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塩化ビニル(PVC/塩ビ)とは 特徴・用途・接着/溶接/切削

2025.12.08
塩化ビニル(PVC-塩ビ)とは?特徴・用途・接着-溶接-切削のポイント

PVC/塩ビとは何か

塩化ビニル(PVC)は、配管・ダクト・タンクなどの設備分野で頻出する代表的な熱可塑性樹脂です。日本の現場では「塩ビ」と呼ばれ、特に“硬い塩ビ=硬質塩ビ(PVC-U)”が、薬液配管や排水配管の定番材として使われています。

材質選定で大切なのは、PVCを「材料物性だけ」で見るのではなく、次の3点をセットで見ることです。

  • 流体(薬品名・濃度)と温度:温度が上がると劣化が進みやすい
  • 圧力と応力:締結・固定の仕方で割れ(クラック)リスクが変わる
  • 接合方法:PVCは“継ぎ方”で信頼性が大きく変わる(接着/溶接/機械接合)

この記事では、設計(材質選定)・現場(施工)・購買(規格・価格)それぞれが迷いやすいポイントを、順番にほどいていきます。

硬質・軟質の違いを3分で整理

PVCは添加剤によって性格が大きく変わります。ここを取り違えると、用途選定がズレます。

区分よくある呼び方ざっくり特徴主な用途の例注意点
硬質PVC-U、硬質塩ビ、塩ビ管(VP/VU等)かたい・形状保持・配管向き薬液配管、排水、ダクト、継手低温衝撃・温度上限に注意
軟質軟質PVC、ビニールしなやか・可塑剤入りホース、シート、電線被覆油・溶剤で物性が変わる場合

薬品設備で「PVCを使う」と言うときは、基本的に硬質PVC(PVC-U)を指すと考えるとブレません。

配管でよく出る呼称と規格の見方(VP/VU/HI/HT)

塩ビ配管は、同じ“PVC”でも規格やグレードで性能と用途が分かれます。図面・見積で混乱しやすいので、よく出る呼称だけ先に整理します。

  • JIS K 6741:一般流体輸送用の硬質PVC管(VP、VUなど)
  • JIS K 6742:水道用(上水)向けの硬質PVC管(VP、HI-VPなど)

※現場では「VP=厚肉で圧送に使う」「VU=薄肉で排水・通気に使う」という理解が一般的ですが、最終判断は“用途・温度・圧力・規格”で行います(メーカーの許容条件を必ず確認)。

呼称(例)位置づけねらいよくある使いどころ
VP硬質PVCの代表格(厚肉側)圧力に耐える配管薬液移送、循環、圧送排水など
VU薄肉側(排水・通気で多い)軽量・施工性建築排水、通気、ドレンなど
HI-VP耐衝撃グレード低温や衝撃に強く屋外、衝撃リスクが高い箇所
HT(耐熱塩ビ)高温域向け温度の弱点を補う温水・高温排水(条件付き)

温度の目安として、硬質PVC(PVC-U)は「推奨最高使用温度60℃」を示す設計資料が多く、0〜60℃程度を一つの基準に設計します。
また、温度が上がるほど許容圧力が下がる関係は、多くのメーカー資料で示されています。

同じPVCでも「グレード差」で現場の結果が変わる

PVCは“同じ白い板・同じグレーのパイプ”に見えても、添加剤や配合で使い勝手が変わります。購買・設計で指定するときは、最低限どの方向の性能が欲しいかを言語化するとブレません。

  • 耐衝撃(HI):寒い・ぶつかる・割れが怖い箇所の保険
  • 耐熱(HT):温度でPVCが負ける場面を補う(ただし圧力条件も要確認)
  • 耐候(UV対策):屋外配管での変色・物性低下を抑えたいとき
  • 帯電防止:粉体や溶剤雰囲気など、静電気が気になる設備
  • 透明グレード:可視化(液面・流れ確認)目的。ただし傷や白化対策が必要

この「グレード差」を押さえておくと、同じPVCでも“価格差の理由”が説明でき、見積比較もしやすくなります。

PVCが選ばれる理由(メリット)

耐薬品性が「広く、扱いやすい」

酸・アルカリ系に強く、金属のように腐食で急激に薄くなる心配が比較的小さいため、薬液配管で候補に上がりやすい材料です。
ただし、すべての薬品に万能ではありません。特に有機溶剤系は相性が出やすいので、薬品名・濃度・温度の3点セットで「耐薬品表」を確認するのが安全です(温度が上がると化学的な攻撃が強くなるのも重要ポイント)。

コストと入手性のバランスが良い

汎用材として流通量が多く、管・継手・バルブなど規格品が揃いやすいのが強みです。設計変更や補修が出たときに、手配の難易度が上がりにくいのは設備全体の安心材料になります。

現場施工が早い(軽い・切れる・つなげる)

PVCは金属より軽く、現場で切断・面取りがしやすい材料です。加えて「接着(溶剤接着)」で短時間に継手が組めるため、施工性の良さが評価されます。接着の要点はPart 2で詳しく解説します。

注意すべき弱点(デメリット)

温度に上限がある

圧力がかかる用途では、硬質PVCの上限を60℃近辺に置いて設計するのが基本です。
「温度は大丈夫でも、圧力が落ちる」ケースがあるため、温度×圧力のセットで判断します。

低温で衝撃に弱くなる

寒い環境では割れ(衝撃破壊)が起きやすくなります。屋外配管や冬場施工では、耐衝撃グレード(HI)や保護カバー、施工時の取り扱いに注意が必要です。

応力割れ(クラック)に注意

PVCに限らず樹脂は、締結・固定の“やり方”で寿命が変わります。配管固定が強すぎて熱伸びを逃がせない、フランジを締めすぎる、偏芯した状態で無理に組む——こうした状態は、継手周りに応力が溜まり、割れの原因になります。

PVCの代表用途(設備分野での使われ方)

硬質PVCは、次のような「中温以下」「腐食を嫌う」「軽く施工したい」設備でよく採用されます。

  • 薬液移送・排水配管、ドラフトチャンバー周りのダクト
  • ポンプ周りの配管ユニット、タンク付帯配管
  • 装置内の保護カバー、簡易治具、加工部品(板材・丸棒)

当社(株式会社アリス)は、試作・治具・部品製作の現場で、各種プラスチック樹脂の切削加工にも対応しています。樹脂部品を「どの材料で、どう作るか」から相談したい場合も、図面がなくても進められるケースがあります。

接合方法の全体像:接着・溶接・機械接合の使い分け

PVC(硬質塩ビ)は「つなぎ方」で信頼性が決まる、と言っても過言ではありません。配管なら溶剤接着が主役ですが、装置部品やタンクでは溶接、保全性を重視するならフランジやユニオンなどの機械接合も有力です。迷ったときは、次の3点で整理すると判断が速くなります。

  • 漏れリスクを最小化したいか(恒久接合か)
  • 将来の分解・交換が必要か(保全性)
  • 現場条件(気温、作業スペース、安全)に合うか
接合方法強み弱み向く場面
溶剤接着(接着剤)施工が早い/部材が安価/規格品が多い低温・濡れで失敗しやすい/分解できない塩ビ管・継手の標準施工
熱風溶接など(溶接)板材・ダクトで強度を出しやすい/補修に強い技量差が出る/工具・安全管理が必要タンク、ダクト、板加工品の接合
機械接合(フランジ等)分解できる/メンテが楽締結管理が必要/締め過ぎで割れやすいポンプ周り、機器接続、定期交換部

溶剤接着のしくみ:PVCは「溶かして一体化」させる

塩ビ配管の接着は、木工用ボンドのように“糊で貼る”発想とは違います。溶剤で表面をわずかに軟化させ、管と継手の境目を“樹脂同士が溶け合った状態”にして一体化させます。だからこそ、表面状態(油・水・粉)と、差し込みの精度(面取り・直角)が結果を左右します。

また、溶剤接着は揮発性成分を含むため、換気・火気管理が必須です。工場内の局所排気、屋外作業での風向き、保護具(手袋・保護メガネ)まで含めて、施工手順の一部として扱うのが安全です。

溶剤接着の基本手順(現場で外しやすいポイント付き)

  1. 切断:パイプカッター/のこ等で直角に切る(斜め切りは隙間の原因)
  2. 面取り:外面を面取りし、内外のバリを除去(接着剤の“かき取り”防止)
  3. 仮組み:差し込み深さを確認し、位置マーキング(差し込み不足を防ぐ)
  4. 清掃・脱脂:粉・水分・油分を除去。メーカー指定のクリーナー推奨
  5. 接着剤塗布:管外面と継手内面にムラなく。塗ったら手早く次工程へ
  6. 差し込み:奥まで一気に差し込み、軽くひねって馴染ませる(過度に回さない)
  7. 保持:戻りを防ぐため数十秒保持。はみ出しは外側だけ拭き取る
  8. 養生:通液・耐圧は“完全硬化後”。気温が低いほど長めに取る

「冬に漏れる」「翌日テストで剥がれる」の多くは、(2)面取り不足、(4)濡れ・油、(8)養生不足のどれかです。特に結露・雨天・手袋の離型剤など、本人が気づきにくい要因が混ざります。

よくある失敗典型症状主因現場での対策
差し込み途中で止まる初期は止水、後日じわ漏れ面取り不足/塗布ムラ/仮組み無し面取り徹底、マーキング、差し込み確認
白化・表面荒れ見た目が白く粉っぽい溶剤過多/濡れ面/拭き取り過多乾燥確認、適量塗布、外側のみ軽拭き
強度不足で抜ける引張で抜ける/隙間養生不足/低温施工低温時は養生延長、可能なら作業環境を温める
流路が狭い・詰まり内面に“だまり”塗り過ぎ/差し込み時の押し出し適量管理、内面に触れない(拭かない)

養生時間は「触ってOK」と「使ってOK」を分けて考える

現場で起きがちなのが、「表面が乾いたから大丈夫」と判断してしまうことです。溶剤接着は、外側が乾いていても内部が硬化途中のことがあります。口径が大きい、気温が低い、湿度が高い、薬液が強い——この条件が重なるほど、余裕を取るべきです。

状況扱いの目安追加の注意
常温・小口径・短尺仮固定後、一定時間は荷重を掛けない“少し動かす”が一番危険
低温(冬場)養生を長めに確保接着剤の粘度上昇→塗布ムラに注意
大口径・高圧ライン耐圧試験まで時間を多めに取る施工要領の指定時間を優先
強薬品・高温寄り通液前の確認を厳格に材質適合の再確認もセット

接着剤・プライマーの選び方(購買向け)

購買の観点では「PVC用」と明記された溶剤接着剤を、口径と環境に合わせて選びます。低温施工や大口径では、プライマー(下処理剤)を併用する指定が出ることもあります。ここはメーカーの施工要領に合わせるのが最短です。
さらに、現場トラブルを減らすには「保管条件」と「使用期限」まで管理対象にします。開封後に粘度が上がった接着剤は、塗布ムラ→隙間の原因になりがちです。

指定の書き方の例:

  • 「硬質塩ビ(PVC-U) 溶剤接着、メーカー推奨接着剤を使用」
  • 「低温環境(〇℃想定)のため、プライマー併用可」
  • 「接着剤は使用期限内、開封後は規定期間内で使い切り」

溶接(熱風溶接)のポイント:板材・ダクトで威力を発揮

PVCは板材同士の接合や、ダクト・タンクの補修では溶接が有効です。熱風で母材表面を加熱し、同材質の溶接棒を溶かし込みながら一体化します。接着と違い、溶剤臭や乾燥待ちを減らせる反面、熱の入れ方で品質が大きくぶれます。

溶接で品質を左右する3要素

  • 材質合わせ:母材と溶接棒は基本的に同系統(PVC同士)。異材は不具合の元
  • 前処理:汚れ・酸化膜・水分を除去。溶接面は適切にV溝加工する
  • 熱量と速度:過熱は焦げ・脆化、熱不足は溶け込み不足。一定速度が重要

溶接は「見た目は付いているが中が溶けていない」状態が起きやすいので、試験片で条件出し→本番、の順が安全です。量産や重要保全箇所では、外観だけでなく曲げ試験・剥離の確認など、簡易でも検証工程を入れると歩留まりが安定します。

機械接合(フランジ・ユニオン・ねじ)の注意点

機械接合は保全性が高い一方、PVCは“締め過ぎに弱い”材料です。漏れを怖がって増し締めすると、応力割れの引き金になり得ます。設計・施工では次を押さえます。

  • フランジ面は平行・同軸を守る(無理な芯出しは禁物)
  • パッキン材は薬品適合を確認(EPDM、FKM等、流体で選ぶ)
  • ボルトは対角で均等締め。トルク管理できると安定
  • 配管支持を入れて、フランジに曲げを掛けない
  • 熱伸びを逃がす(固定点と可動点の設計、ループ、スライド支持)

施工前に潰すチェックリスト(現場・設計共通)

  • 気温が低い/雨天:接着は養生延長、可能なら屋内で作業
  • 薬品が強い/温度が高い:PVCが本当に適合するか、耐薬品表+条件で確認
  • 振動がある:ユニオン・フランジで分割し、支持とフレキで逃がす
  • 将来交換がある:分解可能な構成(フランジ・ユニオン)を優先
  • 火気・換気が制約:溶剤接着が難しければ、溶接や機械接合へ切替検討

切削加工のポイント:PVCは「溶かさず、欠かさず」がコツ

硬質PVC(塩ビ)は、樹脂の中では比較的切削しやすい部類です。一方で金属と同じ感覚で加工すると、熱で“溶け”たり、端部が“欠け”たり、バリが残って手直しが増えます。ポイントは「刃物でしっかり切って、熱を溜めない」ことです。

切削条件の考え方(数値よりも“症状→手当て”)

  • 工具は“よく切れる状態”が最優先:摩耗した刃は摩擦熱を増やし、溶け・白化・寸法ブレの原因
  • こすらず削る:送りが小さすぎると“擦り”になり、溶けやすい
  • 切りくず排出を確保:切りくずが噛むと溶着→面荒れ→発熱の悪循環
  • 固定は「締め過ぎない」:局所的な応力が残ると、後日クラックの呼び水になる
加工中の症状起きやすい原因まず効く対策
切りくずが溶けて貼り付く摩擦熱が高い/刃が鈍い/排出不良工具交換、送りを上げる、エアで排出
端部が欠ける・割れる切込みが急/押さえ不足/衝撃取り代を分ける、治具改善、刃先形状見直し
バリが多い刃先の逃げ不足/切れ味低下刃物の選定・交換、仕上げ条件を変更
寸法が安定しない発熱による膨張/反り/クランプ歪み発熱低減、加工順序見直し、クランプを均等に

穴あけ・タップでの注意

配管まわりの治具や部品では、穴あけ・ねじ加工が多くなります。PVCは“締結の力”に弱いので、ねじ設計と加工の両方で無理をしないのが長持ちのコツです。

  • 下穴は適正に:小さすぎる下穴→タップトルク増→割れリスク増
  • ネジはできれば“粗目”で、かかり代を取りすぎない
  • 繰り返し締結するなら、金属インサートやナット併用を検討
  • ねじシールは「締め増しで止める」発想を捨て、パッキンやシール設計で止水する

よくある不具合(漏れ・剥がれ・割れ)と、先回り対策

PVC設備のトラブルは、材料そのものより「条件の掛け方」と「接合・固定のクセ」で起きることが多いです。原因が見えると、再発防止はシンプルになります。

不具合よくある原因効く対策(設計・施工)
継手からじわ漏れ面取り不足/差し込み不足/養生不足仮組みマーキング、面取り徹底、養生時間を確保
フランジ周りのクラック偏芯、曲げ荷重、締め過ぎ配管支持追加、芯出し、対角均等締め、トルク管理
白化・表面荒れ溶剤過多、濡れ面、拭き取り過多乾燥確認、適量塗布、外側のみ軽拭き
反り・歪みで組めない切削熱、クランプ歪み、保管変形加工熱を抑える、工程分割、保管姿勢の改善

他材料との比較:PVCが“勝てる領域/負ける領域”

薬品配管でよく比較される樹脂と、ざっくりの位置づけをまとめます。数値は条件で変わるため、ここでは選定の方向性を掴むための比較としてください。

材料コスト感温度の強さ耐薬品の広さ剛性接合のしやすさ一言まとめ
PVC(硬質)○(溶剤接着)低〜中温で“コスパの軸”
PP低〜中△(溶接中心)軽くて耐薬品、ただし剛性は控えめ
PE低〜中△(溶接中心)柔らかめで衝撃に強い。寸法は伸びやすい
PVDF△(溶接)強薬品・高温寄りで頼れるが高価
PTFE最高△(加工・シール設計)最強クラスだがコストと加工性に注意
SUS(例:304/316)中〜高△〜○○(溶接)温度・強度は強いが腐食条件の見極めが必要

「温度が高い」「強い溶剤が混ざる」「屋外で長期」など条件が厳しいほど、PVCから上位材(PVDF、PTFE、金属、FRP等)へ検討が広がります。一方で、条件が合うならPVCは施工性とコストで非常に強い選択肢です。

購買・見積・図面で外さない指定項目

価格比較を正しくするには、見た目ではなく“指定の粒度”を揃えることが重要です。配管材と加工部品で、最低限ここまで書けると手戻りが減ります。

区分指定したい項目指定例(書き方のヒント)
配管(管・継手)規格、呼び径、グレード、色「硬質PVC VP 〇A」「耐衝撃HI」「耐熱HT」など
施工接合方法、要領書準拠「溶剤接着、メーカー施工要領に準拠」「低温時は養生延長」
機械接合パッキン材、締結管理「薬品適合パッキン指定」「対角締め、トルク管理」
加工部品材料グレード、寸法公差、後処理「PVC板グレー」「重要面はRa指定」「バリ取り」「油分残し禁止」
検査・品質ロット、成績表、受入基準「ミルシート相当」「外観基準」「寸法検査表」

樹脂部品の切削加工では、用途(薬液が触れる/シール面がある/締結される)を先に共有すると、割れにくい形状提案や加工手順の最適化がしやすくなります。試作段階でも、簡易図や現物から進められるケースがあります。

まとめ

PVC(塩ビ/硬質PVC-U)は、低〜中温域の薬液配管や設備部品で 「耐薬品性・施工性・コスト」 のバランスが取りやすい定番材です。
ただしトラブルの多くは材料そのものではなく、接合(面取り・脱脂・塗布・差し込み・養生)応力の掛け方(締め過ぎ・偏芯・熱伸びを逃がさない固定) に起因します。つまりPVCは、“材質選定”と同じくらい“継ぎ方・固定の設計”が寿命を左右する材料です。

本記事の要点は次の通りです。

  • 配管は 薬品名×濃度×温度 に加え、圧力・応力・接合方法までセットで判断する
  • 溶剤接着は“糊で貼る”ではなく 溶かして一体化。低温・濡れ・養生不足が漏れの主因
  • 板材/ダクト/タンクは 溶接 が有効。重要部は 試験片で条件出し→本番 が安全
  • 切削加工は 「溶かさず、欠かさず」(熱を溜めない/こすらない/締め過ぎない)が品質の分かれ目
  • 条件が厳しい場合(高温・強溶剤・屋外長期など)は PP/PE/PVDF/PTFE/金属まで含めて再検討する

株式会社アリスでは、設備分野で多い 塩ビ(PVC)の板材・丸棒の切削加工 に対応し、治具・カバー・部品製作を「現場で使える形」に落とし込むご相談が可能です。
「PVCでいけるか材質判断をしたい」「接合・締結で割れやすい箇所を事前に潰したい」「図面はあるが加工や組付けで不安がある」といった段階でも構いません。試作段階で条件を揃えるほど、手戻りを減らせます。

ご相談時は、以下を共有いただけると提案がスムーズです。

  • 使用流体(薬品名・濃度)と温度、圧力の有無
  • 使用環境(屋外/屋内、結露、水・油、振動)
  • 接合・固定方法(接着/溶接/フランジ等、締結の有無)
  • 必要な形状・寸法(図面、スケッチ、現物写真でもOK)
  • 「漏れ」「割れ」「白化」「反り」など現在の困りごと

PVCを“定番材”として安全に使い切るには、材料だけでなく接合・応力まで含めた設計が近道です。塩ビ部品の試作・加工でお困りの際は、株式会社アリスへお気軽にご相談ください。

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