なぜ樹脂やゴムは抜けにくいのか
2025.12.21
「紙は抜けるのに、なぜ樹脂やゴムは抜けないのか」
トムソン加工の検討では、この違いが判断の分かれ目になります。
(株)アリスでは、その要因を材料特性の違いとして整理しています。
ポイントは、弾性・摩擦・復元という3つの挙動です。
まず弾性。紙や段ボールは刃が入るとそのまま破断しますが、樹脂やゴムは刃を当てた瞬間に逃げるように変形し、力を吸収します。この時点で、切断に必要な力が分散されます。
次に摩擦。樹脂やゴムは刃物との接触面で摩擦が大きくなりやすく、「切る」というより「押し込む」状態に近づきます。その結果、刃の進行が止まりやすく、材料が張り付く現象が発生します。
さらに復元。刃が通過した後も材料が元に戻ろうとするため、完全に分離せず、つながりが残ることがあります。特に細かな形状では、この影響が顕著に現れます。
この3つが重なることで、細部が抜けない、バリや引きちぎりが発生する、刃物への付着が起きるといった問題につながります。
つまり、刃物の精度だけでは解決しない構造になっています。
(株)アリスでは、これらの現象を前提に加工方法を検討します。
刃物形状の調整だけでなく、材料の選定や板厚の見直し、さらには工法自体の変更も含めて判断します。
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