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視えない流れを、見える構造に変えるということ

2025.09.30

流体の挙動は、なぜ“視えにくい”のか。
そして、どこまで“視えるようにできるのか”。

(株)アリスでは、大学の実験装置に組み込まれる可視化部品として、両端フランジ一体形状の透明パイプを製作しました。素材はアクリル(PMMA)。サイズは200×200×厚み160mmのブロック。市販では厚みが100㎜しかなかったので特注で材料を製作してもらっての総削り出しです。

一般的にはパイプ+フランジの接着や組立で構成されることが多い形状ですが、今回は一体切削。理由は明確で、「境界をなくすこと」が目的でした。接着層や段差は、流体の挙動に微細な影響を与えます。観察対象が繊細であればあるほど、その“わずかな差”が結果を曇らせる可能性があるからです。

サイズが大きく、切削加工する部分が多いとアクリル(PMMA)の一体切削ではクラックが起こって破断するという難しさがあります。

内部応力や切削熱による破断が起こらないように気を付けながら加工していきます。

流体が通る可視化部品は削れるだけでは成立しません。切削加工でのクラックや寸法外れなどに注意しながら、どう視えるかまで含めた仕上げで完成させる必要があります。

そこで(株)アリスでは、工程ごとの切削条件の最適化に加え、最終的な透明化処理までを前提にプロセスを設計。粗加工〜仕上げ加工での刃物選定、送り・回転数のバランス調整、そして仕上げ面の状態を見越した余肉設定など、段階的に“透明に近づける”考え方をしています。

結果として、内部の流れが視認できるレベルの透明性と、フランジ一体構造による機械的安定性を両立しています。目視での曇り感も明確に低減しました。

透明部品は、単に「透ければ良い」わけではありません。
何を、どの精度で、どう視たいのか。
その目的に対して、形状・素材・加工・仕上げをどう組み合わせるかが本質です。

勘合部品との寸法精度を高めながら流体が漏れないように可視化部品を製作する。
流体が通る部品やユニットは可視化よりも勘合調整が難しくなります。

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