小さな試作が、次の技術をつくる。
高い技術力は、特別な経験を一度したから身につくものではありません。
毎日の仕事の中で得た小さな気づきを、次の仕事へ活かす。
その積み重ねによって、少しずつ育っていくものだと(株)アリスは考えています。
そのため、スタッフが自分でテーマを考え、樹脂加工のサンプルを製作する取り組みも行っています。
実際のお客様の仕事では、図面や納期、求められる品質など、さまざまな条件があります。
一方、サンプル製作では、少し自由に考えることができます。
こんな形状を加工してみたい。
この工具を使ったら、どんな仕上がりになるのか。
加工条件を変えると、表面はどう変化するのか。
透明樹脂を、どこまできれいに仕上げられるのか。
自分で考え、実際に手を動かして確かめます。
例えば、ポリカーボネートやアクリルなどの透明樹脂は、加工しただけで完成するとは限りません。
工具の跡。
わずかなキズ。
加工面の曇り。
取り扱いによって付いた傷。
透明であるからこそ、小さな違いも見えやすくなります。
そのため、工具の選び方や加工条件だけではなく、材料の扱い方、仕上げ方法、作業する順番まで考える必要があります。
実際に試してみると、
「この条件なら加工面がきれいになる。」
「この形状では、固定方法を変えたほうがいい。」
「ここで仕上げ方を変えると透明感が良くなる。」
と、図面や資料を見ているだけでは分からなかったことが見えてきます。
もちろん、一度で思いどおりになるとは限りません。
むしろ、
「思ったより曇った。」
「この部分にキズが残った。」
「加工すると材料が動いた。」
という結果から学ぶこともあります。
そこで終わらせず、
なぜそうなったのか。
次は何を変えるのか。
もう一度試したらどうなるのか。
と考えます。
試す。
見る。
考える。
変える。
そして、もう一度試す。
その繰り返しが、知識を実際に使える経験へ変えていきます。
サンプル製作で得た経験は、それだけで終わるものではありません。
以前うまくいかなかった経験が、次の案件で問題を防ぐ判断につながることがあります。
試した工具や加工条件が、新しい試作品の品質向上に役立つこともあります。
透明樹脂で覚えた仕上げの考え方が、別の材料を扱うときのヒントになることもあります。
小さな試作でも、そこから得たことを次へ持っていけば、会社の技術として少しずつ残っていきます。
(株)アリスでは、派手な一回の成功だけを技術とは考えていません。
自分でテーマを持つ。
実際に試してみる。
結果から学ぶ。
そして、次の仕事へ活かす。
そんな小さな試行錯誤を積み重ねながら、ものづくりの引き出しを増やしていくことを大切にしています。
一つのサンプルから得た経験が、やがてお客様の試作品や部品をより良くつくる力になる。
(株)アリスでは、そうして日々の経験を、次に使える技術へ変えていきます。