解決するためのABS加工も、
(株)アリスの得意分野です。