修羅場の先に価値が生まれる ― 変化の時代における(株)アリスの役割
製造業を取り巻く環境は、ここ数年で大きく変化しています。かつて当たり前のように存在していた加工業者や試作会社が、静かに、しかし確実に姿を消しつつあります。真空注型をはじめとした試作分野でも、廃業や事業撤退の話を耳にする機会が増えました。実際、私たちの周囲でも、短期間のうちに複数の真空注型業者が廃業しています。
一方で、仕事が集中し忙しくしている会社も存在します。仕事が「ある会社」と「ない会社」に二極化している――これは多くの現場で感じられている現実です。技術や経験があっても、事業の軸をどこに置くか、どの現場とつながり続けるかによって、将来は大きく変わってしまいます。
(株)アリスも、かつては試作を中心とした事業展開を行っていました。しかし現在は、製造ラインや省力化機器、生産設備の部品、量産品、各種治具など、生産現場に深く関わる仕事が事業の中心となっています。これは流れに身を任せた結果ではなく、「開発から生産までを支える存在であり続ける」という意思を持ってシフトしてきた結果です。
私たちの強みは、単なる加工会社ではない点にあります。材料特性や加工方法を理解した上で、用途や背景を踏まえた提案ができること。さらに、自社加工にこだわるだけでなく、信頼できる加工業者と連携し、最適な技術を最適な形で提供する“技術商社”的な動きができることも、(株)アリスの大きな役割です。
取引先の仕事を守ることは、結果として自社の仕事を守ることにもつながります。現場を知り、修羅場をくぐり抜けてきたからこそ、机上の理論ではなく、現実に根ざしたエンジニアリングが可能になります。
将来を考えすぎれば不安になります。しかし何も考えなければ、足元をすくわれる。だからこそ私たちは、目の前の仕事に誠実に向き合いながら、自分たちの役割を問い続けます。
修羅場は、どこか面白い。そう感じられるのは、使命があるからです。(株)アリスはこれからも、開発現場から生産現場までをリカバーするエンジニアリング会社として、日本のものづくりの現場を支え続けていきます。