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鳩に遊ばれた休日|一羽から始まった恐怖のバイク洗車騒動

2026.01.04

ある日、会社でバイクを洗っていた時のことです。

休日に愛車をきれいにするのは、私にとって楽しい時間の一つです。

その日も、いつものようにバイクを洗い、きれいに拭き上げていました。

すると、一羽の鳩がいることに気づきました。

最初は数メートル先に、ちょこんと止まっていました。

何気なく鳩を見ると、目が合いました。

その瞬間、なぜか嫌な予感がしました。

嫌な予感というのは、こういう時に限って当たるものです。

鳩がこちらに降りてきました。

そして、てくてくと歩き始めたのです。

やばいな……。

私は知らん顔をして、バイクを拭き続けました。

でも、何となく分かるんです。

あいつ、こっちを見ている。

こちらが見ていないふりをしていると、鳩は少しずつ距離を縮めてきました。

まっすぐ近づいてくるのではありません。

私の様子をうかがいながら、円を描くように歩いているのです。

しかも、その円が少しずつ小さくなっていきます。

こちらを見ながら、てくてく、てくてく。

とうとう一メートル以内まで近づいてきました。

しかも、目をそらさない。

ずっとガン見です。

もうあかんな……。

そう思った瞬間でした。

バサッ!

突然飛び上がり、私のバイクのミラーに止まったのです。

えっ、そこに止まる?

私はタンク周りを拭いていたのですが、仕方なく、リア周りへ移動しました。

鳩から少し離れて、知らん顔をして拭き続けます。

すると……。

バサバサッ!!

いきなり私の顔をめがけて飛んできたのです。

「うわぁっ!!」

思わず叫んで、その場にしゃがみ込みました。

危なかった……。

ところが、鳩はまた近くに降り立ち、何事もなかったかのように歩き始めました。

てくてく、てくてく。

そして、またミラーへ。

嫌な予感しかしません。

次の瞬間、また私の顔をめがけて飛んできました。

今度はぎりぎりのところで身をかわしました。

鳩は頭のすぐ上を飛んでいきます。

本当にぎりぎりです。

そして、また近くに降りる。

歩いて近づいてくる。

ミラーに止まる。

私の顔をめがけて飛んでくる。

これを何度も何度も繰り返すのです。

もう、バイクを拭いている場合ではありません。

それにしても、何なんだ、この鳩は。

しかも、近くで顔を見ていると、どう見ても目が笑っているんです。

本当に笑っているように見える。

完全に遊ばれている……。

鳩は楽しそうですが、こちらは怖くて仕方ありません。(笑)

これはもう無理や。

私はバイクの掃除を諦め、会社の中へ避難しました。

しばらく待てば、もういないはず……

それから数十分。

さすがに、もうどこかへ飛んでいっただろう。

そう思って、そっと外へ出ました。

バイクの周りを見渡します。

いない。

よし!

しめしめ。

これでようやく洗車の続きを始められる。

私は再びバイクを拭き始めました。

ところが……。

何となく視線を感じるのです。

あれ?

嫌な予感がして、ふと上を見ました。

すると、工場の屋根に鳩が止まっていました。

こちらをじっと見下ろしています。

うそやろ……。

ずっと見てたんかい!

「やばっ!!」

そう思った瞬間、鳩が飛び立ちました。

そして、今度は寄り道もせず、ダイレクトにバイクのミラーへ。

もう、すっかり定位置です。

そこから、また私の顔をめがけて飛んできます。

かわす。

降りる。

ミラーに止まる。

また飛んでくる。

何度も何度も同じことを繰り返します。

どう考えても、私が怖がっているのを楽しんでいるようにしか見えません。

鳩の目が笑っています。

もう勘弁してくれ……。(笑)

とうとう二度目の避難です。

また会社の中へ逃げ込みました。

一時間後、今度は二羽になっていた

それから一時間ほど経ちました。

さすがに、もう大丈夫だろう。

そう思って、再び外へ出ました。

周囲を見渡しても、鳩の姿はありません。

よかった!

今度こそいなくなった。

私はようやく安心して、バイクを拭き始めました。

ところが……。

バサバサッ!

今度は二羽の鳩が飛んできたのです。

えっ?

増えてるやん!!

一羽だけでも手に負えなかったのに、今度は二羽です。

しかも、二羽で交代するようにバイクのミラーに止まります。

一羽が飛び立ったと思ったら、もう一羽がやってくる。

そして、また私の顔をめがけて飛んできます。

右へかわす。

しゃがむ。

身を引く。

こちらは必死です。

ところが鳩たちは、何とも楽しそうに見えます。

一羽が戻ると、今度はもう一羽。

まるで順番待ちでもしているかのようです。

「お前もやってみろよ」

「よっしゃ、今度は俺の番や」

そんな会話でもしているのでしょうか。

もちろん、鳩が何を考えているのかは分かりません。

でも、その時の私には、二羽で交代しながら遊んでいるようにしか見えませんでした。

しかも、遊び相手は私です。

いやいや、こっちは遊んでるつもりないから!(笑)

これでは、いつまで経ってもバイクをきれいにできません。

とうとう三度目の避難。

また会社の中へ逃げ込みました。

二時間後、信じられない光景が……

それから二時間ほど経ちました。

もう、かなり時間が経っています。

さすがに今度こそ大丈夫だろう。

そう思い、再びバイクのところへ戻りました。

鳩はいません。

よかった。

やっと平和になった。

そう思ったのですが……。

何かがおかしい。

ものすごい視線を感じるのです。

何だろう。

ふと見上げると……。

電線に鳩がずらり。

一羽、二羽、三羽……。

えっ?

ちょっと待って。

二十羽以上いるやん!!

しかも、みんなこちらを見下ろしているように見えます。

最初は一羽だったのに。

次は二羽。

そして最後は二十羽以上。

いつの間に、こんなに仲間を集めてきたんや……。

もう、笑うしかありません。

いや、笑いたいけど怖い。(笑)

一羽でもあれだけ振り回されたのです。

二羽でも手に負えませんでした。

それが今、二十羽以上。

もし、あの鳩たちが一斉に飛んできたら……。

想像しただけで無理です。

私は電線の鳩たちを見上げながら、静かに洗車を諦めました。

そして、そのまま帰宅しました。

あの鳩たちは、何がしたかったのだろう

今でも、あの日のことを思い出すと笑ってしまいます。

最初は、ただ一羽の鳩が近づいてきただけでした。

それが、こちらの様子をうかがいながら少しずつ距離を縮め、バイクのミラーに止まり、私の顔をめがけて飛んでくる。

何度避難しても、戻るとまた現れる。

最後には仲間まで増えていました。

何より忘れられないのが、あの鳩の目つきです。

写真では伝わらないと思います。

でも、実際に目の前で見ていた私には、本当に鳩の目が笑っているように見えたのです。

しかも、こちらが怖がれば怖がるほど、楽しんでいるようでした。

あの鳩たちは、いったい何がしたかったのでしょう。

私と遊びたかったのか。

バイクが気に入ったのか。

それとも、ただ私を怖がらせるのが面白かったのか。

今となっては分かりません。

ただ一つ、はっきりしていることがあります。

あの日、私は会社でバイクをきれいにするつもりでした。

ところが最後は、二十羽以上の鳩に見下ろされ、洗車を諦めて家に帰りました。

こんなこと、本当にあるんですね。(笑)

ちなみに、掲載した写真は実際にその日に撮影したものです。

飛んでくるところも動画に残っています。

ただ、あまりに怖くて、撮影できたのはほんの一部だけ。

あの鳩の笑っているような目と、顔のすぐ上を飛んでいく恐怖は、今でも忘れられません。

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