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ChatGPTソラ先生と学ぶ!中級者のためのAI実践講座【第71回】ChatGPTを使ってお客様への説明を分かりやすく整える方法|相手の疑問・伝える順番・確認事項を整理する実践講座

2025.08.18

1.はじめに

皆さん、こんにちは。ソラ先生です。

前回は、社内の質問と回答を整理し、必要な情報へたどり着きやすくする方法を学びました。

今回は、お客様への説明を分かりやすく整える方法を考えます。

「詳しく説明したのに、伝わっていなかった」

「条件を伝えたつもりが、確定事項として受け取られた」

「専門用語を減らしたら、必要な意味まで抜けてしまった」

仕事では、情報を正しく持っているだけでは十分ではありません。相手が理解し、判断できる順番と表現で伝える必要があります。

ChatGPTを使って、説明の目的、相手の疑問、確認してほしいことを整理していきましょう。

なお、この講座に登場するお客様、業務、条件、会話は説明用です。実際の社内の出来事や成果を示すものではありません。

2.今回の到達目標

今回の目標は、文章を丁寧に言い換えることだけではありません。

お客様が必要な情報を理解し、次の判断や行動へ進める説明を作ることです。

次の五つを目指します。

  • 説明する目的を明確にする。
  • 相手が知っていることと、未確認のことを分ける。
  • 結論、理由、条件、確認事項を整理する。
  • 専門的な意味を保ちながら表現を整える。
  • 元の情報との照合によって、誤解を招く変更を防ぐ。

ChatGPTには、構成の整理、言い換え、読み手の疑問の洗い出しを手伝ってもらいます。

3.説明の目的を一つ決める

文章を作る前に、何のための説明かを決めましょう。

例えば、次のような目的があります。

  • 現在の対応状況を知らせる。
  • 提案内容を比較してもらう。
  • 不足している情報を確認する。
  • 変更内容について了承を得る。
  • 対応できる範囲を伝える。

目的が混ざると、何を読んで、何を判断すればよいか分かりにくくなります。

一つの連絡に複数の目的がある場合は、それぞれを明示します。

4.相手に求める行動を具体化する

「ご確認ください」という言葉だけでは、何を確認し、返信が必要かどうか分からない場合があります。

例えば、次のように具体化します。

添付資料の数量と送付先をご確認いただき、修正の有無をご返信ください。

説明の最後に求める行動が明確になると、必要な情報も選びやすくなります。

ただし、返信期限や回答方法が決まっていない場合は、ChatGPTに勝手に追加させないようにしましょう。

5.相手の前提知識を整理する

同じ内容でも、相手が知っていることによって説明の量は変わります。

例えば、

  • 初めて相談するお客様。
  • 継続して取引している担当者。
  • 技術的な内容を理解している担当者。
  • 社内で情報を取りまとめる窓口担当者。

などの違いです。

相手の知識を確認できない場合は、「詳しくないはず」と決めつけず、必要な前提を短く添える方法を考えます。

役職や所属だけで、理解している範囲を断定しないことが大切です。

6.相手の疑問を仮に整理する

説明を受ける側は、次のような疑問を持つかもしれません。

  • 結局、何ができるのか。
  • いつ分かるのか。
  • 何を準備すればよいのか。
  • 条件によって何が変わるのか。
  • 今回、何を決めればよいのか。

これらは、相手が実際に質問した内容とは限りません。

ChatGPTには、実際の質問と、説明を点検するための想定質問を分けて挙げてもらいましょう。

7.説明の準備をするプロンプト例

次のお客様向け説明について、文章を書く前の整理をしてください。

【説明の目的】
[記入]

【相手について分かっていること】
[記入]

【相手から実際に受けた質問】
[記入]

【伝える必要がある情報】
[記入]

【相手にお願いしたいこと】
[記入]

次を整理してください。
1.説明の中心となる内容
2.先に伝えるべきこと
3.補足が必要な前提
4.想定される疑問
5.不足している情報

実際の質問と想定質問を区別し、相手の意図や知識を断定しないでください。

8.確定事項と未確定事項を分ける

お客様への説明では、情報の状態を明確にします。

区分内容
確認済み資料や担当者への確認で分かっていること
条件付き特定の条件を満たせば成り立つこと
見込み現時点の情報に基づく予測
未確認まだ調べていない、または回答待ちのこと
提案相手と相談して決めたいこと

例えば、「対応を検討しています」と「対応できます」は意味が異なります。

読みやすくする過程で、情報の確かさが変わっていないか確認しましょう。

9.結論から伝える

相手が最初に知りたいことが明確なら、その答えを先に置きます。

例えば、

ご相談の内容は、現在の情報だけでは対応可否を判断できません。使用条件を確認したうえで検討します。

その後に、理由と必要な情報を続けます。

背景を長く説明してから結論を書くと、相手が途中で判断に迷う場合があります。

ただし、結論だけを強く書き、重要な条件を離れた場所へ置かないようにします。

10.理由は判断に必要な範囲で説明する

理由を省くと、相手が確認の必要性を理解できないことがあります。

一方、社内の検討過程をすべて書くと、要点が埋もれます。

例えば、

使用温度によって材料の挙動が変わるため、常用温度と一時的な最高温度を確認したいと考えています。

という説明なら、何のために質問しているかが伝わります。

理由は、相手が次の判断や回答をするために必要な内容へ絞りましょう。

11.条件を結論の近くに置く

次のような説明は、誤解を招く可能性があります。

対応可能です。

……

なお、形状や使用条件によっては対応できない場合があります。

重要な条件があるなら、結論と一緒に書きます。

ご提示の形状を前提に、対応可能と考えています。使用条件については未確認のため、確認後に正式な回答をいたします。

ただし、この表現も、実際にどこまで確認できているかに合わせて使います。

12.専門用語を置き換えすぎない

専門用語を減らすと読みやすくなることがありますが、意味まで変わる場合があります。

例えば、「寸法公差」を単に「誤差」と言い換えると、意図した意味が伝わらないことがあります。

必要な用語は残し、短い説明を添える方法を使いましょう。

寸法公差とは、図面で認められている寸法の範囲です。

ChatGPTには、「専門用語をなくす」ではなく、「必要な用語は残して説明する」と指示すると整理しやすくなります。

13.数値と単位を省略しない

説明を短くするときも、判断に必要な数値や単位は残します。

例えば、

温度は80です。

では、単位や条件が分かりません。

常用温度は80℃です。

と書きます。

さらに、「最大」「平均」「目安」「一時的」といった言葉も重要です。

ChatGPTに言い換えを依頼した後は、数値、単位、範囲、条件が元の情報と一致しているか確認しましょう。

14.比較する案は同じ項目で示す

複数案を説明するときは、比較する項目をそろえます。

例えば、説明用の構成として、次のように整理できます。

比較項目A案B案
対応する範囲確認済み情報を記載確認済み情報を記載
期待する利点根拠とともに記載根拠とともに記載
制約条件を記載条件を記載
未確認事項不足情報を記載不足情報を記載
次に必要なこと確認や判断を記載確認や判断を記載

一方の案だけ詳しく書くと、内容の違いより文章量が印象へ影響することがあります。

15.提案と決定事項を区別する

例えば、

次回から、この方法で進めます。

と書くと、決定事項として伝わります。

相談段階なら、

次回は、この方法で進める案を考えています。ご都合や条件に問題がないか、ご確認いただけますか。

という表現になります。

ChatGPTが文章を整える際に、提案を決定事項へ変えていないか確認しましょう。

同じように、「確認をお願いしたいこと」と「すでに了承されたこと」も分けます。

16.確認事項は答えやすくする

複数の確認事項を長い文章へ埋め込むと、回答漏れが起きやすくなります。

例えば、

使用条件について、分かる範囲で次の三点を教えてください。

として、項目を分けます。

  1. 常用する温度。
  2. 一時的な最高温度。
  3. その温度が続く時間。

何を回答すればよいかが明確なら、相手も整理しやすくなります。

回答できない項目がある場合の扱いも、必要に応じて添えましょう。

17.不明なことへの返答を組み立てる

すぐに答えられない場合も、分かっていることと次の確認を伝えます。

例えば、

現時点では、使用条件に適合するか確認できていません。まず条件を確認し、検討に必要な情報を整理します。

といった形です。

回答時期を約束するなら、実際に対応できるかを確認します。

未定の期限をChatGPTに作らせず、「いつ回答時期を伝えられるか」が分かっている場合は、その内容を説明しましょう。

18.説明用の実務例:対応可否の確認

ここでは、お客様から「この条件で対応できますか」と問い合わせを受けた場面を考えます。

確認できているのは、形状の概要と数量だけです。

使用環境や必要な精度は、まだ分かっていないとします。

この段階で、

問題なく対応できます。

と回答する根拠はありません。

まず、現在の情報で判断できる範囲と、追加で必要な情報を整理します。

19.例の説明を組み立てる

説明用の文章は、次のように構成できます。

お問い合わせありがとうございます。

ご提示いただいた形状と数量は確認しました。対応可否を検討するため、使用環境と必要な精度について、追加で確認させてください。

・使用する温度や周囲の環境
・寸法に求められる範囲
・特に重視される機能

いただいた情報をもとに、対応できる範囲と、確認が必要な点を整理いたします。

実際の文章では、その案件で本当に必要な項目へ置き換えます。

情報を大量に求めるのではなく、判断に必要な確認へ絞ります。

20.言い換えを依頼するプロンプト例

次の文章を、お客様が判断しやすい説明へ整えてください。

【元の文章】
[記入]

【説明の目的】
[記入]

【確定していること】
[記入]

【未確認・条件付きのこと】
[記入]

結論、理由、重要な条件、お願いしたいことの順で整理してください。
専門的な意味は保ち、必要な用語には短い説明を添えてください。

対応範囲、期限、費用、保証、合意事項を追加しないでください。提案や見込みを、決定事項へ変えないでください。

21.メールと説明資料で構成を調整する

同じ内容でも、使う場面によって適した形は変わります。

場面整理の例
メール要件、結論、確認事項を短くまとめる
打ち合わせ資料論点と比較項目を示す
口頭説明のメモ話す順番と、相手に確認する質問を書く
詳細資料条件、根拠、補足を参照できる形にする

メールへすべての説明を詰め込まず、詳しい資料を添える方法もあります。

その場合は、何を見てほしいかを本文に書きましょう。

22.伝える情報を選ぶ

説明を分かりやすくするには、文章の言い換えだけでなく、情報の選択も必要です。

次の三つに分けてみましょう。

  • 今回の判断に必要な情報。
  • 理解を助ける補足。
  • 今回は伝える必要がない社内の経緯。

ただし、不利な条件や重要な未確認事項を、読みやすさのために省かないようにします。

短くする場合も、相手の判断に影響する内容は残します。

23.誤解されそうな読み方を検討する

作成した説明は、自分の意図どおりに読まれるとは限りません。

例えば、

検討可能です。

という言葉を、相手が「製作できる」と受け取る場合も考えられます。

ChatGPTには、次のように依頼できます。

この文章について、読み手が確定事項と誤解しそうな箇所、条件を見落としそうな箇所、何を返答すればよいか迷う箇所を挙げてください。

指摘された内容をすべて採用するのではなく、実際の相手や文脈に照らして確認します。

24.説明を点検するプロンプト例

次のお客様向け説明を点検してください。

【説明文】
[記入]

【元になる確認済み情報】
[記入]

次を確認してください。
1.最初に知りたい内容が分かるか
2.確定・条件付き・見込みが区別されているか
3.重要な条件が離れた場所にないか
4.専門用語が判断の妨げにならないか
5.数値と単位が元の情報と一致しているか
6.相手に求める行動が明確か
7.元の情報にない約束が加わっていないか

指摘、理由、修正案を分けてください。事実としての正しさを確認できない部分は、その旨を示してください。

25.相手の反応から説明を修正する

説明後に質問が返ってきたら、何が伝わっていなかったかを確認します。

ただし、質問が出たからといって、説明全体が悪かったとは限りません。

  • 言葉の意味が分からなかった。
  • 条件が不足していた。
  • 相手側で新しい事情が分かった。
  • 判断するために詳細が必要になった。

といった違いがあります。

質問の理由に合わせて補足し、必要なら元の説明も見直しましょう。

26.確認できた合意を残す

説明の後、何が決まり、何が残ったかを整理します。

例えば、

【確認できたこと】
対象範囲と、優先して検討する条件。

【未決定】
正式な対応方法と日程。

【次の対応】
不足資料を確認したうえで、検討結果を連絡する。

相手が返信していない項目まで、了承されたと扱わないようにします。

ChatGPTで要約する際も、合意、提案、未回答を分けるよう指示しましょう。

27.繰り返す説明を再利用する

同じような説明が多い場合は、基本となる文章を保存できます。

ただし、案件ごとに変わる情報を明確にします。

  • 対象。
  • 数量。
  • 使用条件。
  • 対応範囲。
  • 日程。
  • 確認事項。

定型文を再利用するときは、前の案件の条件や宛名が残っていないか確認します。

よく使う文章でも、今回の状況に合っているかを毎回確かめましょう。

28.説明用のひな型を作るプロンプト例

以下の説明から、今後再利用できるひな型を作ってください。

【説明文】
[記入]

共通部分と、案件ごとに確認して書き換える部分を分けてください。
可変項目は[対象][条件][確認事項]などの記入欄にしてください。

実績、対応可否、納期、費用を固定文として残さないでください。
最後に、送付前に確認する項目を付けてください。

ひな型は、入力すれば自動的に正しい説明になるものではありません。

確認する箇所を明確にするために使います。

29.実践演習:10ステップで説明を整える

お客様へ説明する場面を一つ選び、次の順で取り組みましょう。

  1. 説明の目的を書く。
    何を伝え、何につなげたいかを決めます。
  2. 相手に求める行動を書く。
    確認、回答、選択などを具体化します。
  3. 相手の前提を整理する。
    分かっていることと不明なことを分けます。
  4. 情報の状態を分ける。
    確認済み、条件付き、見込み、未確認、提案に整理します。
  5. 結論を書く。
    今回伝えられる範囲で、一番大切な内容を示します。
  6. 理由と条件を添える。
    判断に必要な背景と、重要な前提を書きます。
  7. 用語と数値を確認する。
    意味、単位、範囲を保ったまま表現を整えます。
  8. 確認事項を分ける。
    相手が答えやすい項目にします。
  9. 誤解の可能性を点検する。
    約束や合意が勝手に加わっていないか確認します。
  10. 送付後の対応を決める。
    返答を受けて何を確認し、何を記録するか整理します。

30.送付前のチェックリスト

  • □ 説明の目的が明確か。
  • □ 最初に重要な内容が伝わるか。
  • □ 相手に求める行動が具体的か。
  • □ 確定事項と未確定事項を分けたか。
  • □ 重要な条件を結論の近くに置いたか。
  • □ 専門用語の意味を変えていないか。
  • □ 数値、単位、範囲が正しいか。
  • □ 元の情報にない約束が加わっていないか。
  • □ 添付資料や参照先が説明と一致しているか。
  • □ 宛先や案件情報が今回の内容になっているか。

文章の印象だけでなく、元の情報との一致を確認しましょう。

31.よくある失敗と直し方

失敗①:丁寧な表現を増やし、要件が埋もれる。

結論とお願いしたいことを先に整理します。必要な礼儀を保ちつつ、何の連絡か分かる文章にしましょう。

失敗②:相手の知識を決めつける。

分からない前提は断定せず、必要な用語へ短い説明を添えます。

失敗③:条件付きの回答を、言い換えで断定に変える。

元の情報と照合し、確認済みの範囲を超えていないか確認します。

失敗④:確認事項を文章へ埋め込みすぎる。

回答してほしい項目を分け、何を返せばよいか明確にします。

失敗⑤:短くするために重要な条件を省く。

判断に必要な情報を残し、補足資料との使い分けを考えます。

失敗⑥:ChatGPTの文章を、そのまま送る。

対応範囲、数値、期限、費用、合意事項を確認してから使います。

32.今回の要点

今回の要点は、次の五つです。

  1. 説明の目的と、相手に求める行動を決める。
  2. 相手の前提を整理し、知識や意図を決めつけない。
  3. 結論、理由、条件、確認事項を分かる順番で示す。
  4. 専門的な意味と、情報の確かさを保つ。
  5. 元の情報と照合し、誤解や不要な約束を防ぐ。

分かりやすい説明は、短さだけで決まりません。

相手が必要な条件を理解し、次の判断へ進めるかを確認しましょう。

33.仕事で使える基本プロンプト

今回の内容をまとめた基本プロンプトです。

あなたは、お客様への説明を分かりやすく整理する相談相手です。

【説明の目的】
[記入]

【相手について分かっていること】
[記入]

【相手から受けた質問】
[記入]

【確認済みの情報】
[記入]

【条件付き・見込み・未確認の情報】
[記入]

【提案したいこと】
[記入]

【相手にお願いしたい行動】
[記入]

【元の説明文】
[あれば記入]

次の順で整理してください。
1.説明の中心となる結論
2.理解に必要な理由
3.重要な条件と未確定事項
4.専門用語に必要な補足
5.相手に確認してほしいこと
6.説明文の案
7.誤解される可能性がある箇所
8.送付前に確認する情報

相手の知識や意図を断定しないでください。数値、単位、条件の意味を変えないでください。対応範囲、期限、費用、保証、了承事項を追加しないでください。提案や見込みを、決定事項へ変えないでください。

34.まとめと次回予告

お客様への説明では、正確な情報を、相手が理解しやすい順番で伝えることが大切です。

何が分かっていて、何が未確認なのか。今回、何を判断し、何を回答してほしいのか。

その違いが明確になれば、やり取りも進めやすくなります。

ChatGPTには、構成の整理、言い換え、確認事項の分解、誤解の可能性の点検を手伝ってもらいましょう。

今回の実践では、一つの説明を選び、「結論」「重要な条件」「相手にお願いしたいこと」の三つを書いてみてください。

次回【第72回】は、「ChatGPTを使ってお客様の問い合わせを分析する方法|相談内容・背景・未解決の課題を整理する実践講座」を予定しています。

個別の問い合わせから、繰り返し出ている疑問や困りごとを整理し、説明やサービスの改善へつなげる方法を学びます。

それでは、また次回。ソラ先生でした。

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