ポリカーボネート(PC)やアクリル(PMMA)の可視化部品を製作したい
上の画像は透明アクリル(PMMA)です。
左側は、加工跡を消してある程度磨いています。
右側は、CNCマシニングセンタで切削加工したままの状態。
機械加工は旋盤も含めて刃物で削り取るので表面がむしり取られた感じになって
いて白化しています。
透明度は素材の透明度(全光線透過や可視光線透過率で計測した値)と表面の粗さ
(面粗度)で決まります。
上の画像は、左側がCNCマシニングセンタで切削加工したままの状態。
左側は、加工跡を消してある程度磨いた状態のアクリル(PMMA)です。
機械加工アップの状態でも可視化はできます。
但し機械加工の刃物跡が残っているので可視化といっても文字が見える程度
の透明度になっています。
やはり磨いた透明アクリル(PMMA)は奇麗には見えます。
ですが、レンズやセンサーなどに使用する部品レベルの高透明化処理をして
いないのでガラスのような見え方はしていません。
上の画像はポリカーボネート(PC)です。
左側は、高透明化処理をしています。
※もう製作して何年も経過したので経年劣化していて曇って来ています。
右側は、CNCマシニングセンタで切削加工したままの状態。
ポリカーボネート(PC)も表面が粗くむしられたようになっているので
白化しています。
アクリル(PMMA)よりも白化がひどく可視化はできません。
ポリカーボネート(PC)もレンズやセンサーなどの部品を製作するには
高透明化処理するのに表面処理に時間が掛かります。
ちなみにアクリル(PMMA)よりはポリカーボネート(PC)の方が高透明
処理は難しいのですが、同レベルに高透明化処理するのであれば表面処理する時間は
アクリル(PMMA)の方が多くかかってしまいます。
もうひとつ表面処理の例としてポリメチルペンテン(PMP)を挙げてみます。
ポリメチルペンテン(PMP)はTPXという商標が知られている透明プラスチック
樹脂素材です。
上の画像の左側がポリカーボネート(PC)素材のサンプルです。
右側がポリメチルペンテン(PMP)のサンプルとなります。
透明度は素材の透明度と表面の粗さで決まります。
(株)アリスで磨きましたがポリメチルペンテン(PMP)は画像程度しか透明には
なりません。
理由は素材にもともと透明度がなく、黄ばんでいてます。
サンプルとして厚み10㎜の透明な板が作られましたが廃盤となっています。
プラスチック樹脂の透明感をアップさせるのは微量のブルーを混ぜる方法が
使われています。
ブルーイングと呼ばれていますが、元々黄ばんだ素材を透明にするには、かなり
多くのブルーを混ぜ込まないといけません。
それが素材本来のスペックを劣化させてしまいポリメチルペンテン(PMP)として
販売できなくなります。
今では黄ばんだ厚み30㎜の板しか販売していません。
丸棒も在庫切れが多く、数ヵ月待っての海外から取り寄せといったケースも多々
発生します。
ポリメチルペンテン(PMP)を射出成形して部品を製作するとアクリル(PMMA)
やポリカーボネート(PC)までの透明度とはいきませんが、それなりに奇麗な
透明になります。
画像の部品はポリメチルペンテン(TPX)で製作した量産部品です。
ポリメチルペンテン(PMP)の板を削って機械加工で製作した部品も厚みが薄い
部品であれば射出成形で製作した部品のように透明になります。
余談ばかりで話が脱線し過ぎました。申し訳ございません。
表面処理に高透明を求めれば求める程、製作費が高額になってしまいます。
光学系のレンズやセンサー、そういった高精度な透明としての性能を求められる
部品を製作する場合は最高レベルの透明度に仕上げなければいけません。
光の拡散状況をシビアに確認したいなどのライティング部品や車部品など装飾性や
デザイン性が求めれらる部品も光学系とまではいきませんが、それなりに透明度が
必要になります。
流路解析であったり、内部の機能確認や摺動性確認、動作確認やライティング
の確認であれば加工跡だけを消したそこそこの透明度で十分目的は達する事が
できます。
可視化するのは文字の見え方やちょっとした確認がしたいだけといった場合には加工跡を
消す必要もなく中が見えれば良いという場合もあります。
必要な透明度をご指示いただければ、ご要望に合わせた透明度に仕上げます。
必要な透明度をご指示いただければオーバースペックとなり表面処理に高額な
費用が必要になったり、欲しい透明度に達せずに使い物にならなかったりする
無駄を省けます。
無駄なコストを掛けずに欲しい透明度に部品を仕上げます。
透明部品の事ならぜひ(株)アリスにお声かけ下さい。
お客様の欲しい透明度で無駄なコストを掛けることなく開発部品の製作ができます。