人が育つ現場には、「正しい問い」がある。
どの時代でも、ものづくりの現場には共通した悩みがあります。
教えたはずなのに、思うように伝わらない。
期待していた若手が、受け身のまま成長が止まってしまう。
結局は、ベテランが手を動かす方が早い。
そんな経験を、多くの製造現場が積み重ねてきました。
その原因は、「本人のやる気」であり、仕方ないから仕事をしていると
考えていて、他人事で、他人任せ、見つからなけれサボって、難しい
作業は誰かに押し付ける。
(株)アリスでは、そんな人たちは雇用を続けないようにして来ました。
誠実でまじめ、やる気もあるので出来ないケースは、その人の能力不足や
頑張り不足ではなく、すべて会社の問題だと考えています。
そういった場合の多くはその人の問題ではなく、会社の育て方に原因が
あると思っています。
「どうすれば早く覚えるか?」
「どうすればミスを減らせるか?」
「どうすれば言われた通りに動けるか?」
こうした問いは、一見正しそうに見えますが、その人が自分で考え、
自立して成長する力を育てるには、少しズレていることがあります。
(株)アリスが大切にしているのは、なぜかの理由を理解して
もらうことです。
なぜ、この加工方法を選ぶのか。
なぜ、この順番で作業するのか。
なぜ、ここで手を止めて確認するのか。
答えをただ教えるのではなく、その理由を納得できる経験を積み重ねる。
その作業をやっていくなかで、そうする理由を体感から学んでもらいます。
そうすることで、人は「言われて覚えた作業者」から
「自分で学び取り、自分で判断できる技術者」へと変わっていきます。
(株)アリスでは、作業マニュアルやルールの背景にある、なぜそうするのか
を共有することを何より大切にしています。
それは、単に技術を身につけるためではありません。
自分の頭で考え、次の一手を選べる人材を育てるためです。
問いが変われば、行動が変わる。
行動が変われば、成長のスピードが変わる。
(株)アリスは、技術を教える会社ではなく、
技術者として考える力を育てる会社でありたいと考えています。
ものづくりは、人づくり。
その原点に、私たち(株)アリスは立ち続けています。