ChatGPTソラ先生と学ぶ!初心者のためのAI入門講座【第27回】ChatGPTでPowerPoint資料を作る方法|構成・スライド作成・デザイン・発表準備まで解説
こんにちは、ソラ先生です。
前回は、ChatGPTを使って棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフを作成する方法を学びました。
今回は、作成したグラフや文章を組み合わせて、人に説明するためのプレゼンテーション資料を作ってみましょう。
「PowerPointを使ってみたいけれど、何から始めればいいの?」
「会議で使う資料の構成が思いつかない」
「見やすいスライドを作りたい」
「発表するときに、何を話せばいいのか分からない」
そんな悩みにも、ChatGPTは役立ちます。
プレゼンテーション資料は、単に文字や画像を並べたものではありません。
相手に何を伝え、何を理解してもらい、どのような判断につなげたいのか。
その目的を考えることが、資料作成の出発点です。
今回は、初心者向けに5枚のスライドを作る練習をしていきましょう。
1.ChatGPTでPowerPointの何ができるの?
ChatGPTは、プレゼンテーション資料の作成をさまざまな形で支援できます。
例えば、次のような使い方です。
① スライドの構成を考える
説明する順番や、必要な項目を整理できます。
② スライドに入れる文章を作成する
タイトル、見出し、説明文などを考えてもらえます。
③ グラフや図の使い方を相談する
どんな情報を図やグラフにすれば伝わりやすいのか検討できます。
④ デザインの改善案を考える
文字量、配色、レイアウトなどについて相談できます。
⑤ 発表の練習をする
発表用の原稿を作成したり、想定質問を考えたりできます。
さらに、対応するプランや環境では、ChatGPTを利用して編集可能なプレゼンテーションファイルを作成できます。
ただし、すべての利用者が同じスライド作成機能を使えるわけではありません。
ファイル作成機能が利用できなくても、ChatGPTに構成や文章を考えてもらい、自分でPowerPointへ入力する方法があります。
2.PowerPoint資料は何から作ればいいの?
初めてプレゼンテーション資料を作るとき、いきなりPowerPointを開いて文章を書き始める方もいるかもしれません。
しかし、私は最初に3つのことを決める方法をおすすめします。
① 誰に説明するのか
お客様、社員、学生、取引先など、聞く人によって説明内容は変わります。
② 何を伝えたいのか
新商品の特徴、業務改善の提案、イベントの案内など、テーマを明確にします。
③ 発表を聞いた人に何をしてほしいのか
内容を理解してほしいのか、商品を検討してほしいのか、計画に賛成してほしいのか。
この3つを整理しておけば、必要なスライドを考えやすくなります。
ChatGPTには、次のように質問してみましょう。
「これからPowerPoint資料を作成します。目的と対象者を整理するために、私に一つずつ質問してください」
最初から完成した構成を作らせるのではなく、必要な条件を確認してから進める方法です。
3.実践!5枚のプレゼンテーションを作ってみよう
今回は、架空の会社で「社内の情報共有を改善する」という企画を説明する資料を作ります。
発表相手は社内のメンバーです。
目的は、情報共有の方法を見直すための意見を集めることです。
ChatGPTに次のように入力してください。
「社内の情報共有を改善するための提案資料をPowerPointで作りたいです。対象は社員で、発表時間は5分です。5枚のスライド構成を考えてください。具体的な社内調査はまだ行っていないので、課題や効果を事実として断定しないでください」
例えば、次のような構成が考えられます。
| スライド | タイトル | 伝える内容 |
|---|---|---|
| 1 | 情報共有の改善を考える | 今回の目的 |
| 2 | 現状を確認する | 調べたい課題 |
| 3 | 改善方法の候補 | 考えられる対策 |
| 4 | 試行方法 | 小さく試す手順 |
| 5 | 今後の進め方 | 意見交換と次の行動 |
このように、スライドごとに役割を決めます。
まだ調査していないことを「現状の問題」として断定しないことも重要です。
4.スライド1|タイトルと目的を伝える
最初のスライドには、今回のテーマを分かりやすく表示します。
例えば、
タイトル:社内の情報共有を改善するために
サブタイトル:情報を伝えやすく、確認しやすい仕組みを考える
という構成です。
ChatGPTには、
「この企画の表紙に使えるタイトルを5つ提案してください。大げさな表現は避けてください」
と質問できます。
ただし、タイトルを格好よくすることが目的ではありません。
発表を聞く人が、何についての話なのかを理解できることが大切です。
5.スライド2|現状の課題を整理する
次のスライドでは、改善を検討する理由を説明します。
ただし、今回は架空の企画です。
実際に調査していないことを、会社で発生している問題として書いてはいけません。
そのため、次のような「確認したい項目」を整理します。
- 必要な情報をすぐ探せるか
- 連絡事項が関係者へ伝わっているか
- 最新の資料を見分けられるか
- 担当者が不在でも情報を確認できるか
ChatGPTには、
「情報共有の現状を調査するために、確認すべき項目を整理してください。実際に問題が発生していると決めつけないでください」
と依頼します。
AIが提案した項目を参考に、実際の状況を確認するための準備を進めましょう。
6.スライド3|改善方法を比較する
次は、具体的な改善案です。
例えば、次のような方法が考えられます。
方法① 共有フォルダーを整理する
資料の保存場所やファイル名の付け方を統一します。
方法② 連絡方法を整理する
メール、チャット、口頭連絡などの使い分けを決めます。
方法③ 重要な決定事項を記録する
誰が何を決めたのか、後から確認できるようにします。
ただし、どの方法が適切なのかは、会社の規模や業務内容、使用しているシステムによって異なります。
ChatGPTには、
「この3つの改善案について、メリット、注意点、導入前に確認することを比較表にしてください」
と依頼してみましょう。
表に整理することで、聞く人も違いを理解しやすくなります。
7.スライド4|小さく試す計画を作る
改善案を考えたら、すぐに会社全体へ導入するのではなく、小さく試す方法もあります。
例えば、特定の業務で共有フォルダーの整理方法を試してみます。
その際には、次の項目を決めます。
① 何を試すのか。
② 誰が担当するのか。
③ いつからいつまで試すのか。
④ 何を基準に効果を判断するのか。
⑤ 問題が発生したらどうするのか。
ChatGPTには、
「共有フォルダーの整理方法を試験導入するとき、事前に決めるべき項目と確認方法を提案してください」
と質問できます。
AIの提案を参考に、実際の業務に合う方法を検討しましょう。
8.スライド5|最後に何を伝える?
プレゼンテーションの最後は、単なるまとめで終わらせる必要はありません。
今回の目的は、情報共有の方法を見直すための意見を集めることです。
そのため、最後のスライドでは、
「現在の情報共有で困っていることはありますか?」
「改善するなら、どの業務から始めるのがよいでしょうか?」
といった質問を用意します。
ChatGPTには、
「このプレゼンテーションの最後に、参加者から具体的な意見を集めるための質問を3つ考えてください」
と依頼してみましょう。
発表の目的は、スライドを最後まで説明することではありません。聞いた人との理解や判断につなげることです。
9.実際にPowerPointのスライドを作る方法
構成が決まったら、PowerPointでスライドを作成します。
まずは、ChatGPTから文章を受け取り、自分でPowerPointへ入力する方法を紹介します。
ステップ① PowerPointを開く
パソコンでPowerPointを開き、「新しいプレゼンテーション」を作成します。
ステップ② 表紙を作る
最初のスライドへ、ChatGPTと考えたタイトルとサブタイトルを入力します。
ステップ③ スライドを追加する
「ホーム」から「新しいスライド」を選択し、必要な枚数を追加します。
ステップ④ 内容を入力する
各スライドに見出しと説明文を入力します。
ChatGPTの文章が長い場合は、
「この内容をスライド用に短く整理してください。意味は変えないでください」
と依頼します。
ステップ⑤ 保存する
「ファイル」から保存操作を行い、PowerPoint形式のファイルとして保存します。
通常、PowerPointのファイル形式は「.pptx」です。
これで、基本的なプレゼンテーション資料を作成できます。
10.ChatGPTにスライドファイルを作ってもらう方法
対応する環境では、ChatGPTへプレゼンテーションファイルの作成を依頼できます。
例えば、
「社内の情報共有改善をテーマに、5枚のPowerPoint資料を作成してください。各スライドにタイトル、簡潔な説明、必要な図を配置してください。16対9の横長で、編集できるPPTX形式にしてください」
と依頼します。
ChatGPT WorkやSlidesなどの対応する機能では、資料の作成や編集ができます。
利用可能な環境では、Workを開いて作成したい資料と用途を伝えたり、ChatGPT Spaceの「作成」からスライドを選んだりする方法があります。
なお、Slidesなどの機能は対象アカウントへ順次提供されており、すべてのプランで使えるわけではありません。
ファイルを作成できた場合は、PowerPointで開いて、文字やレイアウトを確認しましょう。
11.見やすいスライドにする5つのコツ
プレゼンテーションでは、情報を詰め込みすぎないことが大切です。
① 1枚のスライドに1つのテーマ
伝えたい内容を絞ることで、理解しやすくなります。
② 文字を小さくしすぎない
発表会場の後ろからでも読める大きさを意識しましょう。
③ 色を使いすぎない
基本色と強調色を決め、重要な部分が分かるようにします。
④ 図やグラフを目的に合わせて使う
数字の比較なら棒グラフ、時間の変化なら折れ線グラフなど、内容に適した表現を選びます。
⑤ 余白を大切にする
文字や図を詰め込むより、適度な余白がある方が見やすくなる場合があります。
ChatGPTには、
「このスライドの文字量を減らし、重要な内容が伝わる構成に改善してください」
と相談できます。
ただし、情報を減らす際に重要な条件まで削ってしまわないよう注意してください。
12.AIが作成したスライドで注意すること
AIが作成したプレゼンテーション資料は、完成していても確認が必要です。
特に注意したいのは、次のような問題です。
① 存在しない情報が追加される
例えば、実施していない調査結果や、根拠のない改善効果などが記載される場合があります。
② 数字やグラフが間違っている
売上金額や割合などが正しいか確認してください。
③ 文字が見切れている
PowerPointで開くと、フォントやレイアウトの違いによって文字がずれる場合があります。
④ 画像が内容と合っていない
見た目がきれいでも、説明内容と関係のない画像が配置されることがあります。
⑤ 編集できない要素がある
スライド全体が画像として作成されている場合、個々の文字や図を直接編集できないことがあります。
作成を依頼する際には、編集可能な形式が必要であることを伝えましょう。
13.発表の練習にもChatGPTを使ってみよう
資料が完成したら、今度は発表の練習です。
ChatGPTに次のように質問してみましょう。
「この5枚のスライドを5分間で説明するための発表原稿を作成してください。専門用語を減らし、自然な話し言葉にしてください」
さらに、
「発表を聞いた社員から出そうな質問を5つ考えてください」
と依頼します。
そして、
「あなたが質問者になって、一つずつ質問してください。私が答えたら、回答の改善点を教えてください」
と伝えてみましょう。
ChatGPTを発表の練習相手として利用できます。
ただし、AIが想定した質問だけで、実際の質疑応答をすべて準備できるわけではありません。
自分自身でも、相手が何を知りたいのか考えておくことが重要です。
14.今日のミニレッスン
今回は、5枚のスライドを作るところまで挑戦します。
ステップ①:テーマを決める
今回のテーマは「社内の情報共有を改善する」です。
ステップ②:ChatGPTに構成を考えてもらう
次のように入力します。
「社内の情報共有を改善するための5分間のプレゼンテーションを作りたいです。5枚のスライド構成を提案してください。実際の社内状況は未調査なので、事実を創作しないでください」
ステップ③:各スライドの文章を作成する
「5枚のスライドそれぞれについて、タイトルと本文を作成してください。文字を詰め込みすぎない構成にしてください」
ステップ④:PowerPointへ入力する
提案された構成を参考に、自分で5枚のスライドを作成してみましょう。
対応するファイル作成機能が利用できる方は、PPTX形式での作成も試してみてください。
ステップ⑤:内容を確認する
実施していない調査や、根拠のない数値が書かれていないか確認します。
ステップ⑥:発表の練習をする
「この資料を5分間で説明するための発表原稿を作成してください」
と依頼し、実際に声に出して練習してみましょう。
これで、構成から発表準備までの基本的な流れを体験できます。
ソラ先生からひとこと
PowerPointで資料を作成するとき、最初から美しいデザインを作る必要はありません。
大切なのは、何を伝えたいのかを明確にすることです。
ChatGPTは、構成や文章を考え、対応する環境では実際のスライド作成まで支援できます。
しかし、AIが作った資料をそのまま発表するだけでは、相手に正しく伝わらないこともあります。
誰に伝えるのか。
何を理解してほしいのか。
どんな行動や判断につなげたいのか。
その目的を考えながら資料を作りましょう。
プレゼンテーションで大切なのは、スライドを完成させることではなく、自分の考えを相手に正しく伝えることです。
次回【第28回】は「ChatGPTでメールを作成する方法|ビジネスメール・お礼・お詫び・依頼文を実践」です。
日常の仕事でも使いやすい、メール文章の作成と改善方法を学びましょう。