ARICEでポリフェニレンサルファイド(PPS)でエンジン周りの部品を製作
ARICEでは、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂を使って、モーター
やエンジン周りの部品を製作して来ました。
PPS樹脂は、その優れた特性からさまざまな用途で使用されています。
ARICEで製作したPPS樹脂部品を思い出しながらご紹介します。
自動車や洗濯機などの家電製品、生産設備や電気電子機器、電装部品
などの試作サンプルをCNCマシニングや旋盤で切削加工して製作。
インシュレーターやボビン、センサーケースやコネクタ、スイッチ、
プリント基板、ポンプやバルブ、航空機の機内内装部品や絶縁部品、
医療機器など、成形性が良く薄肉でも簡単に出来るため、たくさんの
用途があります。
モーター試作で使用される、インシュレーターやボビンなどは数量が
多いため、試作金型を使っての射出成形で試作モデルを製作しました。
試作金型は比較的安価に改造できるため、試作品を製作するのには
最適です。
事前に設計変更する可能性の高い場所が分かっていれば、その部分だけ
分割して改造が安価で簡単に出来るようにも金型構造で可能です。
既存の生産機械や製造ラインの保守部品を現物から製作するなどの
場合は、生産数量が少ないため、簡易金型での射出成形がお薦めです。
リバースエンジニアリングでデジタルデータを作成してから、試作
部品を製作、機能テストを行って、使用に問題がないかと確認。
その後、決定形状データを射出成形用のデータに肉盗みや抜きテーパー
などを盛り込んで簡易金型を設計製作、射出成形で量産部品を製造します。
成形性が良いだけでなく、PPS樹脂は優れた特性があります。
PPS樹脂が幅広い用途で広く使用される理由を記載しておきます。
耐熱性: 長期間高温に晒されても性能を維持。
耐薬品性: 強酸や強アルカリに対して優れた耐性。
機械的強度: 高い引張強度と剛性を持つ。
電気絶縁性: 優れた電気絶縁性を持ち、高温下でも安定。
寸法安定性: 温度変化による収縮が少ない。
耐摩耗性: 高い耐摩耗性を持つ。
PPS樹脂は過酷な環境でも信頼性の高い材料として使用されています。
その他PPS樹脂は、ガラス繊維が添加されたガラス入りなどもあり、
完成された部品はスーパーエンジニアリングプラスチックという
種類に分類される使い勝手の良い樹脂となります。