カスタマイズされた生産ラインで使われるワンオフ部品製作 ― 現場に合わせるという判断
多くの生産ラインは、製品仕様や工程条件、設置環境に合わせてカスタマイズされています。そのため、市販部品や規格品だけでは対応しきれず、ライン専用の部品や治具が必要になるケースは少なくありません。(株)アリスでは、こうしたカスタマイズされた生産ラインで使用される部品を、ワンオフで製作しています。
ワンオフ部品は「一度きり」「特別対応」という印象を持たれがちですが、実際の現場では再現性や精度が強く求められます。ラインに組み込まれる以上、寸法・位置関係・強度が曖昧な部品は、停止や不具合の原因になります。そのため(株)アリスでは、ワンオフであっても量産部品と同じ視点で、基準面の設定や加工精度を考えています。
また、カスタマイズラインでは、設計情報が十分に整理されていないことも多く、図面が未整備、あるいは現物ベースでの対応が求められる場面もあります。(株)アリスでは、CAD/CAMを用いた機械加工を基本としつつ、手書き図面や現物からの部品製作にも対応し、現場の状況に合わせた進め方を選択しています。
材料についても、アルミ、鉄、ステンレス、樹脂など、使用環境や荷重条件、メンテナンス性を考慮して選定します。単に削りやすさで材料を決めるのではなく、実際にラインで使われ続けることを前提にした判断が必要だからです。こうした材料選定と加工方法の組み合わせは、過去の装置部品や治具製作の経験が基盤になっています。
カスタマイズされた生産ラインでは、「そのラインに合っているかどうか」がすべてです。(株)アリスは、ワンオフ部品製作を特別な仕事として扱うのではなく、現場を成立させるための通常業務として捉えています。既製品では対応できないラインの課題に対し、形にすることで次の改善につなげる。それが開発ものづくりの現場で求められるワンオフ加工だと考えています。