作業のプロフェッショナルから仕事のプロフェッショナルに進化発展していくために。
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かつての日本の企業は年功序列や終身雇用が愛社精神を育み、とても
強い組織を構築していました。
その日本人らしい一致団結して、長年一緒に働いて来た仲間たちと
阿吽の呼吸で難易度の高い仕事に挑戦していく。
そんな会社が当たり前のようにたくさんあって、世界が驚く
高品質な製品を安価でスピーディーに製造されていました。
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私の若い頃は、大きな会社の開発や設計部署の技術屋さんたちとの
打ち合わせが怖かった。
知識だけでなく現場でたたき上げたスキルが凄くて、間違うと
鋭い指摘があり、胡麻化すとバレ、勉強不足や知識不足、経験不足
を厳しく注意されました。
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とにかく調べて内容を幅広く深く理解していかないと怒られる。
お会いするまでに出来る限りの質疑を想定して回答出来るように
事前準備のしておく。
それでも面談ではお答えできない事も多々あって、おひとりおひとりの
素晴らしいキャリアや現場経験の凄さを実感したものです。
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それが急に日本式の経営手法が世界では特殊であるとか、会社の奴隷
であるとか、本やテレビなどで悪い部分をやたらとクローズアップされて
日本人がもっとも力を発揮できるシステムが崩壊していきました。
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その後は、派遣法が設定されて、労基違反であろう派遣社員という
雇用形態がうまれ、ドラマや本で派遣社員さんのカッコよく、これからの
働き方だと洗脳しました。
それからはどんどんおかしげな労基になっていって、無責任な仕事で
得する会社が国や行政の仕事に入り込んで巨大化したのはご存じ
の通りです。
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会社を立ち上げた頃には求人難で、紹介派遣で複数名雇用した事が
ありますが、35歳を過ぎると急激に仕事が減って、40歳を過ぎると
派遣先がなかなか見つからないとおっしゃってました。
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派遣社員さんにもたくさん優秀な方がいらっしゃいます。
流行ったドラマのようにプロフェッショナルです。
でもそれは作業のプロフェッショナルです。
仕事のプロフェッショナルではありません。
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長年、使命を果たすプレッシャーに耐えながら、成果を上げて来た
人たち。
そこには作業のプロフェッショナルとは似て非なる能力、仕事の
プロフェッショナルとしての仕事の本質を理解したからこその
対応力や応用力、判断力や行動力を有しています。
作業を極めても仕事が出来なければ、仕事を任せられません。
いよいよ時代が本来の姿に戻って来ました。
これからは仕事のプロフェッショナルが高い評価をされる
と思います。
大手サイトも上手に活用して、納得できる仕事や会社を見つけて、
覚悟して3年間は継続して頑張ってみて仕事のプロフェッショナル
としての基本を習得していく。
入社しても頑張れそうにないのであれば早めに退社して、転職回数
も早めに増やして、落ち着ける場所でしっかりと仕事に取り組む。
私は転職回数が多いので他人の事は言えませんが、やっぱり少し
でも長く同じ会社で勤めてスペシャリストとして仕事を極めて
いく事が良いと今になって思います。