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(株)アリスの作業マニュアル☆磨き作業の基本

2025.09.30

磨き作業は、まず、製作する部品の図面データでしっかりと形状を確認して、
どう磨くかをプランニングします。

次に切削加工後の状態で、部品の図面データと比較して形状に間違いないのか?
また寸法は正しく加工出来ているのか?などを検査します。

問題があれば、その段階で修正や再加工となります。

問題がなければ、切削加工した部品の表面をよく観察し、加工目の残り具合いや方向、
欲しい仕上げの状態を実際の部品形状で確認していきます。

この切削加工後の状態を正しく見極めることが重要です。

部品の素地をよく観察したうえで、どの部分を何番のペーパーから磨きをスタートするか!?
を判断します。

この最初の判断が、仕上がりの質と作業効率を大きく左右します。

みがき作業の道具や手順はプランニングしているので、現実に切削加工して製作された部品
を見て触って、感覚も使って、確かめていきます、

表面粗さを目だけでなく、手の感触や感性で感じ取れるようになることが重要です。

ペーパーを当てたときの抵抗感や、指先に伝わるザラつきから、次に進むべき番手を判断
できるよう意識します。

粗い番手で無理に加工目を消そうとすると、深いキズを作ってしまい、次の番手でそのキズを
消すのに余計な時間がかかります。

結果として、仕上がりが不安定になり、キズが再び表面に現れる原因にもなります。

それが形状を大きく変えてしまうのです。

磨きは「力」ではなく、「やさしく・丁寧に」そのペーパーのもっとも削れる強さや速さで
磨く事でしっかりと性能を発揮させてあげることが基本です。

また、粗い番手の研磨粉が残ったまま次の工程に進むと、それが原因で新たなキズが
入ります。

番手を変える前には、必ず部品を水洗いし、みがき台や周囲の環境もきれいな状態に整えて
います。

その洗いによる清潔さは、品質を守るための重要な工程のひとつです。

また磨きで発生した部品の熱を取って内部応力を消すための重要な冷却でもあります。

磨き作業では、とにかく形を崩さないことを最優先に考え、細心の注意を払って仕上げていきます。

過度なダレを防ぐため、ダレ防止用の治具を状況に応じて使用しています。

磨きは、仕上げ作業であると同時に、加工全体の品質を決定づける工程です。

一つひとつの現物に合わせた判断と磨き方を性格に選び実行する事が大切です。

「きれいにする」のではなく、「正しく仕上げる」ことを意識して作業しています。

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