ARICEのリーダーとしては必須能力


(株)アリスの考え方やスタンスなどをご紹介します。

30歳の頃、職場で部下たちとの人間関係に悩んだ時期がありました。
自発的に自分で考えて仕事をこなしていってもらいたい。
でも、私に依存していて言わないと動かない。
私は元々人に依存する事があまりないので、その動機や目的が不明。
どうして良いのか分からなくなっていました。

そんな時に気になっていたのが心理学やカウンセリング。
コンサルタント系のビジネス的な手法や考え方は、セミナーや本で
学んでいたのですが、そういったコントロール的な管理方法ではなくて、
その人の個性や意思を活かすためのマネジメントを学びたいなと
思っていました。

ふと手にしたチラシに心理学を学ぶ、カウンセラー養成講座と書いて
ありました。
そこで訪ねて行って内容を聞き申し込みました。
セミナーの受講初日に驚いたのが、私以外はみんな女性でした。
私は当時30歳にならないぐらいでしたが、女性たちは20代前半。
結構高額なセミナーでしたが、それでも学ぶのが若き女性たちで
あったのがとても不思議に思いました。

最初にしたのがペアを組んでの自己紹介。
相手の話を遮ることなく、話しやすいように相槌をうち、目をしっかり
見ながら笑顔で相手が話しやすいようにして心から聴く事。
それがルールでした。
制限時間の3分間。
相手がちゃんと聴いてくれると3分間も話す事が無くなりました。

最初の1~2分間はみんなが一生懸命に自己紹介するので教室が賑やか。
ですが、そのうちの声がフェードアウトして来て誰も話さなくなりました。
1分ぐらいは残っていたと思います。
交代しても同じパターンで話し声がしなくなってシーンと静かに
なりました。

15人程度の生徒さんが私も含めて、心をつかまれました。(笑)
講師さんの狙い通りです。
そこからいろんな心理学の勉強がスタートしました。

気づいたのは、部下たちの問題ではなく、私の問題だと言う事です。
他人との距離感や関わり方、見方や付き合い方がおかしかった。
私の心がいびつでした。
テーマに対する自分の考え方を絵で表現したり、音楽を聴いての
感想から、どう考えているのかを分析してもらったり、いろんな
方法で学んでいく度に自分自身の心の問題がテーマになって
いきました。

20代の前半から部下を持ちました。
学んで来た手法がコンサルタント的なものであり、セミナーもビジネス
図書も仕事の本はコントロールが主体です。
その方法を忠実に行えば、指示に従うロボット的な部下になっていきます。
ずっとカリスマ性を高め活かしたリーダーシップを行って来たので、
当然、部下の個性や能力が発揮できない環境になっていました。
そうしながら自発的に動いてくれないとか、自分で考えること無く、
私の指示を待つのか原因がハッキリ分かりました。

仕事とはこうするんだと上司を真似たり、その手法や考え方を学んで
来たので、コンサルタント系→マネジメント系にスタイルを変える
のにはとても時間が掛かりました。

その当時から30年程経ちましたが、まだまだ部下の能力や個性が
発揮できる職場環境づくりは、まだまだ理想の実現が出来ません。
大切な事は、部下の今をしっかり把握して、それに合った教え方を
する事だと思います。
そのためには、毎日、その瞬間瞬間で部下の能力を見抜く事が
出来ないといけません。
日々ちゃんと部下を見て理解しておく事。
それがARICEのリーダーとしては必須能力となります。